画面・帳票サポートシステム XMAP3 実行ガイド


付録F 用語解説

(英字)

AP(Application Program)

業務プログラムのことです。XMAP3のAPは,画面・帳票の入出力処理を実行します。

API(Application Programming Interface)

関数,ライブラリなど,APから製品の機能を呼び出すときのインタフェースのことです。XMAP3のAPでは,画面の入出力,および帳票の出力を実行するときに,APIでXMAP3の機能を呼び出します。

APが受け取る項目

入力論理マップのデータ項目で,APが受け取るデータを格納します。APが受け取るデータとその優先順位は次のとおりです。

  1. キー入力データ/選択に応じた通知コード

  2. [入力済み]属性のオブジェクトの表示データ/[選択済み]属性の候補の通知コード

  3. エラー通知文字

  4. 初期値

  5. 初期クリア文字

APが渡す項目

出力論理マップのデータ項目で,APが渡すデータ(AP実行時に毎回変更する内容)を格納します。

AP環境ファイル(X3MWDRV/XMAPdrv)

マッピングライブラリ実行時の各種情報を取得するための環境設定ファイルです。デバッグやチューニングのときに必要に応じて,ログの取得,物理マップのロードパス,物理マップの常駐サイズを設定します。

AP環境ファイルの内容は,Windows版XMAP3の場合は表示・印刷セットアップまたはロギング支援のプロパティで設定します。UNIX版XMAP3の場合はテキストエディタで編集します。

AP環境ファイルは,XMAP3 Server Runtime または XMAP3 Client Runtimeで提供します。

格納場所とファイル名:

[Windows版]XMAP3インストールフォルダ\ETC\X3MWDRV

[UNIX版]/etc/opt/HIXMAP/XMAPdrv

APパターン・AP部品

APの定型的な型としてXMAP3が提供しているCOBOL用とC言語用のパターンです。APパターンは,プログラムの標準的な骨組みです。AP部品は,処理の手続きです。これらを組み合わせて利用すると,APを効率良く作成でき,定型的なコーディングの統一も図れます。

格納場所:

[Windows版]XMAP3インストールフォルダ\PATTERNS\COBOL(またはC)

[UNIX版]/opt/HIXMAP/patterns

Bean

Javaの用語で,部品化されたプログラムのことです。

C/Sシステム(Client / Server System)

サーバとクライアントで処理を分散する業務形態です。また,一つの処理をネットワーク上のサーバとクライアントで分担する機器構成モデル,または処理方式です。

C/Sセットアップ

WindowsサーバとWindowsクライアントに設定されたTCP/IPのホスト名,APで指定する仮想端末名,および表示・印刷サービス名など,XMAP3のC/S構成でのC/Sシステム環境を設定するファイルです。

C/Sセットアップは,Windows版XMAP3 Server Runtimeで提供します。

COBOLアクセス用Bean

通信制御サーブレットから呼び出されるBeanです。ユーザプログラムを呼び出します。

COBOLアクセス用Beanは,XMAP3/Web for Cosminexusがサンプルプログラムとして提供しているデータ送受信用の登録集原文を基に,COBOL2002のCOBOLアクセス用Bean生成ツールを使用して作成します。

Cosminexus

アプリケーションサーバを中核とした,性能および信頼性の高い業務アプリケーションを実行および開発するためのシステム構築基盤製品です。

CPI(Character Per Inch)

文字間隔の単位で,25.4mm(1インチ)当たり何文字印字できるかを表します。例えば,10CPIは25.4mm(1インチ)当たりに10文字になります。

CSVファイル(Comma Separated Values)

データの区切りをコンマ(,)と改行で表すテキストデータを格納するファイルです。表計算ソフトで入力して,ユーザ独自の形式に編集できます。

CUI画面(Character User Interface)

キーボードからの文字入力が中心の画面です。従来のメインフレーム型オンライン業務か,キャラクタベースの業務で使用していた画面です。

XMAP3では,画面の入出力を物理マップと論理マップを使って実現しています。

DD(Deployment Descriptor)

JavaプログラムなどをWebシステムに配置するために必要な事項を記述したファイルです。配置するファイルの名前,タイプ,動作環境,セキュリティの仕様などがXMLで記述されています。

dpi(dots per inch)

プリンタの印刷精度を示す数値で,25.4mm(1インチ)当たりのドット数を指します。この数値が大きいプリンタほど,精密な印刷ができます。

Eclipse

Eclipseプロジェクト(eclipse.org)が提供するオープンソースの統合開発環境です。ソースコードの編集やデバッグなど,Javaアプリケーションの開発効率を向上させる各種機能を備えています。

Cosminexusが提供するEclipseプラグインをEclipseに組み込むと,Eclipseからアプリケーション開発ツールを起動したり,開発したアプリケーションを実行したりできます。

ESC/Pスルー印刷,ESC/Pスルーモード(EPSON Standard Code for / Page printer)

シリアルプリンタ固有の印刷モードです。エプソン社のインパクト型ドットプリンタが該当します。

EUC(Extended UNIX Code)

UNIXで使用するマルチバイトコードです。

FAX宛先ファイル

FAX通信プログラムであるFAXコネクションと連携して帳票をFAX送信する場合に使用するファイルで,送信先のFAX番号を指定します。

XMAP3実行環境のプリンタ構成ファイル(X3PPINF)に,次に示す設定をしたときに有効になります。

  • 印刷モード(PrintType=)に 6(日立FAXC/SPOOL出力)

  • FAX送信情報の副走査線密度(PrintDPI=)に 01(ファイル)または 00(ノーマル)

GDIモード(Graphical Device Interface)

Windowsモードのプリンタドライバを使用して印刷することをいいます。Windows用のプリンタドライバが提供されていれば,このモードで印刷できます。GDI対応のプリンタをWindows対応プリンタといいます。

GS1-128バーコードの印字幅調整

GS1-128バーコードを印刷するとき,バーの印字幅を調整することで,読み取り精度を上げることができます。プリンタ構成ファイル(X3PPINF)に,GS1-128バーコード解像度とGS1-128バーコード調整ドット数を設定することで実現できます。

GUI画面(Graphical User Interface)

キーボードからの入力のほかに,マウスによる操作ができる画面です。Windowsの「ボタン」「スクロール」「プルダウン・カスケード」「ポップアップ」などが使用できます。XMAP3では,画面の入出力を物理マップと論理マップを使って実現しています。

Java言語用ツール

ドローおよびドローセットアップで生成されたC言語用のファイルから,Webアプリケーションに必要なファイル(入力/出力データ用XML文書,定数用XML文書および動的変更用XML文書)を生成する機能です。Java言語用ツールは,XMAP3 Developerで開発した画面・帳票をCosminexusアプリケーションサーバ上で実行させるWebシステム構成のAPを作成する場合に使用します。

Java言語用ツールは,XMAP3 Developerで提供します。

JBuilder

Java2プラットフォームをサポートし,Javaアプリケーション,アプレット,Servlet,Beanなどのビジュアル開発を実現する製品です。

JPEG

JPEG(Joint Photographic Experts Group)が定めた画像フォーマットで,拡張子は.JPGまたは.JPEGです。

XMAP3では,JFIF準拠 ベースライン形式(基本DCT方式のJFIF 01-01およびJFIF01-02)を使用できます。

LIPSスルーモード(LBP Image Processing System)

ページプリンタ固有の印刷モードです。キヤノン社のページプリンタが該当します。LIPSには,LIPSII+,LIPSIII,LIPSIVなどがあります。

LPI(Line Per Inch)

行の間隔の単位で,25.4mm(1インチ)当たり何行印字できるかを表します。XMAP3で「ます目の設定」を「自由な設定」にした場合,3,4,6,8,10,12LPIの中から選べます。例えば,8LPIは25.4mm(1インチ)当たりが8行になります。

MAPPING MODE句(マッピングモード)

COBOLの通信記述項にマッピングオプションを指定する領域です。次に示すマッピングオプションに対応しています。

マージ     :空白または0

論理マップだけ :2

物理マップだけ :3

MyEclipse

Javaアプリケーションの開発環境です。EclipseでJavaアプリケーションを開発するためのプラグインがまとめられています。MyEclipseを使用すると,Javaアプリケーションの作成,J2EEサーバへのデプロイ,J2EEサーバの起動・停止などができます。また,フレームワークを使用したアプリケーションの開発や,アプリケーションの設計もできます。

Cosminexus V8では,MyEclipseの日本語版環境であるMyEclipse for Cosminexusを提供しています。

OCR(Optical Character Recognition)

出力OCR用の文字でデータを印字するオブジェクトです。データはAPから指定し,論理マップを介して帳票に印字します。字間値は10CPI相当が標準です。

OLTP(Online Transaction Processing)

ミッションクリティカルなオンライントランザクション処理のことです。OLTPを実現する製品として,OpenTP1があります。OpenTP1を利用すると,クライアントアプリケーション構成や,サーバアプリケーションを利用した大規模なシステム構成型のOLTPを作成できます。

OpenTP1

オープンシステム上でオンライントランザクション処理をするソフトウェア(TPモニタ)です。OpenTP1を使うと,分散システム化,オープンシステム化,さらに業務の拡大に柔軟に対応できます。トランザクションとは,データ通信業務で,業務処理ごとの単位に区切って,それぞれの処理の結果を有効にするか無効にするかを決定する処理の単位のことです。

PDF(Portable Document Format)

Adobe Acrobatが扱う文書のファイル形式で,特定のプラットフォームに依存しないで文書を表示できます。XMAP3では,ページプリンタ用帳票をPDFファイルに出力できます。

PDLスルーモード(Page Description Language)

プリンタが持つ固有の印刷データ形式のページ記述言語で,プリンタドライバを使用しない(スルーレス)で印刷することをいいます。プリンタ制御言語の一つで,LIPSやESC/P対応の印刷モードです。LIPSは主にページプリンタ専用の印刷モードです。ESC/Pは主にシリアルプリンタ専用のモードになります。

