J2EEサービスのうち,ネーミング管理が提供する機能の概要について説明します。
なお,機能の詳細については,「14.4 ネーミング管理が提供する機能」を参照してください。
- JNDI名前空間へのオブジェクトのバインドとルックアップ
オブジェクトをJDNI名前空間の名前とバインドして管理します。クライアントからは,バインドされた名前を使用して検索(ルックアップ)できます。
- J2EEリソースへの別名付与(ユーザ指定名前空間機能)
J2EEリソースに別名を付与できます。バッチアプリケーションからは,別名として設定した任意の名称でルックアップできます。なお,バッチアプリケーションからデータベースに接続する場合,J2EEリソースには必ず別名を設定してください。
- ラウンドロビンポリシーによるCORBAネーミングサービスの検索
複数のCORBAネーミングサービスに登録されている同一名称(別名)のEJBホームオブジェクトリファレンスを,ラウンドロビンポリシーに従ってルックアップできます。
- ネーミング管理機能でのキャッシング
ルックアップしたEJBホームオブジェクトリファレンスをキャッシングしておき,2回目以降に同じオブジェクトをルックアップする場合の処理を短くできます。
- CORBAネーミングサービスの切り替え
ルックアップの対象にするJNDI名前空間を,InitialContextクラスのインスタンスのプリフィックス判定によって切り替えられます。
J2EEサービスのうち,ネーミング管理が提供する機能の目的,およびJ2EE標準との対応について,次の表に示します。
表3-4 J2EEサービス(ネーミング管理)が提供する機能の目的およびJ2EE標準との対応
機能名 |
目的 |
J2EE標準への準拠 |
参照先 |
信頼性 |
性能 |
運用・
保守 |
拡張性 |
そのほか |
J2EE標準 |
拡張 |
JNDI名前空間へのオブジェクトのバインドとルックアップ |
− |
− |
− |
○ |
− |
○ |
○ |
8.2 |
J2EEリソースへの別名付与(ユーザ指定名前空間機能) |
− |
− |
− |
○ |
− |
− |
○ |
8.3※ |
ラウンドロビンポリシーによるCORBAネーミングサービスの検索 |
− |
− |
− |
○ |
− |
− |
○ |
8.4 |
ネーミング管理機能でのキャッシング |
− |
○ |
− |
− |
− |
− |
○ |
8.5 |
CORBAネーミングサービスの切り替え |
− |
− |
− |
○ |
− |
− |
○ |
8.6 |
(凡例) ○:対応する −:対応しない
- 注
- 表中の項目「J2EE標準」と「拡張」の両方に○が付いている機能は,J2EE標準の機能にApplication Server独自の機能が拡張されていることを示します。「拡張」だけに○が付いている機能はApplication Server独自の機能であることを示します。
- 注※
- 参照先の記述のうち,J2EEリソースに関する説明を参照してください。バッチアプリケーションの場合,Enterprise Beanの説明は該当しません。
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