Cosminexus 機能解説
ここでは,URLグループ単位でスレッド数を制御する場合の設定について説明します。URLグループ単位でスレッド数を制御する場合は,次の設定が必要になります。
以降で,URLグループ単位での同時実行スレッド数制御の設定項目の詳細を説明します。
URLグループ単位で使用するスレッド数は,URLグループが属するWebアプリケーションのスレッド数です。このため,URLグループ単位でスレッドを一つ使用している場合,そのURLグループを含むWebアプリケーションでもスレッドが一つ実行されていることになります。
なお,URLグループ単位の最大同時実行スレッド数を設定していないリクエストURLについては,Webアプリケーション単位の共有スレッド数が使用されます。Webアプリケーション単位の共有スレッド数は,次のようになります。
このとき,Webアプリケーション単位の共有スレッド数は1以上である必要があります。共有スレッド数が0以下になる場合は,エラーが発生します。詳細は,「4.19.5 同時実行スレッド数制御の注意事項」を参照してください。
URLグループ単位の占有スレッド数は,特定の業務ロジックをWebアプリケーション内のほかの業務ロジックの影響を受けないで実行させるために設定します。
URLグループ単位の占有スレッド数は,Webアプリケーションで設定されている占有スレッド数の範囲で指定します。このため,URLグループが含まれるWebアプリケーションで占有スレッド数を設定していない場合は,URLグループ単位でも占有スレッド数を設定できないので注意してください。
また,URLグループ単位の同時実行スレッド数制御を設定しているリクエストURLに対するリクエスト数が,URLグループ単位の占有スレッド数を超える場合で,かつURLグループ単位の最大同時実行スレッド数に満たない場合は,Webアプリケーション単位の共有スレッド数を使用してリクエストを処理します。このため,Webアプリケーション単位の共有スレッド数が少ないと,URLグループ単位の最大同時実行スレッド数は,設定値よりも少なくなることがあるので注意してください。
URLグループ単位の実行待ちキューは,URLグループ単位の同時実行スレッド数が上限に達したときにリクエストが入るキューです。URLグループ単位の実行待ちキューは,URLグループ単位の同時実行スレッド数の制御を設定した場合に,URLグループごとに作成されます。この実行待ちキューのサイズを設定します。
リクエストは,URLグループ単位の同時実行スレッド数が上限に達していて,実行待ちキューに空きがある場合,実行待ちキューに入ります。実行待ちキューの中のリクエストは,処理中のリクエストが完了したあとに,順次実行待ちキューから取り出され,実行されます。URLグループ単位の同時実行スレッド数が上限に達していて,実行待ちキューサイズに空きがない場合はエラーとなり,クライアントにHTTPステータスコード503が返ります。
なお,URLグループ単位の実行待ちキューに入るリクエストは,デフォルトの実行待ちキューやWebアプリケーションの実行待ちキューに入ることはありません。また,URLグループ単位の同時実行スレッド数の制御で設定したリクエストURLに該当しないリクエストについては,Webアプリケーションの実行待ちキューが使用されます。
リクエストURLを振り分けるためのURLパターンを設定します。URLパターンには,Servlet仕様のサーブレットマッピングのURLパターンが指定できます。指定できるURLパターンを次に示します。
なお,リクエストURLのURLパターンとのマッピング順序については,「4.20.4 URLパターンのマッピング処理」を参照してください。
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