RECEIVE

画面からデータを入力するときに,COBOLプログラムにコーディングする命令文です。

RGB値

表示色を赤(Red),緑(Green),青(Blue)の3原色に分解し,それぞれの色合いを0〜FF(255)までの16進数字で表したものです。

SEND

画面または帳票を出力するときに,COBOLプログラムにコーディングする命令文です。

Servlet

サーバ側でJavaを実行させる方法の一つです。Servletは,Webサーバと連携して,Webサーバを単にHTML文書や画像ファイルを送るだけではなく,アプリケーションを実行し,その結果をHTML文書として送り返す機能を提供します。

SSL(Secure Sockets Layer)

暗号化および認証機能が付いた,サーバとクライアント間のネットワーク用の通信プロトコルです。通信の暗号化や通信相手の認証などを行います。

TP1/COBOLアクセス用Bean

OpenTP1と連携したシステムのWebアプリケーションシステムで,通信制御サーブレットから呼び出されるBeanです。ユーザプログラムを呼び出します。

TP1/COBOLアクセス用Beanは,XMAP3/Web for Cosminexusがサンプルプログラムとして提供しているデータ送受信用の登録集原文を基に,TP1/COBOL adapter for CosminexusのTP1/COBOLアクセス用Bean生成ツールを使用して作成します。

TRANSCEIVE

画面を出力してデータをAPに入力するときに,COBOLプログラムにコーディングする命令文です。

WARファイル(Web Archive)

Webアプリケーションの構成要素をJAR形式に圧縮したファイルです。

Webクライアント環境ファイル(X3WEBCEX)

XMAP3/Web for Cosminexusの起動時に,クライアント側の動作をカスタマイズするファイルです。

Webクライアント環境ファイルは,XMAP3/Web for Cosminexusで提供します。

Webコンテナサーバ

サーブレットエンジンモードで動作するサーバのことです。

Webサーバ

Webブラウザとの間でHTMLファイルなどの文書を転送するための,アプリケーションレベルのプロトコルを制御する製品,または製品が動作するマシンのことです。Webサーバを構築する製品には,Hitachi Web ServerまたはInternet Information Servicesがあります。

Windows対応プリンタ

Windows用にプリンタドライバが提供されているプリンタです。XMAP3では,GDIモードで印刷するときの対象となるプリンタをWindows対応プリンタと呼びます。

WTP(Eclipse Web Tools Platform)

eclipse.org によって提供されている,Eclipse上でのアプリケーション開発で使用するプラグインをまとめた統合開発環境のことです。

WTPを使用すると,コーディングからデプロイ,テスト,デバッグ,配布用アーカイブの作成までの,J2EE アプリケーション開発の一連の作業を実行できます。

XMAP3インストールフォルダ

インストール時に任意のフォルダを指定できます。指定を省略すると,次のフォルダにインストールされます。

Windowsフォルダのドライブ\Program Files\Hitachi\Xmap3

64ビット版のWindowsの場合,指定を省略すると,次のフォルダにインストールされます。

Windowsフォルダのドライブ\Program Files(x86)\Hitachi\Xmap3

XMAP3クライアント

C/S構成で運用する場合に,クライアント側で起動するプログラムです。

XMAP3サーバ

C/S構成で運用する場合に,サーバ側で起動するプログラムです。サーバのOSがWindowsの場合には,サービスとして起動することもできます。

XMAP3入出力制御

APからのデータを受けて,ディスプレイに表示(またはプリンタへ印字)したり,ディスプレイからデータを入力したりする機能です。

(ア行)

アクセスキー

メニューバー,ポップアップメニュー(ポップアップメニューファイルを使用する場合も含める),およびプッシュボタンボックスで,候補の選択操作をするためのキーです。

これらのオブジェクトにフォーカスが位置づいているときにアクセスキーを押すと,該当するメニュー項目やボタンを選択できます。また,[Alt]+アクセスキーを押すと,メニューバーのメニュー項目を選択(プルダウンメニューを表示)できます。

網掛け帳票

240dpi/300dpiのページプリンタ用の帳票です。各種の文字サイズ,けい線,網掛けなどが使えます。

一次ウィンドウ

メインとなる画面で,何も表示されていない状態のときに表示します。業務を選択するメニューや,各業務の主画面として使用します。

一つのAPから同時に複数表示されることはなく,すでに表示している一次ウィンドウの消去後に次の一次ウィンドウが表示されます。

イベント通知コード

コマンドコントロールオブジェクト(プッシュボタン,メニューバー)や確定キー(PFキーなど)に割り当てるコードです。オブジェクトやキーを操作するとイベントが発生し,通知コードに対応づけた動作(AP通知など)が実行されます。これを「INC定数」といいます。また,入力単位がイベントのとき通知される「イベント定数」もあります。

イベント通知コードの値はドローセットアップで変更できます。動作はドローで変更できます。

印刷拡張セットアップ

印刷実行時に有効となるプリンタ給紙トレイの設定や,帳票中に指定された標準/明朝/ゴシックの書体に対する出力時のフォントを,それぞれ任意のフォントに変更できる機能です。

設定内容は,プリンタ構成ファイル(X3PPINF)のオプションとして保存されます。

印刷拡張セットアップは,Windows版XMAP3 Server Runtimeで提供します。XMAP3 Client Runtimeで利用する場合は,XMAP3 Client 印刷拡張機能をインストールする必要があります。

印刷サービス名を指定する環境変数

出力先の印刷サービス名を指定します。COBOLの環境変数として指定する場合,「CBLX_外部装置名」で設定します。XMAP3の環境変数「XMAP3_PSNAME」で印刷サービス名を設定します。ただし,COBOLの環境変数,またはCOBOLのAPでの指定がある場合は,XMAP3の環境変数での指定は無効となります。

印刷ドキュメント名

帳票印刷時,Windowsのプリンタスプールに登録されるXMAP3の印刷データのドキュメント名です。印刷ドキュメント名は帳票属性または書式属性として指定できます。また,帳票を印刷するときの出力論理マップ中にマップ帳票の印刷ドキュメント名を指定すると,APから動的に変更できます。この機能を利用すると,印刷した帳票の種別や内容を判別しやすくなり,帳票印刷業務でのリカバリ処理などを効率良く実行できます。

なお,帳票をPDFファイルに出力する場合,印刷ドキュメント名がPDFファイルのファイル名になります。

印刷部数を指定する環境変数

XMAPの環境変数「XMAP3_PRINTSETS_仮想端末名」に同一帳票の部単位の複数枚印刷を指定できます。印刷部数は1〜9999の範囲で指定します。省略すると,「1」が仮定されます。

印刷枚数を指定する環境変数

XMAP3の環境変数「XMAP3_COPIES」に同一帳票のページ単位の複数枚印刷を指定できます。印刷枚数は1〜32の範囲で指定します。省略すると,「1」が仮定されます。

印字領域

定義したオブジェクトを,実際に先頭印字位置から印刷できる領域です。プリンタの機種やプリンタにセットする用紙の位置などによって異なります。レイアウト定義では,この印刷できるレイアウト領域内に収まるようにする必要があります。

インポート

UNIXまたはメインフレームのシステムで作成したパネル定義文または書式記述文を入力し,Windows版のXMAP3で入力できる形式のマップ定義ファイルまたは書式定義ファイルに変換します。

インポートは,XMAP3 開発支援ユティリティで提供します。

ウィンドウ

ユーザ作成画面です。タイトルバー,メニューバー,レイアウト領域,オペレータインジケータで構成されます。

ウィンドウ種別

XMAP3で定義する画面には,一次ウィンドウと二次ウィンドウがあります。

一次ウィンドウは,メインとなる画面で,何も表示されていない状態のときに表示します。業務を選択するメニューや,各業務の主画面として使用します。原則として,一つのAPから同時に複数表示されることはなく,すでに表示されている一次ウィンドウを消去してから次の一次ウィンドウが表示されます。

二次ウィンドウは,一次ウィンドウを表示したまま新しく表示する画面です。データ入力の入力補助,メッセージ,ヘルプなどに使用します。一次ウィンドウに重ねて複数(最大3個)の二次ウィンドウを表示できます。このときの操作対象は,最後に表示した二次ウィンドウだけになります。

埋字

入力(または出力)されたデータが,APが受け取る項目(またはAPが渡す項目)の長さより短いとき,残りの領域を埋める文字です。右側と左側のどちらに埋字を格納するかは,桁寄せの指定に従います。ドローで作成したオブジェクトには,ドローセットアップで指定した埋字が仮定されます。必要に応じて,ドローのダイアログで変更できます。なお,埋字に指定できるのは半角文字だけです。埋字を「スペース」で指定した場合,漢字専用で使うオブジェクトでも1文字につき半角スペース二つが埋字されます。

上書きモード

キーボードから文字を入力する際に,すでにある文字を上書きしていく入力方式です。

XMAP3では,「上書きモード」がデフォルトになっています。文字をカーソル位置に挿入する「挿入モード」をデフォルトにしたい場合は,表示・印刷セットアップで設定できます。

エラー通知文字

画面からの入力データに半角/全角文字のコードエラーが検出された場合に,APが受け取るデータです。標準はHIGH(X'FF')で,ドローセットアップで変更することもできます。

コードエラーは,オブジェクトの属性の[使用目的],[詳細目的],[空白入力]に従ってチェックされます。

オフセット

シリアルプリンタで,用紙に穴を開けることなどを想定して設定しておく余白のことです。ハードマージンを基点としてレイアウト開始位置をずらせます。XMAP3では,1ます目から,レイアウト領域の範囲内でオフセット値を指定できます。

オペレータインジケータ

XMAP3がキーボード状態や送信状態などのメッセージを画面に表示するための領域です。APからの操作はできません。

オペレータインジケータの有無はドローで定義します。表示位置などは表示・印刷セットアップで設定できます。

(カ行)

カーソル定数

入力可能なフィールドにカーソルを位置づけるための定数です。カーソル定数は,例えばドローでAPが受け取る項目のデータ名をMAP001-FIELD0001- に設定した場合は,MAP001-FIELD0001-Tの名称で論理マップ中に生成されます。カーソル定数と入力カーソル項目の値が一致するオブジェクトの位置が,画面上に位置づいたカーソルの位置としてAPで認識されます。

