画面・帳票サポートシステム XMAP3 実行ガイド


6.6.4 HOPSS3/AS 日立電子帳票システムとの連携

XMAP3で出力したPDFファイル形式の電子帳票は,HOPSS3/AS 日立電子帳票システムで運用・管理・閲覧操作できます。PDFファイルとして出力する帳票に外字コードがある場合,PDFファイル中の外字データ(通常ビットマップなどのバイナリイメージ)にユーザ定義文字情報が付加されます。これによって,HOPSS3/AS電子帳票システムに取り込んだXMAP3出力PDF帳票の中に外字が含まれている場合でも,これを文字列として処理できるようになります。

〈この項の構成〉

(1) HOPSS3/AS 日立電子帳票システムとの連携の概要

XMAP3とHOPSS3/AS 日立電子帳票システムとの連携の例を次に示します。

[図データ]

次に,実行時の流れを説明します。

  1. ユーザが,WindowsクライアントからJP1/AJSのクライアントなどを使用して,サーバAPからの印刷を実行する。

  2. サーバAPでは,HOPSS3/AS 日立電子帳票システムに登録を指示するPDFファイル名を,論理マップの中の印刷ドキュメント名項目に設定※1する。

    HOPSS3/AS 日立電子帳票システムに登録するPDFファイル名は次の形式にしておく。

    配布先名※2_(アンダースコア)帳票名※3

    注※1

    印刷ドキュメント名項目は,サーバAPで設定する方法以外に,環境変数「XMAP3_PRINT_DOCNAME」で設定する方法があります。環境変数「XMAP3_PRINT_DOCNAME」は,バッチファイルなどで設定します。印刷ドキュメント名項目を環境変数「XMAP3_PRINT_DOCNAME」で設定する場合,サーバAPでの印刷ドキュメント名項目の設定は不要です。環境変数「XMAP3_PRINT_DOCNAME」による印刷ドキュメント名の指定方法については,マニュアル「XMAP3 プログラミングガイド」を参照してください。

    なお,環境変数「XMAP3_PRINT_DOCNAME」は,OLTP構成では使用できません。

    注※2

    HOPSS3/AS 日立電子帳票システムで事前に準備しておく配布先定義ファイルに登録されている配布先名(仕分け文字列)を設定します。

    注※3

    HOPSS3/AS 日立電子帳票システムで事前に準備しておく帳票定義ファイルに登録されている帳票決定用文字列を設定します。

  3. サーバAPがXMAP3に対して印刷を実行する。

  4. XMAP3が,PDFファイル生成後に起動するユーザAPのファイルパスを取得する。

  5. PDFファイルが生成される。PDFファイル形式で出力する帳票中に外字コードがある場合,外字のイメージデータと外字の定義情報が付加されてPDF出力される。

  6. PDFファイルの生成後,ユーザAPが起動する。

  7. ユーザAPでは,次に示す,HOPSS3/AS 日立電子帳票システムのXMAP3サイドREVバッチプログラム(帳票登録コマンド)を実行する。

    XMAP3SideRev.bat△PDFファイル名

    (凡例)

    △:スペース

    HOPSS3/AS 日立電子帳票システムのXMAP3サイドREVバッチプログラム(帳票登録コマンド)の使い方については,HOPSS3/AS 日立電子帳票システムのマニュアルを参照してください。

    また,PDFファイル名には環境変数で渡されるPDFファイルパスを指定します。環境変数については,「9.3.5(2)(a) ユーザAP起動時の環境変数」を参照してください。

  8. XMAP3サイドREVバッチプログラム(XMAP3SideRev.bat)は,HOPSS3/AS 日立電子帳票システム環境の配布先定義ファイルおよび帳票定義ファイルから,PDFファイルに対応する「仕分け文字列」と「帳票決定用文字列」を検索し,PDF帳票データ登録プログラム(artpdf.exe)へ帳票を転送するために必要な配布先コードと帳票コードを抽出したあと,電子帳票登録を指示する。

  9. PDF帳票データ登録プログラム(artpdf.exe)は,受信したPDFファイルを解析し,独自形式でHOPSS3/AS電子帳票管理DBに登録する。

  10. ユーザは,登録された電子帳票の管理(文字列の検索など)ができる。

(2) XMAP3とHOPSS3/AS 日立電子帳票システムを連携させるための設定手順

(a) 表示・印刷セットアップでの設定

  1. 表示・印刷セットアップを起動して[プリンタ]タブを表示します。

  2. 「仮想端末名」に任意の仮想端末名を指定します。通常は「PRT001」を指定します。

  3. 「サービス名」に任意のサービス名を指定します。通常は「#PRT1」を指定します。

  4. 「印刷モード」で「PDFファイル出力:網掛け/グラフィック/書式用」を指定します。

  5. 「PDFファイル出力」でPDFファイルの出力先を選択します。「サービス毎に指定したフォルダに出力」を選択した場合,「出力先」のテキストボックスにパスを指定します。

  6. [プリンタ]タブの[追加]ボタンをクリックし,上記の設定を確定します。

  7. [表示・印刷セットアップ]ダイアログの[OK]ボタンをクリックすると,表示・印刷セットアップが終了し,設定内容がファイルに登録されます。

    [プリンタ]タブで[追加]ボタンをクリックしないで,[表示・印刷セットアップ]ダイアログの[OK]ボタンをクリックして終了すると,設定内容はファイルに登録されません。また,実際のファイルの内容は,[表示・印刷セットアップ]ダイアログで[OK]ボタンをクリックして登録するまでは変更されません。設定を取りやめるときは[キャンセル]ボタンをクリックして終了してください。

(b) 表示・印刷環境ファイルでの設定

PDFファイル生成後,出力したPDFファイル形式の帳票をHOPSS3/AS 日立電子帳票システム帳票管理DBに登録するためのAPを起動します。このAPのファイルパスを,表示・印刷環境ファイルの設定値「*.PCPAPP」に指定します。詳細については,「9.3.9(6) ユーザAP起動有無(印刷サービス名.PCPAPP=)」を参照してください。

(c) 環境変数の設定

PDFファイル出力後に起動するAPでは,次に示す環境変数からPDFファイルのパスやサービス名を知ることができます。詳細については,「9.3.5(2)(a) ユーザAP起動時の環境変数」を参照してください。

  • XMAP3_PDF_PATH(PDFファイルパス)

  • XMAP3_PDF_SERVICE(印刷サービス名)

(3) 注意