画面・帳票サポートシステム XMAP3 実行ガイド


9.3.7 ESC/Pプリンタでのマージン指定

ESC/Pプリンタで,上マージンと左マージンを指定して印刷する機能について説明します。

〈この項の構成〉

(1) ESC/Pプリンタでのマージン指定の概要

プリンタごとに異なるマージンが設定してある場合,プレプリント用紙に帳票を印刷しようとすると,出力プリンタごとに文字の印字位置が変わってしまいます。プリンタはXMAP3以外の用途で使用している場合が多く,マージンの設定を統一できません。また,プリンタごとに文字の印字位置を調整したマップ定義を作成するのは,帳票の種類が多く対応できない問題があります。

このような場合,XMAP3でプリンタごとに印刷マージンを指定できます。

マージンを指定できる印刷モード,帳票の種類を次に示します。

対象でない印刷モードでマージンを指定しても無視されます。

(2) マージンの設定方法

プリンタ構成ファイル(X3PPINF)で,プリンタデバイス名のセクションに次に示す形式で指定します。

[プリンタデバイス名]
TopMargin=上マージン量
LeftMargin=左マージン量

上マージン量に1.2mm,左マージン量に0.5mmを指定する場合の設定例を次に示します。

[PRT1]
TopMargin = 12
LeftMargin = 5

なお,この項目はXMAP3/Web for Cosminexusではサポートしていません。

(3) 印刷モードごとのマージンの扱い

印刷モードごとのマージンの指定値(TopMargin,LeftMargin)の扱いについて説明します。

帳票の種類(カット紙または連続紙)で,出力結果が異なります。

(a) PDLスルー:ESC/P準拠シリアルインパクトプリンタおよびPDLスルー:拡張ESC/P シリアルインパクトプリンタ (カット紙帳票)

上マージン

プリンタの上マージン+TopMarginで指定した値になります。

左マージン

プリンタの左マージン+LeftMarginで指定した値になります。

図9‒2 PDLスルー:ESC/P準拠シリアルインパクトプリンタまたはPDLスルー:拡張ESC/P シリアルインパクトプリンタ (カット紙帳票)のマージン指定

[図データ]

(b) 日立ESC/P(A):用紙吸入量0mmのインサータプリンタ (カット紙帳票)

上マージン

TopMargin(プリンタの上マージンは無視する)で指定した値になります。

左マージン

プリンタの左マージン+LeftMarginで指定した値になります。

図9‒3 日立ESC/P(A):用紙吸入量0mmのインサータプリンタ (カット紙帳票)のマージン指定

[図データ]

(c) 日立ESC/P(B):用紙吸入量19mmのインサータプリンタ (カット紙帳票)

上マージン

19mm+TopMargin(プリンタの上マージンは無視する)で指定した値になります。

左マージン

プリンタの左マージン+LeftMarginで指定した値になります。

図9‒4 日立ESC/P(B):用紙吸入量19mmのインサータプリンタ (カット紙帳票)のマージン指定

[図データ]

(d) PDLスルー:ESC/P準拠シリアルインパクトプリンタ,PDLスルー:拡張ESC/P シリアルインパクトプリンタ,日立ESC/P(A):用紙吸入量0mmのインサータプリンタ,および日立ESC/P(B):用紙吸入量19mmのインサータプリンタ (連続紙帳票)

縦印字位置

TopMarginで指定した値だけ下にずれます。

横印字位置

LeftMarginで指定した値だけ右にずれます。

図9‒5 PDLスルー:ESC/P準拠シリアルインパクトプリンタ,PDLスルー:拡張ESC/P シリアルインパクトプリンタ,日立ESC/P(A):用紙吸入量0mmのインサータプリンタ,および日立ESC/P(B):用紙吸入量19mmのインサータプリンタ (連続紙帳票)のマージン指定

[図データ]

(e) GDI:シリアルインパクトプリンタ(カット紙帳票)

上マージン

用紙の上端からTopMarginで指定した値になります。プリンタのハードマージンより小さい値を指定している場合,プリンタのハードマージンが有効になります。

左マージン

用紙の左端からのLeftMarginで指定した値になります。プリンタのハードマージンより小さい値を指定している場合,プリンタのハードマージンが有効になります。

図9‒6 GDI:シリアルインパクトプリンタ(カット紙帳票)のマージン指定

[図データ]

(f) GDI:シリアルインパクトプリンタ(連続紙帳票)

上マージン

プリンタドライバが認識するページトップからTopMarginで指定した値になります。プリンタのハードマージンより小さい値を指定している場合,プリンタのハードマージンが有効になります。

左マージン

プリンタドライバが認識する用紙の左端からLeftMarginで指定した値になります。プリンタのハードマージンより小さい値を指定している場合,プリンタのハードマージンが有効になります。

用紙の左端が紙送りのパンチ穴が空いている部分を含み,両端は印刷不可のプリンタの例で示します。

図9‒7 GDI:シリアルインパクトプリンタ(連続紙帳票)のマージン指定

[図データ]