下位項目

オブジェクトの入出力となる一つのデータ項目を階層化して,複数の項目に細分化できます。この場合,APは細分化された下位項目を使ってデータを参照・格納できます。

下位項目は,データ型が「文字(XX)」の場合に指定できます。

外字フォント指定

印刷拡張機能の一つで,帳票の出力時に外字フォントを指定できる機能です。

対応する外字フォントは,Windowsに付属している外字エディタなどで作成した拡張子TTEのフォントファイルだけです。なお,外字フォントのフォントフェース名は「EUDC」である必要があります。

次に示す印刷モードに対応しています。

  • GDI:ページプリンタ

  • GDI:シリアルインパクトプリンタ

  • PDFファイル出力

論理ハードコピーでは対応していません。

印刷拡張セットアップは,Windows版XMAP3 Server Runtimeで提供します。XMAP3 Client Runtimeで使用する場合は,XMAP3 Client 印刷拡張機能が必要です。

隠しフィールド

実際の画面には表示されないフィールドで,入力固定項目として使います。

入力固定項目とは,入力論理マップに必ず固定の値を返すデータ項目で,論理マップ可変部の最初のデータ項目として展開されます。

OLTPサーバ構成の環境で,使用するアプリケーション名をXMAP3上で定義するには,隠しフィールドとして定義します。

仮想画面

画面ごとのデータをAPとやり取りするために,XMAP3が持っている仮想的な画面です。

APから返されたデータは,仮想画面に展開されてから,実際のウィンドウに表示されます。ユーザの入力データも,仮想画面を介してAPに返ります。

仮想端末名ファイル(X3MWHOST/XMAPhosts)

APがプログラム中で使用する仮想端末名,デバイス,サービス名などを設定するファイルです。仮想端末名ファイルの内容は,Windows版XMAP3の場合は表示・印刷セットアップの「プリンタ」,C/Sセットアップの「C/S構成」で設定します。UNIX版XMAP3の場合は,テキストエディタで編集します。

なお,スタンドアロン環境でプリンタを1台だけ使用している場合は,設定する必要はありません。

仮想端末名ファイルは,XMAP3 Server Runtime,XMAP3 Client Runtime,またはXMAP3/Web for Cosminexusで提供します。

格納場所とファイル名:

[Windows版]

  • XMAP3 Server Runtime または XMAP3 Client Runtimeの場合

    XMAP3インストールフォルダ\ETC\X3MWHOST

  • XMAP3/Web for Cosminexus(XMAP3 Cosminexus連携機能)の場合

    XMAP3インストールフォルダ\Web for Cosminexus\ETC\X3MWHOST

  • XMAP3/Web for Cosminexus(XMAP3 TP1/Web連携機能)の場合

    XMAP3インストールフォルダ\Web for TP1\ETC\X3MWHOST

[UNIX版]

/etc/opt/HIXMAP/XMAPhosts

カット紙

カット紙は,A4サイズやB5サイズなどの規格に合った大きさの用紙です。ページプリンタ帳票とシリアルインパクト帳票の両方で利用できます。

壁紙

指定するグラフィックをレイアウト領域の各オブジェクトの背後に表示します。壁紙のグラフィックには,ビットマップファイル(.bmp)が使えます。レイアウト領域より小さい壁紙はタイル状に並べられて表示されます。レイアウト領域より大きい壁紙は,はみ出し部分(下側・右側)は表示されません。なお,壁紙はレイアウト領域には表示されません。開発時に確認する場合は,ドローからテスト表示を利用してください。

画面属性

入力項目の扱いや表示形態などの画面全体に関する属性です。GUI画面では[画面属性]ダイアログで属性を指定します。また,画面属性はAP実行時に動的に変更することもできます。APから動的に変更するには,ドローセットアップの[表示属性の動的変更]で変更したい表示属性を定義します。ここで指定した修飾名を制御項目に代入することで,指定した表示属性に変更できます。

環境管理ファイル(Java)

環境管理ファイル(xmap3.properties)は,Webアプリケーションシステムを実行する場合に必要なファイルの格納先や,ログの出力先などを設定する提供ファイルです。Webアプリケーションの実行に必要なファイルです。

開発するWebアプリケーションのシステムに合わせて,環境管理ファイルを更新します。

環境管理ファイルは,XMAP3/Web for Cosminexusで提供します。

環境ファイル操作

バックアップファイル(.sbk)を使って,セットアップ内容などの各種の情報を保存・復元します。XMAP3の環境をほかのWindowsマシンに移行する場合などに使います。開発環境のバックアップファイルは開発環境に,実行環境のバックアップファイルは実行環境にリストアできます。

開発環境用の環境ファイル操作は,XMAP3 Developerで提供します。

実行環境用の環境ファイル操作は,XMAP3 Server RuntimeまたはXMAP3 Client Runtimeで提供します。

キーエントリ

キーボードから文字列を入力するための各種オブジェクトの総称です。入出力テキスト・フィールド,入出力日付/時刻テキスト・フィールドが該当します。

基準ます目

帳票のレイアウト領域でオブジェクトを配置するときの単位となるます目です。ます目は,CPIとLPIの矩形を1ますとします。そのため,ドローでは,このます目を(LPI-CPI)の組み合わせで指定します。帳票属性の定義では,「ます目設定」によって,配置できる領域が変わってきます。このます目設定は,レイアウト画面上に表示されているグリッドの間隔と対応します。

LPIは,ます目の高さ(行間隔)です。XMAP3で「ます目の設定」を「自由な設定」にした場合,3,4,6,8LPIの中から選べます。例えば,8LPIは25.4mm(1インチ)当たりが8行になります。

CPIとは,ます目の幅です。CPIを指定すると,自動的に文字サイズと文字間隔が決まります。例えば10CPIと指定すると,25.4mm(1インチ)に10文字格納できるように文字サイズと文字間隔が決まります。

上記のます目によって,印字できる行列数が変わってきます。

基準文字サイズ

GUI画面の作業領域全体の基準となる文字サイズです。CUI画面では変更できません。この値は,画面属性ダイアログの「基準文字サイズ」で設定します。

画面のレイアウト領域でオブジェクトを配置するときの単位となるグリッド(ます目)は,このサイズが基準になります。文字の縦幅の1/2がます目の縦幅,半角文字の幅がます目の横幅になります。

各オブジェクトでは,この基準文字サイズを基に「中(標準)」「大」「小」の文字サイズ指定ができます。

起動HTML

Webアプリケーションシステムの運用を開始するために必要なHTMLファイルです。起動HTMLは,起動HTML用スクリプトファイルと同じフォルダに格納します。

提供されている起動HTMLおよび起動HTML用スクリプトファイルのサンプルファイルを,カスタマイズして利用します。

起動クライアントの通知

C/S構成で,クライアントの起動時にサーバ側のAPを自動起動させる場合に,起動したクライアントのコンピュータ名をサーバ側に通知する機能です。起動したクライアントのコンピュータ名がサーバ側の環境変数に設定されるので,それを参照することでサーバ側から起動クライアントを特定できます。

行制御データファイル

書式オーバレイの使用時に,行データを印字する行の間隔や標準の文字サイズ,文字間隔などの情報を格納するファイルで,拡張子は.pciです。APでは,印刷するデータを1行(1レコード)ずつ出力し,1ページ分となった時点で書式がオーバレイされて印刷されます。

行データ

AP中で設定する帳票の可変情報です。

業務サーブレット

通信処理および業務処理を記述した,Webサーバ側で動作するユーザの業務用Javaプログラムです。クライアントとの通信や,画面遷移,業務処理などを実行し,クライアントとの通信や受信・送信データの制御には,XMAP3の実行クラスライブラリを利用します。

開発するWebアプリケーションのシステムに合わせて,画面遷移や業務処理用にクラスを利用するなど,任意の処理方法で作成できます。

空白入力

データ項目に半角の空白,全角の空白,またはそれらの混合の挿入を許すかどうかを指定します。選べる項目は,使用目的および詳細目的に応じて異なります。「禁止」を指定すると,空白の入力はできません。

グラフィック

グラフィックデータを出力するオブジェクトです。データには,ビットマップ(.bmp),メタファイル(.wmf),拡張メタファイル(.emf)が使えます。出力するデータをドローで定義する「固定グラフィック」と,APから指定する「出力グラフィック」があります。

固定グラフィックは,配置する前にあらかじめグラフィックファイルを用意しておきます。

出力グラフィックは,領域だけを配置します。グラフィックデータは,APからファイル名またはクリップボード経由で渡します。

グラフィックコントロール

画面内のオブジェクトを整理・強調するための各種オブジェクトの総称です。

グラフィック,セパレータ,けい線,矩形,メッセージアイコン,塗りつぶしフィールドが該当します。

グラフィック帳票

240dpi/300dpiのページプリンタ用の帳票です。網掛け帳票の機能に加え,オブジェクトやけい線などのバリエーションなどをより豊富に備えていて,文字のカラー印刷にも対応しています。また,複数のデータ項目を扱えるバーコード(GS1-128)を使用できます。

グリッド

ドローのレイアウト領域上の座標を示す格子状の線や点で,オブジェクト配置位置となります。格子一つ分の単位を「ます」といいます。

画面定義でのますのサイズは,画面属性で指定する基準文字サイズに従います。行方向は文字サイズの半分,列方向は半角文字の幅がそれぞれますの縦幅/横幅となります。

帳票定義でのますのサイズは,帳票属性で指定する基準ます目サイズに従う行/列単位と,ドット単位,mm単位,ます目単位とで切り替えられます。ただし,シリアルインパクト帳票の場合は,行/列単位だけとなります。

[図データ]

グループコントロール

オブジェクト内に,ほかのオブジェクトを配置できる各種オブジェクトの総称です。グループボックス,フィールドボックス,フレームが該当します。

グループボックス

画面上のオブジェクト(セパレータを除く)を囲んでグループ化するオブジェクトです。

必要に応じて,グループボックス単位にフォーカス遷移の順序を設定できます。

けい線帳票

180dpiのドットインパクトプリンタ用の帳票です。カット紙に対応するものと,連続紙に対応するものがあります。OCR文字も使えます。

使用する文字数を半角換算で数えた単位です。例えば,出力テキストの属性設定用ダイアログで幅に「10桁」とある場合は,そのオブジェクトに10文字(半角の場合)まで出力できることを示します。

