Cosminexus 機能解説

[目次][用語][索引][前へ][次へ]

4.18 Webコンテナ単位での同時実行スレッド数の制御

同時に実行するスレッドの数を,Webコンテナ単位で制御する方法です。通常,Webコンテナには複数のWebアプリケーションがデプロイされています。Webコンテナ単位で同時に実行できるスレッド数を制御する場合,Webコンテナに対して次のパラメタを設定します。

Webコンテナ単位での同時実行スレッド数の制御は,J2EEサーバのプロパティをカスタマイズして設定します。J2EEサーバの動作設定のカスタマイズについては,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」を参照してください。

Webコンテナ単位での同時実行スレッド数の制御の仕組みについて,次の図で説明します。

図4-24 Webコンテナ単位での同時実行スレッド数制御

[図データ]

例えば,Webコンテナに二つのWebアプリケーションがデプロイされていて,同時実行スレッド数に「5」を設定している場合,二つのWebアプリケーションで同時に実行できるスレッド数は5となります。

Webコンテナ単位に同時実行スレッド数を設定することで,Webコンテナにデプロイされた複数のWebアプリケーションのうち,一つのWebアプリケーションにアクセスが集中した場合でも,アクセスが集中しているWebアプリケーションにスレッドを割り当てることができます。この仕組みについて次の図で説明します。

図4-25 アクセスが集中したときのスレッドの扱い(Webコンテナ単位の場合)

[図データ]

図のように,WebコンテナにWebアプリケーションが二つデプロイされていて,同時実行スレッド数に「5」が設定されている場合に,Webアプリケーション1にリクエストが集中すると,5スレッドすべてがWebアプリケーション1に割り当てられます。

一方,Webアプリケーション2に対するリクエストは,Webアプリケーション1のリクエスト処理が完了するまで,実行待ちのキューにためられます。なお,実行待ちのキューにためられたリクエストは,リクエスト処理の完了後,順次実行されます。