Webアプリケーション単位での同時実行スレッド数を制御する場合,次のことに注意してください。
- スレッド数が,Webコンテナ単位の最大同時実行スレッド数を上回る場合
次の条件すべてを満たすときは,Webアプリケーションで最低限確保されているスレッド数だけリクエストが実施されるため,スレッド数が,一時的にWebコンテナ単位の最大同時実行スレッド数を上回るおそれがあります。
- アクセスが集中したときなど,Webコンテナ単位の同時実行スレッド数に設定した数すべてを使用しているとき
- 占有スレッド数を設定したWebアプリケーションをデプロイしているとき
- 実行中のリクエスト処理スレッドが完了する前に,デプロイしたWebアプリケーションにリクエストがあったとき
- 制御の対象となるアクセス
サーブレット,JSPのほかに,静的コンテンツへのアクセスも,同時実行スレッド数の制御の対象となります。
- カスタムエラー使用時の注意
web.xmlに<error-page>タグを使用した,カスタムエラー機能を使用している場合,エラー発生時に転送されたリクエスト処理は,同時実行スレッド数制御の対象外となります。同時実行スレッド数の制御による制限はありません。
- スレッドについて
占有スレッド数は,Webアプリケーション専用のスレッドとして生成されるものではありません。ここで設定するスレッド数は,Webアプリケーションを実行するに当たり,最低限確保されるスレッド数です。
なお,リクエスト処理用のスレッドは,Webコンテナ全体で再利用されます。
- Webアプリケーション単位の最大同時実行スレッド数について
Webアプリケーション単位の最大同時実行スレッド数が,Webコンテナ単位の最大同時実行スレッド数より大きな値が設定されていても,WebアプリケーションをJ2EEサーバにデプロイできます。ただし,デプロイされたWebアプリケーションの最大同時実行スレッド数は,Webコンテナ単位の最大同時実行スレッド数になるので,注意してください。
- Webアプリケーション単位の共有スレッド数が0以下になる場合について
次のようなWebアプリケーションをデプロイすることで,Webアプリケーション単位の共有スレッド数が0以下になることがあります。Webアプリケーション単位の共有スレッド数が0以下になると,Webアプリケーションのデプロイに失敗するので注意してください。次のような場合で共有スレッド数が0以下になることが考えられます。
- すでにURLグループ単位の同時実行スレッド数制御を設定しているWebアプリケーションがデプロイされていて,さらに占有スレッド数を設定したWebアプリケーションをデプロイしようとしている場合
- デプロイするWebアプリケーションで,占有スレッド数,およびURLグループ単位の同時実行スレッド数制御を設定していて,設定段階ですでにWebアプリケーション単位の共有スレッド数が0以下となっている場合
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