なお,文字サイズを指定できるオブジェクトでは,現在の設定されている文字サイズでの文字数となります。

桁寄せ

テキストやフィールドに表示されるデータを右または左のどちらかに寄せるための項目です。次の場合に,右や左に寄せてデータを入出力します。

  • 入力データ長が,APが受け取る項目の長さより短い

  • 出力データ長が,APが渡す項目の長さより短い

後退キー

XMAP3実行環境の環境設定で,表示・印刷環境ファイル(X3PCONF/XPWconfig)の,後退キーの動作(表示サービス名.DCBKSP=)オプションの指定に対応して動作が次のように異なります。

  • 直前の項目(BTAB):テキスト・フィールドの先頭にカーソルを位置づけます。テキスト・フィールドの先頭では,前の位置にあるテキスト・フィールドにフォーカスが移動します。

  • 1文字削除(BSDEL):直前の文字を削除し,間を詰めます。

  • ヌル置換(BSNULL):直前の文字をヌル((00)16)で置き換えます。

候補選択コントロール

画面に表示された各候補から対象を選ぶための各種オブジェクトの総称です。リストボックス,ラジオボタン,チェックボタン,トグルフィールドが該当します。

項目

APとXMAP3でやり取りする論理マップ中の各要素を項目といいます。画面や帳票に表示するユーザデータを扱う項目をデータ項目といい,表示属性を変更する目的で使用する項目を制御項目といいます。データ項目は,データ型によって次のように呼びます(COBOLの場合)。

  • 文字項目:データ型が文字(XX)のときのデータ項目

  • 数字項目:データ型が数字(99)のときのデータ項目

  • 数字編集項目:データ型が数字編集(Z,9,\などの組み合わせ)のときのデータ項目

  • 漢字項目:データ型が日本語(NN)のときのデータ項目

固定テキスト・フィールド

固定の文字列を出力するオブジェクトです。文字列はドローで定義します。全角文字を使える「日本語」と,半角文字だけを使える「英数」があります。

固定バーコード

バーコードを印字するオブジェクトです。一つのバーコードで一つのデータ項目を表します。データはドロー上で指定して帳票に印字します。文字や長さに応じた各種があります。バーコードに付けるデータ文字の有無などを指定できます。

コマンドコントロール

選択操作で,イベントを発行して処理を実行するための各種オブジェクトの総称です。プッシュボタンとメニューバーが該当します。

コメント

画面/帳票や各オブジェクトに付ける概要や使用目的などの情報です。実際の画面表示/帳票印刷の対象にはなりません。

コントロールメニュー

GUI画面で,タイトルバー左端のアイコン(またはボタン)から表示されるWindowsのシステムメニューです。XMAP3実行環境の環境設定で,表示・印刷環境ファイル(X3PCONF/XPWconfig)の[閉じる]ボタン(表示サービス名.DCMPCS=)オプションの指定で,[閉じる]メニューを使用するかどうかを設定できます。

コンバート

XMAP3 開発支援ユティリティの機能です。

すでに作成したマップ定義ファイルや書式定義ファイルについて,画面・帳票の種別や適用言語(COBOL,C言語)を変換します。

コンバートは,XMAP3 開発支援ユティリティで提供します。

コンボボックス

候補(メニュー項目)を選択したり,データを直接,キー入力したりして,入力するデータを指定するオブジェクトです。必要な場合だけ入力するオプションを選択するときなどに使います。

メニューは,付属しているボタンを選ぶと表示されます。メニュー項目をドローで定義する「固定コンボボックス」と,APから指定する「可変コンボボックス」があります。また,GUI画面では,メニュー選択とキーボードからの入力を併用する使い方ができる「キー入力固定コンボボックス」と「キー入力可変コンボボックス」もあります。

なお,ドローでは[コンボボックス]を使用するとメニュー選択するコンボボックスを定義でき,[キー入力コンボボックス]を使用するとキー入力するコンボボックスが定義できます。これらを区別するため,メニュー選択するコンボボックスを「メニュー選択コンボボックス」,キー入力するコンボボックスを「キー入力コンボボックス」と表記し,これらの総称として「コンボボックス」と表記します。

(サ行)

サーバAP名ファイル(X3PAPL)

C/S構成の場合に,クライアントの起動時に実行するAPの名前とサーバでの実際のファイル名との対応を設定するファイルです。サーバAP名ファイルの内容は,C/Sセットアップの[アプリケーション]で設定します。

サーバAP名ファイルは,XMAP3 Server Runtimeで提供します。

格納場所とファイル名:XMAP3インストールフォルダ\ETC\X3PAPL

サーバ環境定義ファイル(X3WEBSRV)

Web実行環境の場合に,各種の環境設定ファイルの格納先,実行時にWebクライアント側で必要なデータファイルの格納先などを定義するファイルです。

サーバ環境定義ファイルは,XMAP3/Web for CosminexusのXMAP3 TP1/Web連携機能で使用します。XMAP3 Cosminexus連携機能の場合は不要です。

格納場所とファイル名:XMAP3インストールフォルダ\Web for TP1\ETC\X3WEBSRV

サーバ起動ファイル(X3PSERV)

Windowsサービス上で動作するXMAP3サーバのSERVICESファイルのサービス名と,サービス名ファイル,および表示・印刷環境ファイルとの対応を設定するファイルです。サーバ起動ファイルの内容は,ファイルを開いてテキストエディタで直接設定します。

サーバ起動ファイルは,XMAP3 Server Runtimeで提供します。

格納場所とファイル名:XMAP3インストールフォルダ\ETC\X3PSERV

サービス名ファイル(X3PHOST/XPWhosts)

表示・印刷サービスに関連するサービス名やサービス種別などを設定するファイルです。この情報はサーバ側だけに設定します。サービス名ファイルには,Windows版XMAP3の場合はC/Sセットアップで設定した情報が反映されます。UNIX版XMAP3の場合はテキストエディタで編集します。スタンドアロン環境の場合は,サービス名ファイルの設定は必要ありません。

サービス名ファイルは,XMAP3 Server RuntimeまたはXMAP3 Client Runtimeで提供します。

格納場所とファイル名:

[Windows版]XMAP3インストールフォルダ\ETC\X3PHOST

[UNIX版]/etc/opt/HIXMAP/XPWhosts

再定義名

定義済みの論理マップを別定義として使用するときの名称です。半角で30字以内で定義します。

画面定義の場合,入力論理マップ用と出力論理マップ用とで別の名称にすることもできます。

削除キー

入力できるテキスト・フィールドのデータを1文字ずつ削除するためのキーです。

支援ツール

次に示すXMAP3の機能の総称です。

  • 環境ファイル操作

  • マップ生成

  • セットアップ情報反映

  • ポップアップメニューエディタ

  • Java言語用ツール

XMAP3 Developerでは,すべての機能を提供します。

Windows版XMAP3 Server RuntimeおよびXMAP3 Client Runtimeでは,環境ファイル操作を提供します。

次画面

OpenTP1の機能を利用して,次に表示する画面をドロー上で定義できます。

時刻(入出力,出力)

時分秒を表示できます。時分秒は,時刻ダイアログ(出力/入出力)で指定します。「時」「分」「秒」の区切りには何を使うか,直前のゼロを表示するかしないかなど,どのような形式で表示するかは時刻ダイアログの選択肢で選べます。このような定義をしておくと,入力した数字データは,定義した形式になって表示されます。

下敷き

ドローでのプレプリント帳票,グラフィック帳票および書式オーバレイの定義で,用紙のフォーマットイメージをレイアウト領域の背後に表示しながら定義する機能です。用紙上のけい線などに合わせてオブジェクトの位置を調整する場合に使います。下敷きは,レイアウト時の目安となるだけで,実際の帳票印刷の対象にはなりません。

下敷きとして表示するデータは,あらかじめスキャナで読み込んで,256色以下のビットマップファイル(.bmp)として用意しておきます。

修飾名

各画面およびグラフィック帳票で,表示属性の変更をAPから指示するための定数です。次の手順で利用します。

  1. ドローセットアップで,修飾名と表示属性の対応を定義する。

  2. ドローで,オブジェクトや画面の属性に「動的変更」を指定する。

    制御項目(修飾名を格納する領域)が論理マップに展開されます。

  3. APで,制御項目に修飾名を格納する。

修飾名に設定された表示属性に従って,画面に表示(または帳票に印刷)されます。

出力OCR

JIS規格OCRサブセット2の範囲の文字でデータを印字するオブジェクトです。データはAPから指定し,論理マップを介して帳票に印字します。字間値は10CPI相当が標準です。

出力テキスト・フィールド

出力データをAPから変更し,論理マップを介して帳票に出力するフィールドです。出力フィールドに出力できる文字には,数字だけを使用できる「数字」,全角文字を使用できる「日本語」,および半角文字だけを使用できる「英数」があります。

出力バーコード

バーコードを印字するオブジェクトです。一つのバーコードで一つのデータ項目を表します。データはAPから指定し,論理マップを介して帳票に印字します。文字や長さに応じた各種があります。バーコードに付けるコメント文字の有無などを指定できます。

バーコードの種類には,JAN8,JAN13,CODE39,ITF,NW-7,およびカスタマがあります。特別なハードウェアは必要ありません。

出力日付/時刻テキスト・フィールド

日付や時刻を表す文字列を出力するオブジェクトです。APから指定する可変のデータを出力します。

GUIオブジェクトの「出力日付テキスト」と「出力時刻テキスト」,フィールドオブジェクトの「出力日付フィールド」と「出力時刻フィールド」があります。

ショートカットキー

メニューバーのメニュー項目の選択操作をするためのキーです。フォーカス・カーソルの位置に関係なく,[Ctrl]+半角英字1字を押すと該当するメニュー項目を選択できます。

なお,メニューバーのメニュー項目,またはカスケードメニューを持つプルダウンメニューにはショートカットキーを定義できません。

初期クリア文字

AP実行時に,画面からの入力データをAPが受け取る前に,XMAP3が入力論理マップの各項目をあらかじめクリアしておく文字です。標準値は埋字と同じ文字で,ドローセットアップで変更することもできます。

初期クリア文字に指定できるのは半角文字だけです。初期クリア文字に「スペース」を指定した場合は,漢字専用オブジェクトでも1文字につき半角スペース二つでクリアされます。

APが受け取るデータの優先順位は次のとおりです。

  1. キー入力データ/選択した通知コード(正常操作)

  2. 入力済み/選択済みのとき,表示されているデータ/通知コード

  3. エラー通知

  4. データ消去通知文字

  5. 初期値

  6. 初期クリア文字

初期値

論理マップにあらかじめ設定しておく値です。

出力データの初期値は,出力論理マップの項目に設定します。AP実行時に出力データの代わりにデータ有無コードを設定した場合はこの初期値が有効になります。

入力データの初期値は,入力論理マップの項目に設定します。AP実行時に画面からの入力データをAPが受け取る以前にはこの初期値が有効になります。

書式イメージファイル

書式オーバレイの文字列やけい線などの情報を格納するファイルで,拡張子は.fmpです。書式オーバレイの定義終了時に,行制御データファイルとともに生成されます。

書式オーバレイ

240dpi/300dpiのページプリンタ用の書式オーバレイです。定型帳票から書式(文字列やけい線などの固定項目)を分離し,アプリケーション(行データ)を印刷時に重ね合わせるソフトオーバレイ方式を採用しています。書式をプリンタ(ハードウェア側)に登録するメインフレーム環境の出力方式とは異なります。

書式定義ファイル

ドローで定義した書式の定義情報を格納したファイルで,拡張子は.ifmです。書式の定義終了時に生成され,書式イメージファイルと行制御データファイルはこの書式定義ファイルを基に生成されます。

書式名を指定する環境変数

XMAP3の環境変数 XMAP3_FMPに,出力する書式名を指定できます。書式名は拡張子(.fmp)を除いた8文字以内の文字列で指定します。ただし,COBOLのAPで書式名が指定されている場合は,環境変数での指定は無効となります。

書体を指定する環境変数

XMAP3の環境変数 XMAP3_FORMATに,出力する行データの書体を指定できます。書体は,明朝体(1)またはゴシック体(2)で指定します。省略時にはドローで定義した書体が有効になります。

数字編集項目

指定したPICTURE句に従って,数字を編集して入出力します。PICTURE句は,次の文字で指定します。

入力:S V 9

出力:* + - ¥ 9 . , Z /

スクリプト環境ファイル(X3XSCONF)

スクリプト環境の設定ファイルです。スクリプト環境ファイルの定義には,テキストエディタを使用して直接編集します。スクリプトファイル環境ファイルは,起動HTMLのPARAMタグの環境ファイルパスで指定したフォルダに格納します。

この環境設定ファイルは,XMAP3/Web for Cosminexusで提供します。

スクロール領域

ウィンドウやボックス内で,表示範囲を移動できる領域です。表示範囲の移動はスクロールバーで操作します。

これに対し,表示範囲の移動対象外の領域を「スクロール禁止領域」といい,ウィンドウやボックス内に常に表示されます。

スピンボックス

入出力テキストの右端に,テキストに表示されている数字の増減をコントロールするステッパが付いているボックスです。増分値を指定すると,指定した間隔で表示されている数字が増減します。

スプラッシュ画面

メニューバー,タイトルバーおよびオペレータインジケータを表示しない画面です。壁紙などのグラフィックや表示直後に次の画面と切り替わる定義と併用して,APを実行する前にそのAPや製品を効果的に紹介するのに利用できます。

セットアップ情報の反映

すでに作成したマップ定義ファイルに対して,ドローセットアップの情報を反映します。ドローで画面・帳票を定義したあとに,ドローセットアップで動的変更などの設定を変更した場合に使います。

セパレータ

画面上の各オブジェクトの間を区切るときに使う,GUI画面用の線オブジェクトです。縦線と横線が使えます。

先行入力

スタンドアロン構成およびC/S 構成の場合に,キーボードロック状態のXMAP3画面で入力したキーが,キーボードロック解除時にXMAP3画面へ反映される機能です。

先行入力は,Windows版XMAP3 Server Runtime,およびXMAP3 Client Runtimeで提供します。

選択エントリ

選択操作で文字列を入力するための各種オブジェクトの総称です。

コンボボックス,ポップアップ,スピンボックスが該当します。

挿入キー

テキスト・フィールド上の文字列の間に,文字を挿入するための半角1文字分を空けます。挿入した空きに文字を書き込まないときは,APが受け取るデータ上で空きが詰められます。

XMAP3実行環境の環境設定時に,表示・印刷環境ファイル(X3PCONF/XPWconfig)の次に示すオプションで,挿入キーの動作を変更できます。

  • 挿入キーの動作(表示サービス名.DCINMD=)オプション

  • 挿入/上書きモードのデフォルト設定(表示サービス名.DCINST=)オプション

  • 文字挿入の範囲(表示サービス名.DCINKY=)オプション

挿入モード

キーボードから文字を入力する際に,カーソルの位置に文字を挿入し,すでにある文字を入力文字数分だけ移動させる入力方式です。

XMAP3では,すでにある文字に上書きする「上書きモード」がデフォルトになっています。「挿入モード」をデフォルトにしたい場合は,表示・印刷セットアップで設定できます。

(タ行)

ターゲット環境

XMAP3で画面・帳票を定義するときに選択する環境です。定義した画面・帳票を運用する環境に応じて,次のターゲット環境があります。

  • メインフレーム-PC分散用の画面・帳票開発

  • Windows用の画面・帳票開発

チェックボタン

入力するデータを候補(ボタン)の選択によって指定するオブジェクトです。グループ内の複数のボタンから複数の選択ができます。ラベル長や選択肢の数が少ないときに使います。

ボタンラベルをドローで定義する「固定チェックボタン」と,APから指定する「可変チェックボタン」があります。

チェックボタンのグループを表すボックスを「チェックボタンボックス」といいます。

通信記述項(CD項)

XMAP3で画面の入出力,および帳票の出力をするためにCOBOLプログラムにコーディングする論理端末定義ブロックです。物理マップ名や端末名などを指定します。

通信制御サーブレット

Cosminexus連携を利用したWebシステム構成で,クライアントとユーザプログラム間のデータの受け渡しを制御するServletです。

通信制御サーブレットは,COBOLアクセス用Beanを経由して,Webブラウザから受信したデータをAPに渡し,APの処理結果をWebブラウザへ返信します。

通信制御用XML文書(X3COMTBL.xml)

XMAP3/Web for Cosminexusで提供する実行クラスライブラリを使用するための参照ファイルです。

受信・送信データの形式を定義するXMAP3通信制御用領域で,仮想端末名や印刷完了通知,終了通知などの情報を取得・設定するために利用します。

Javaでプログラミングするときに,XMLビューアなどでXML文書のデータ名や形式,長さなどを参照できます。

このファイルの形式や内容は変更できません。

通知コード(イベント通知コード)

コマンドコントロールオブジェクト(プッシュボタン,メニューバー)や確定キー(PFキーなど)に割り当てるコードです。オブジェクトやキーを操作するとイベントが発生し,通知コードに対応づけた動作(AP通知など)が実行されます。

イベント通知コードの値はドローセットアップで変更できます。動作はドローで変更できます。

通知コード(データ入力用)

選択エントリ(スピンボックスを除く),候補選択コントロールオブジェクトの各候補(メニュー項目など)に割り当てるコードです。メニュー項目の選択操作などで指定した候補に応じて,対応する通知コードがAPが受け取る項目に格納されます。

定義体

画面や帳票のレイアウトに関する情報を格納した,物理マップ,書式イメージファイルおよび行制御データファイルの総称です。

定数ファイル

画面表示でカーソルやフォーカスなどの定数を定義するファイルです。ドローセットアップの論理マップ属性で「定数部の別ファイル出力」を指定した場合,ドローで生成されます。定数ファイルは,定数用XML文書の生成に必要なファイルです。

データ有無コード

AP(出力論理マップのフィールドのデータ名の領域)にデータが設定されていないことを示す1バイトの文字コードです。(00)16〜(FF)16の任意の値で,通常は(1F)16が標準値です。

コードを変更する場合は,使用する言語に応じて次のとおりになります。

  • COBOLの場合

    SEND/RECEIVEのとき,通信記述項のDATA ABSENCE CODE句

    CALLのとき,オープン要求のインタフェース

  • C言語の場合

    jsvwadrv関数のオープン要求インタフェース

データキー

画面上のすべての入力テキスト(または入力フィールド)の文字を消去するためのキーです。データクリアキーともいいます。XMAP3実行環境の環境設定で,表示・印刷環境ファイル(X3PCONF/XPWconfig)の,データキーの動作(表示サービス名.DCDTTF=)オプションの指定で,データキーの動作を変更できます。

データ消去通知文字

AP実行時に,画面からフィールドキーで入出力テキスト・フィールドのデータを消去したり,(00)16のデータを受信したりしたときにAPが受け取るデータです。したがって,APが受け取ったデータがデータ消去通知文字であれば,画面操作でデータ消去されたと判断できます。

初期クリア文字や初期値とデータ消去通知とを分けておくことで,入力操作がなかったのか,データ消去されたのかが区別できます。

ただし,「入力済み」属性のオブジェクトで,画面確定時に入力データや表示データがない場合は,データ消去されていなくてもデータ消去通知文字が返ります。

また,データ消去通知文字に指定できるのは半角文字だけです。データ消去通知文字に「スペース」を指定した場合は,漢字専用オブジェクトでも1文字につき半角スペース二つが通知されます。

データ消去通知文字の標準は LOW(X'00') で,ドローセットアップで変更することもできます。

データ長

論理マップの長さ(バイト数)です。通常は,桁を基に各ターゲットに応じた値が自動的に計算されます。ユーザ任意の値を設定できるターゲットもあります。

データ名,制御項目データ名

データ項目名(またはデータ名)は,データの入出力に関する各項目の領域の名称です。データ名のうち,修飾名(表示属性の変更をAPから指示するための定数)を格納する領域の名称を制御項目データ名といいます。

デバイスID

マップ名に付加されるIDで,次の対応で画面・帳票の種別を表します。

定義対象

付加ID(マップ名が6桁の場合)

付加ID(マップ名が7桁の場合)

GUI画面

ND

O

CUI画面

NC

S

けい線帳票

6A

P

プレプリント帳票

6H

L

網掛け帳票

6B

R

グラフィック帳票

6G

G

書式オーバレイ

6G

F

デプロイ

運用環境にソフトウェアをインストールする作業のことです。

デリミタ線

複数の短い縦けい線をます目ごとに横に並べて配置するオブジェクトです。1桁ごとに区切る目盛りを描画するときに使います。

動的変更テーブル

画面や帳票の実行時に色などの属性をAPから変更するときに,XMAP3が用意する属性変更用の定数テーブルの修飾名を表示属性の動的変更制御項目に代入します。

登録集原文

COBOLのプログラム中でよく利用される標準化した手続き,ファイル記述,レコード記述,または完全な一つのプログラムなどをコンパイルするプログラムと別のファイルに登録したものです。

トグルフィールド

「YES/NO」などの印を付けるためのオブジェクトです。表の中に配置して,「オン/オフ」,「済/未」などを表す場合に使います。

ドロー

XMAP3の画面や帳票を定義するエディタです。画面や帳票のレイアウトや,各オブジェクトの属性を定義します。ドローで定義した内容を基に,マップ定義ファイル(書式オーバレイでは書式定義ファイル),物理マップと論理マップ(書式オーバレイでは行制御データファイルと書式イメージファイル)が作成されます。

ドローセットアップ

XMAP3の画面や帳票の定義に関する標準の値をカスタマイズする機能です。XMAP3にはセットアップ項目の標準値があり,この標準値を変更する場合や,動的変更で修飾名を追加したい場合にドローセットアップを実行します。セットアップ項目はマップの形式に関係しているので,画面や帳票を作成する前にドローセットアップを済ませておく必要があります。

ドローセットアップは,XMAP3 Developerで提供します。

(ナ行)

二次ウィンドウ

データ入力補助,メッセージ,ヘルプなどのために,一次ウィンドウのデータを表示したまま新しく表示する画面です。一次ウィンドウに重ねて表示され,このとき操作できるのは二次ウィンドウだけとなります。

入出力テキスト・フィールド

キーボードなどから文字データを入力するオブジェクトです。また,APから指定する文字データを表示できます。初期表示値(出力データ)を示し,書き換えが必要な場合だけ入力する使い方ができます。入出力するデータの意味に応じて,種類(使用目的)を選べます。

入出力日付/時刻テキスト・フィールド

日付や時刻を表す文字列を入出力するキーエントリオブジェクトです。キーボードなどから文字を入力します。また,APから指定する可変のデータを表示できます。

表示されている出力データを必要に応じて書き換えて入力する使い方ができます。

GUIオブジェクトの「入出力日付テキスト」と「入出力時刻テキスト」,フィールドオブジェクトの「入出力日付フィールド」と「入出力時刻フィールド」があります。

入力単位(画面/フィールド/イベント/表示直後)

画面を確定させ,APへ制御を渡すタイミングの種類です。通常は,画面の最後までデータを入力または選択したあとで,確定の機能を持つキーやボタンを押して,APへ制御を渡します(画面)。「フィールド」では,フォーカスが位置づいているオブジェクトでデータの入力,選択を行い,そのオブジェクトからフォーカスが離脱した時点でAPへ制御が渡ります。「イベント」では,画面上のすべてのオブジェクトを対象にして,何かイベントが起こればAPに制御が渡ります。「表示直後」では,一定の待機時間が過ぎるとAPに制御が渡されます。

入力データ長格納領域

入力テキストなどの画面上入力可能な長さに対して,実際にどのくらいのデータが入力されたかの長さをオブジェクト単位に入力論理マップとして返す領域です。

塗りつぶしフィールド

フィールドボックス内の領域に色を付けるオブジェクトです。ほかのオブジェクトを重ねて配置できます。1行おきに色のパターンを付けて行を見やすくする場合などに使います。

(ハ行)

ハードコピー機能

画面に表示されているXMAP3ウィンドウ,またはデスクトップ全体の画像を印刷する機能です。

APから出力したデータが正しく画面に表示されているか確認したいときや,トラブルが発生したときのデバッグなどに利用できます。

XMAP3には,XMAP3サーバ/クライアント実行環境とXMAP3 Web実行環境の2種類のハードコピー機能があります。XMAP3サーバ/クライアント実行環境では,タスクトレイに常駐する実行モジュールを用います。XMAP3 Web実行環境では,表示・印刷ファイルで設定してハードコピー機能を用います。

ハードコピー機能は,XMAP3実行環境で提供します。

ハードマージン

プリンタが紙を送るために必要な領域で,ハードウェア(プリンタ)に依存します。したがって,ユーザが任意に設定することはできません。また,LIPSスルーとGDIモードで次の違いがあります。

  • GDIの場合,プリンタドライバが持つマージン

  • LIPSスルーの場合,物理的に印字できない領域

ただし,プリンタドライバが持つマージンが,印刷するプリンタのハードマージンと同じかどうかは機種によって異なります。一般には,プリンタのハードマージンより大きくとられます。なお,ユーザがドローで指定できるマージンをソフトマージンまたは単にマージンといいます。

背景色

入出力テキストのボックス内の色やボタンボックス内の色です。背景色は,16色から選べます。色の設定は,ドローで選択した各オブジェクトの属性ダイアログのほかに,ドローのツールバーの[文字色/背景色]ボタンをクリックして表示される文字色/背景色のツールボックスで変更できます。このツールボックスを使うと画面全体の配色を見ながら設定できます。

パネル定義文ファイル

UNIX版のXMAP3,またはメインフレーム版のXMAPでマップを生成する定義文のファイルのことで,拡張子は.xmpです。

XMAP3 開発支援ユティリティでインポートすると,パネル定義文からWindows用のマップ定義ファイルに変換できます。

反復定義

一つのオブジェクトを縦または横方向に繰り返す定義で,表形式で同じ属性のオブジェクトを並べる場合などに使います。

反復定義を使うと,同じ属性のオブジェクトを一つずつ配置するよりも効率良く定義できます。また,論理マップは配列(COBOLではOCCURS句)で展開されるので,APのロジックも反復指定で実現できます。

ビッグエンディアン

バイナリ形式のデータを扱う際,メモリ上に左から右側へ1バイトずつ格納する形式です。

(例)

(000A)16を2バイトのメモリに格納した場合は,(000A)16になります。

日付(入出力,出力)

年月日を表示できます。年月日は,日付ダイアログ(出力/入出力)で指定します。「年」を表すのに西暦にするか和暦にするか,「年」「月」「日」の区切りには何を使うか,直前のゼロを表示するかしないかなど,どのような形式で表示するかは日付ダイアログの選択肢で選べます。このような定義をしておくと,入力した数字データは,定義した形式になって表示されます。

表示・印刷環境ファイル(X3PCONF/XPWconfig)

XMAP3での画面表示,および帳票印刷環境の設定ファイルです。表示・印刷環境ファイルの内容は,Windows版XMAP3の場合は表示・印刷セットアップで設定します。UNIX版XMAP3の場合は,テキストエディタで編集して設定します。

表示・印刷環境ファイルには,Windows版XMAP3の表示・印刷セットアップで設定できない項目があります。これらの項目は,直接ファイルをエディタで開いて編集します。なお,エディタでパラメタを設定した場合でも,表示・印刷セットアップで設定できる項目については,セットアップでの設定が優先されます。

表示・印刷環境ファイルは,XMAP3 Server Runtime,XMAP3 Client Runtime,またはXMAP3/Web for Cosminexusで提供します。

格納場所とファイル名:

[Windows版]

  • XMAP3 Server Runtime または XMAP3 Client Runtimeの場合

    XMAP3インストールフォルダ\ETC\X3PCONF

  • XMAP3/Web for Cosminexus(XMAP3 Cosminexus連携機能)の場合

    XMAP3インストールフォルダ\Web for Cosminexus\ETC\X3PCONF

  • XMAP3/Web for Cosminexus(XMAP3 TP1/Web連携機能)の場合

    XMAP3インストールフォルダ\Web for TP1\ETC\X3PCONF

[UNIX版]

/etc/opt/HIXMAP/XPWconfig

表示・印刷セットアップ

XMAP3が表示・印刷する画面・帳票の環境を必要に応じて設定するための機能です。ユーザ画面の外観や操作キーの割り当て,プリンタの印刷モードなどの各種設定があります。

表示・印刷セットアップは,Windows版XMAP3 Server Runtime,XMAP3 Client Runtime,またはXMAP3/Web for Cosminexusで提供します。

表示形態

画面を表示するとき,直前に表示した画面に対して一部だけを書き換える(部分描画)か,全部を書き換える(全画面描画)かを指定する属性です。この値は,ドローのダイアログで値を設定します。また,ドローセットアップの「表示属性の動的変更」の「ウィンドウ属性」で変更したい「表示形態」の属性を指定した修飾名を用意しておくと,APから動的に表示形態を変更できます。表示形態には,次の3種類があります。

  • 一部上書

    直前に表示した画面の一部の項目だけを変更して表示します。書き換えに比べて表示時間を短縮できます。この場合,マッピングモードとデータ有無コードを合わせて使う必要があります。

  • 全面書換

    表示中の画面を消去して,次の画面を全画面描画して表示します。

  • 自動

    上書きと書き換えをXMAP3に任せ,APでは特に意識しません。直前の画面と同じマップ名のときは部分描画になります。

表示属性

画面での,テキストやフィールドに出力する文字色やボタンの活性/不活性などを指定する属性,および帳票での,フィールドの文字の書体やけい線の種類などを指定する属性のことです。ドローでは,必要に応じて各ダイアログで変更できます。また,表示属性は定義上の指定のほかに,APから動的に変更できる属性もあります。APから動的に表示属性を変更するためには,ドローセットアップの動的変更を指定する修飾名で指定します。

フィールドキー

テキスト・フィールドで,カーソル以降の文字を削除します(標準の場合)。フィールドクリアキーともいいます。

XMAP3実行環境の環境設定で,表示・印刷環境ファイル(X3PCONF/XPWconfig)のフィールドキーの動作(表示サービス名.DCFCLR=)オプションの指定で,割り当てるキーの動作を変更できます。

フィールドボックス

多量のデータをまとめて入出力するためのボックスオブジェクトです。

次のような場合に適しています。

  • けい線を使って,表形式でオブジェクトを並べる

  • CUI画面を基本にして一部だけをGUI化する(ファンクションキーによる選択部分だけのボタン化など)

  • 文章データなど,複数行にわたる文字データを表示する

フォーカス

GUI画面を表示した際,操作対象となるオブジェクトに表示される枠です。APから操作対象となるオブジェクトを選択することを,APからフォーカスを位置づける,といいます。

フォーカス定数

入力や選択ができるボックスにフォーカスを位置づけるための定数です。フォーカス定数は,例えばドローでAP が受け取る項目のデータ名をMAP001-FIELD0001- に設定した場合は,MAP001-FIELD0001-T の名称で論理マップ中に生成されます。フォーカス定数と入力フォーカス項目の値が一致するオブジェクトの位置が,画面上に位置づいたフォーカスの位置としてAPで認識されます。

フォント構成ファイル(X3PFONT)

XMAP3で作成した画面上に表示する文字のフォントやサイズの環境設定ファイルです。フォント構成ファイルの内容は,表示・印刷セットアップの「表示文字」で設定します。

フォント構成ファイルは,Windows版XMAP3 Server Runtime,XMAP3 Client Runtime,またはXMAP3/Web for Cosminexusで提供します。

格納場所とファイル名:

  • XMAP3 Server Runtime または XMAP3 Client Runtimeの場合

    XMAP3インストールフォルダ\ETC\X3PFONT

  • XMAP3/Web for Cosminexus(XMAP3 Cosminexus連携機能)の場合

    XMAP3インストールフォルダ\Web for Cosminexus\ETC\X3PFONT

  • XMAP3/Web for Cosminexus(XMAP3 TP1/Web連携機能)の場合

    XMAP3インストールフォルダ\Web for TP1\ETC\X3PFONT

不活性(選択できない状態にする)

候補(ボタンやメニュー)を選択できない状態にします。表示方法と組み合わせて,選べる候補を制限したい場合に使います。AP実行中に選択可能な状態に戻したい場合は,該当するダイアログで「動的変更」を指定し,APから制御項目に活性を指定した修飾名(ドローセットアップで指定)を指定することで実現できます。

複数行のフィールド

複数行にまたがるサイズのフィールドです。フィールドの長さが1行に収まらない(レイアウト領域の右端からはみ出す)場合に,次の行に折り返されます。

GUI画面では,フィールドボックス中のフィールド(固定/出力/入出力)とポップアップで使えます。

CUI画面では,フィールド(固定/出力/入出力)で使えます。なお,反復定義や文字の拡大との併用はできません。

プッシュボタン

イベント(実行する処理)を候補(ボタン)の選択によって指定するオブジェクトです。イベントに対応する処理として「AP通知」や「ポップアップ表示」などを指定できます。確定キーの代わりとしても使えます。

ボタンラベルはドローで定義し,AP実行時に変更できます。ボタンラベルには,文字列のほかにグラフィックを表示することもできます。

プッシュボタンのグループを表すボックスを「プッシュボタンボックス」といいます。

物理画面

実際のディスプレイ画面です。各ウィンドウは,最終的にこの物理画面に表示されます。

物理マップ

画面のオブジェクトの位置などを格納した情報ファイルです。ファイル名はマップ名にデバイスID(マップの定義対象を示す1文字または2文字の英数字)を付けた名前で,拡張子は.pmpです。画面の定義終了時に,論理マップとともに生成されます。ディスプレイやプリンタの入出力データを論理マップデータに変換したり,論理マップデータを入出力データに変換したりするときにXMAP3が参照します。

物理マップの常駐化

物理マップをXMAP3のマッピングライブラリに常駐しておくことです。マッピングライブラリは,APからマップ名を受け取ります。このマッピングライブラリとマップを読み込む(ロードする)時間を減らすことで応答時間を短縮しようとするものです。

プリンタ構成ファイル(X3PPINF)

プリンタ構成を設定する環境設定ファイルです。このファイルの内容は,次の方法で設定します。

  • Windows版XMAP3 Server RuntimeまたはXMAP3 Client Runtimeの表示・印刷セットアップの[プリンタ]タブ

  • Windows版XMAP3 Server Runtimeで提供する印刷拡張セットアップ

    XMAP3 Client Runtimeで使用する場合は,XMAP3 Client 印刷拡張機能が必要です。

プリンタ構成ファイルは,Windows版XMAP3 Server Runtime,XMAP3 Client Runtime,またはXMAP3/Web for Cosminexusで提供します。

格納場所とファイル名:

  • XMAP3 Server Runtime または XMAP3 Client Runtimeの場合

    XMAP3インストールフォルダ\ETC\X3PPINF

  • XMAP3/Web for Cosminexus(XMAP3 Cosminexus連携機能)の場合

    XMAP3インストールフォルダ\Web for Cosminexus\ETC\X3PPINF

  • XMAP3/Web for Cosminexus(XMAP3 TP1/Web連携機能)の場合

    XMAP3インストールフォルダ\Web for TP1\ETC\X3PPINF

プリントサーバ起動ファイル(X3PPRSV)

XMAP3実行環境をプリントサーバとして使用するときに必要な環境設定ファイルです。XMAP3プリントサーバが接続するXMAP3サーバのホスト名,サービス名および印刷サービス名を設定します。プリントサーバ起動ファイルを編集するときは,テキストエディタを使用します。

プリントサーバ起動ファイルは,XMAP3 Server Runtimeで提供します。

格納場所とファイル名:XMAP3インストールフォルダ\ETC\X3PPRSV

フレーム

複数のオブジェクトの組み合わせを縦方向または横方向に反復して並べるためのオブジェクトです。テキスト・フィールドなどを組み合わせて表形式で並べる場合に使います。論理マップには配列として展開されます。

プレーン

フィールドボックス,リストボックス,ボタンボックスが持つ領域で,ボックス内に表示するフィールドやボタンなどを配置するための平面です。

プレーンの属性の文字サイズは,プレーン内で共通の配置単位や文字サイズとなり,中のすべてのオブジェクトに適用されます。

フィールドボックスとリストボックスでは,ボックスよりも大きいプレーンを指定できます。画面上では,ボックスサイズの範囲だけが表示され,範囲外の部分はスクロールをして表示します。

プレプリント帳票

180dpiのドットインパクトプリンタ用の帳票です。カット紙に対応するものと,連続紙に対応するものとがあります。プレプリント用紙(あらかじめ,けい線や標題などが印刷されている用紙)に対して可変データを印字するときに使います。バーコードやOCR文字も使えます。

ポップアップ

入力するデータを候補(メニュー項目)の選択によって指定するオブジェクトです。また,キーボードからの入力を併用する使い方もできます。

メニュー項目をドローで定義する「固定ポップアップ」と,APから指定する「可変ポップアップ」があります。

ポップアップメニューファイル

XMAP3では,ポップアップテキストに表示するメニューデータをAP実行時にファイルとして渡せます。このファイルをポップアップメニューファイルといいます。ポップアップメニューファイルは,あらかじめ作成して用意しておく必要があります。

ポップアップメニューファイルは,メニュー項目が大量にある場合や,メニューを大分類,小分類にして表示したい場合に使用します。ポップアップメニューファイルは,ポップアップメニューエディタで編集できます。ポップアップメニューエディタは,XMAP3 Developerで提供します。

(マ行)

マージン

ページプリンタで,用紙に穴を開けることを想定して設定しておく余白のことです。用紙の左上を基点にしてマージンを設定し,レイアウト開始位置をずらせます。このようにユーザが指定するマージンをソフトマージンといいます。これに対し,プリンタドライバおよびプリンタ装置ごとに,ハードマージンと呼ばれるハード機構上,印刷できない領域があります。このハードマージンの値よりも小さいマージンを設定すると,ハードマージンが有効になるので,注意してください。

なお,ハードマージンは,GDI使用時にはプリンタドライバが持つ値となり,PDLスルー使用時にはプリンタ装置が持つ値となります。また,PDFファイル出力の場合は,ハードマージンがないため,指定したとおりのレイアウトとなります。

ます(GUI/CUI画面の単位)

レイアウト定義に使う単位で,オブジェクトのサイズなどを表します。

ますのサイズは,画面属性で指定する基準文字サイズに従います。縦幅は文字サイズの半分,横幅は半角文字1字分となります。

レイアウト領域のグリッドは,1ます刻みで表示されます。

ます(帳票の単位)

レイアウト定義に使う単位で,オブジェクトのサイズなどを表します。

ますのサイズは,帳票属性で指定する基準ます目に対応しています。

レイアウト領域のグリッドは,1ます刻みで表示されます。ただし,けい線帳票以外の各帳票では,ドット単位やmm単位のグリッドを表示することもできます。

マッピングインタフェース領域

COBOLのCALL文およびC言語を使用したときにマッピングオプションを指定する領域です。

次に示すマッピングオプションに対応しています(ただし,C言語の名称は - (ハイフン)が, _ (アンダースコア)になります)。

マージ:XMAP-MDO-MAPFLD

論理マップだけ :XMAP-MDO-LOGFLD

物理マップだけ :XMAP-MDO-PHFLD

マッピングオプション(マッピングモード)

「マージ」,「論理マップだけ」,「物理マップだけ」の三つの指定があります。この指定には,COBOLのSEND,RECEIVE,TRANSCEIVE文を使用したときに指定するMAPPING MODE句と,COBOLのCALL文およびC言語の時に指定するマッピングインタフェース領域があります。

マージは,論理マップと物理マップをマージして,同一画面をすべて書き換えるときに指定します。ただし,同じ画面に対し,2回目以降の表示では固定部分(タイトルやけい線)は再描画しません。

論理マップだけは,一般的に2回目以降の表示で,入力した状態をそのままにして部分書き換えをするときに指定します。

物理マップだけは,メニュー表示など,物理マップだけで初期表示するときに指定します。

マッピング構成ファイル(X3MWCONF/XMAPconfig)

マッピング構成の環境設定ファイルです。

Windows版XMAP3の場合,マッピング構成ファイルは編集できません。XMAP3実行環境が提供しているファイルをそのまま使用します。UNIX版XMAP3の場合は,テキストエディタで編集します。

マッピング構成ファイルは,XMAP3 Server Runtime,XMAP3 Client Runtime,またはXMAP3/Web for Cosminexusで提供します。

格納場所とファイル名:

[Windows版]

  • XMAP3 Server RuntimeまたはXMAP3 Client Runtimeの場合

    XMAP3インストールフォルダ\ETC\X3MWCONF

  • XMAP3/Web for Cosminexus(XMAP3 Cosminexus連携機能)の場合

    XMAP3インストールフォルダ\Web for Cosminexus\ETC\X3MWCONF

  • XMAP3/Web for Cosminexus(XMAP3 TP1/Web連携機能)の場合

    XMAP3インストールフォルダ\Web for TP1\ETC\X3MWCONF

[UNIX版]/etc/opt/HIXMAP/XMAPconfig

マッピング属性ファイル(xps)

1バイトコードで使用する日本語漢字コードを設定する環境設定ファイルです。マッピング属性ファイルは,UNIX版XMAP3 Server Runtimeで使用します。

格納場所とファイル名:/etc/opt/HIXMAP/XMAPsrv/xps

マッピング方式

画面・帳票の固定データやAPの入出力データの配置を物理マップとして定義しておき,APから入出力データを論理マップとして指定することで画面・帳票の入出力ができる方式です。画面・帳票のレイアウトとプログラムの処理を独立して設計できるので,業務開発の効率が向上します。

マッピングライブラリ

XMAP3実行環境のコンポーネントの一つです。マップを参照して画面表示や帳票印刷に必要なデータを生成します。

マップ

XMAP3では,画面や帳票の様式に関する情報をAPから切り離して,マップと呼ばれる入れ物に保管します。マップにはマップ定義ファイル,物理マップ,および論理マップがあります。

マップコンペア

物理マップファイル,書式イメージファイル,行制御データファイルをファイル単位またはフォルダ単位で比較します。ファイルの生成・更新日付,サイズ,内容について,違いを確認できます。

マップコンペアは,XMAP3 開発支援ユティリティで提供します。

マップ生成

マップ定義ファイルから,論理マップファイルと物理マップファイルを生成します。

また,書式定義ファイルから書式イメージファイルと行制御データファイルを生成します。

マップ生成は,XMAP3 Developerで提供します。

マップ帳票

けい線帳票,プレプリント帳票,網掛け帳票,およびグラフィック帳票の総称です。

マップ定義ファイル

ドローで定義した画面や帳票の定義情報であるソースマップを格納したファイルで,拡張子は.impです。画面・帳票の定義終了時に,論理マップとともに生成されます。物理マップと論理マップは,このマップ定義ファイルを基に生成されます。

メッセージアイコン

操作者に対して何らかの注意を促すときに表示します。メッセージアイコンは,基本的にメッセージと一緒に出力することをお勧めします。

アイコンには,インフォメーション,ワーニング,クエスチョン,エラーの4種類があります。

メニューバー

イベント(実行する処理)を候補(メニュー項目)の選択によって指定するオブジェクトです。イベントに対応する処理として「AP通知」や「ポップアップ表示」などを指定できます。確定キーの代わりとしても使えます。メニューの内容はドローで定義し,APからの指定はできません。

プルダウンメニューやカスケードメニューを使って階層化でき,処理内容に応じたグループ分けができます。

文字色

画面の場合,入出力テキスト・フィールドの文字やボタンのラベルなどの色になります。画面の文字色は,12色から選べます。また,帳票の場合は,グラフィック帳票のフィールドやOCRの文字の色になります。帳票の文字色は8色から選べます。

色の設定は,ドローで選択した各オブジェクトの属性ダイアログのほかに,ドローのツールバーの[文字色/背景色]ボタンをクリックして表示される文字色/背景色のツールボックスで変更できます。このツールボックスを使うと,画面または帳票全体の配色を見ながら設定できます。

モジュラスチェック

「使用目的」が「数字」の場合に,モジュラスチェックをするかどうかを指定できます。指定した場合,画面の属性ダイアログで指定するモジュラスアルゴリズム(チェック10または11)に従って,入力文字列(数字)がチェックされます。チェック条件に合った場合はAPへイベントは返しません。合わない場合はエラーになり,テキスト・フィールドからカーソル・フォーカスが移動できなくなります。

チェック10

次のチェックをし,一致する(合格)かを判定します。

  1. 入力したデータの最後の1バイト(チェックディジット)・入力したデータのバイト数(入力したデータの最後の1バイトを除く)を取り出す。

  2. 入力したデータのバイト数の右側より2,1,2,1,...を乗数とし桁ごとに掛け算をする。

  3. 掛け算の結果が2桁となったものについては10で割り算し,商とあまりに分解する。

  4. 「2」「3」での掛け算と商およびあまりの結果をすべて加え合わせる。

  5. 加算の結果を10で割り算し,あまりを求める。

  6. 10からあまりを減算し,差を求め,この差を入力したデータの最後の1バイトと比較する。

チェック11

次のチェックをし,一致する(合格)かを判定します。

  1. 入力したデータのバイト数(入力したデータの最後の1バイトを除く)を取り出す。

  2. 入力したデータのバイト数の右側から2,3,4,5,6,7,2,3,4,5,6,7,...の順に乗数を割り当て桁ごとに掛け算をする。

  3. 結果をすべて加え合わせる。

  4. 和を11で割り算し,余りを求める。

  5. 11から余りを減算し,差を求める。この差を入力したデータの最後の1バイトと比較する。

(ヤ行)

予約テキスト・フィールド

OLTPサーバ構成でOpenTP1が提供する予約項目を出力するオブジェクトです。

予約項目に日付や時刻などを指定すると,AP実行時に日付・時刻などの情報がOpenTP1から動的に出力されます。

(ラ行)

ラジオボタン

入力するデータを候補(ボタン)の選択によって指定するオブジェクトです。グループ内の複数のボタンから一つだけ選択できます。ラベル長や選択肢の数が少ないとき,また,「YES/NO」などの単純な選択をするときに使います。

ボタンラベルをドローで定義する「固定ラジオボタン」と,APから指定する「可変ラジオボタン」があります。

ラジオボタンのグループを表すボックスを「ラジオボタンボックス」といいます。

ラベル

画面に文字列を表示するための各種オブジェクトの総称です。定義時に指定した固定の文字列を表示する「固定テキスト・フィールド」と,APから指定する可変の文字列を表示する「出力テキスト・フィールド」,「出力日付/時刻テキスト・フィールド」が該当します。

リストボックス

入力するデータを候補(リスト項目)の選択によって指定するオブジェクトです。リストの内容はAPから指定します。ラベル長や選択肢が多いときに使います。必要に応じて,スクロールバーを付けられます。

リストから一つだけ項目を選べる「単一選択リストボックス」と,複数の項目を選べる「複数選択リストボックス」があります。

リダイレクタ

Webサーバに登録し,Webコンテナへ接続できるようにするプラグインコンポーネントです。

リトルエンディアン

バイナリ形式のデータを扱う際,メモリ上に右から左側へ1バイトずつ格納する形式です。

(例)

(000A)16を2バイトのメモリに格納した場合は,(0A00)16になります。

レイアウトパターン

ドローで画面/帳票を新規作成するときに,用途に応じて指定するパターンです。標準的なレイアウト領域のサイズやパターンなどがあらかじめ設定されていて,ドローでのレイアウト定義の基本フォーマットとなります。

XMAP3が標準提供しているレイアウトパターンのほかに,ユーザが独自に作成・登録することもできます。

レイアウト領域

ドローのレイアウト領域です。XMAP3のレイアウト定義の範囲は,この領域になります。画面では,タイトルバー,メニューバー,オペレータインジケータを除く領域のことです。帳票では,オフセットとユーザが設定したマージン値(ソフトマージン)を除いた領域になります。

連結出力バーコード

バーコードを印字するオブジェクトです。連結出力バーコードは,従来のJANコードなどのような単一データ(商品コードなど)をバーコードとして印字するオブジェクトに対して,複数データ(メーカーコード,支払い期限,支払い金額など)を一つのバーコードとして印字するオブジェクトです。データはAPから指定し,論理マップを介して帳票に印字します。このとき,一つのバーコードに対して複数の論理項目(分類項目)を使用します。

バーコードの種類には,GS1-128があります。GS1-128バーコードを印刷する場合は,300dpi(推奨は600dpi)以上のプリンタを使用してください。

連続紙

連続紙は,各ページの境がミシン目になってつながっている用紙です。シリアルインパクト帳票でだけ利用できます。

ロギング支援

XMAP3のAP実行時に,ログ情報を採取してログファイルに出力したり,ログ情報を表示したりする機能です。ログ情報は,実行時に発生した問題解決に利用します。

ロギング支援は,XMAP3 Server RuntimeおよびXMAP3 Client Runtimeで提供します。

論理マップ

論理マップは,プログラムの可変データを格納する領域です。COBOLで開発する場合は,登録集原文として生成されます。画面データの入出力や帳票データの出力時に,APがXMAP3に対するパラメタとして利用します。

COBOLでAPを作成する場合は,COPY文で論理マップを取り込みます。AP実行時には,APに取り込まれた論理マップのデータ領域を介して,データがやり取りされます。ファイルの拡張子は,COBOLの場合は.cbl,C言語の場合は.hになります。

書式オーバレイ印刷の場合は,論理マップを使用しません。画面,帳票の物理マップに相当する書式イメージファイルと行制御データファイルを使用します。

(ワ行)

割込キー

送信要求の発生と割込のイベントをAPに通知するキーです。

XMAP3実行環境の環境設定で,表示・印刷環境ファイル(X3PCONF/XPWconfig)の,強制確定キーの動作(表示サービス名.DCSRED=)オプションの指定で,強制確定キーの設定ができます。