トレース情報は次のファイルに出力されます。

• Scheduler Serverの場合
  ＜Scheduler Serverインストールディレクトリ＞\log\TraceSV[x].log
  
• Facilities Managerの場合
  ＜Facilities Managerインストールディレクトリ＞\log\TraceRMSV[x].log
  

「x」には，AppoSV.iniの[Trace]セクションのFileCntパラメタに指定した出力ファイル数の数値が入ります。

例えば，出力ファイル数に4を指定した場合，TraceSV1.log〜TraceSV4.log，又はTraceRMSV1.log〜TraceRMSV4.logが作成されます。

なお，Groupmax Version 7 07-30以降の初期設定は，トレースを出力する設定になっています。

トレース出力機能に関する設定情報を次に説明します。AppoSV.iniの設定内容については，「3.2.6　AppoSV.iniファイルの設定値一覧」を参照してください。

なお，同じパラメタを複数指定した場合は，先に記述された行の値を有効にします。後に記述された行の値は無視されます。また，#（半角シャープ）から始まる行は，コメントと見なされます。

対象ファイル

＜インストールディレクトリ＞\bin\AppoSV.ini

設定パラメタ

• セクション名
  [Trace]
  
• Traceパラメタ
  ON又はOFFを指定します。なお，DBモードではOFFは指定できません。
  ON：トレース出力機能を使用する（設定がされていない場合，設定が間違っている場合は，ONとして動作します）。
  OFF：トレース出力機能を使用しない。
  
• Sizeパラメタ
  トレースファイルの1ファイルあたりのファイルサイズを指定します。単位はKBです。1から1,048,576までの数値で指定してください。Sizeパラメタがない，又は不正な値が設定されている場合は，16,384が設定されたとして動作します。
  なお，実際のトレースファイルのサイズは，ここで指定した値より少し大きくなる場合があります。
  
• FileCntパラメタ
  トレースファイルの出力ファイル数を数値で指定します。
  指定した数のトレースファイルをScheduler ServerとFacilities Managerのそれぞれで出力します。
  1から16までの数値で指定してください。FileCntパラメタがない，又は不正な値が設定されている場合は，4が設定されたとして動作します。
  
• TraceAfterErrorパラメタ
  ON又はOFFを指定します。なお，ONを指定すると，障害発生時に原因を特定しやすくなります。
  ON：トレースファイルへの書き込みに失敗した場合，書き込みできる状態になると，トレースの出力を再開する（設定がされていない場合，設定が間違っている場合は，ONとして動作します）。
  OFF：トレースファイルへの書き込みに失敗した場合，それ以降はトレースを出力しない。
  なお，Scheduler Server又はFacilities Managerの起動時にトレースファイルへの書き込みに失敗した場合は，ここで設定した値に関係なく，書き込みできるファイルだけにトレースを出力します。
  

ポイント

トレースファイルは，そのサーバをホームサーバとするユーザが1,000人いる場合，1日で約45MB出力されることを想定しています。2〜3日間は情報が残るように，ユーザ数に合わせてファイルサイズ及びファイル数を設定してください。

設定例

AppoSV.iniファイルの設定例を示します。なお，＜改行＞は改行コードのことです。

[Trace]＜改行＞
Trace=ON＜改行＞
Size=1024＜改行＞
FileCnt=10＜改行＞
TraceAfterError=ON＜改行＞

トレース出力機能に関する設定手順を次に説明します。

トレース機能のオン・オフや，ファイルサイズ，及び出力ファイル数を変更したい場合は，この設定をしてください。

1. 設定するサーバを停止する
   詳細は，「5.　サーバ及び管理ツールサーバの起動と停止」を参照してください。
   
2. 設定するサーバ上のAppoSV.iniファイルを更新する
3. 設定したサーバを起動する
   詳細は，「5.　サーバ及び管理ツールサーバの起動と停止」を参照してください。
   

トレースファイルへは，サーバ起動時と停止時にラベルが出力されます。

サーバの稼働中にトレースファイルに出力される項目と出力順は次のとおりです。

トレースの出力例を次に示します。

**** Scheduler Server Started 2005/11/01 20:44:42.484
2005/11/01 20:44:42.484 00000100 00000200 KSFa01000-I FS ＜メッセージ＞
2005/11/01 20:45:42.484 00000100 00000200 KSFa01000-I CP ＜メッセージ＞
2005/11/01 20:46:42.484 00000100 00000200 KSFa01000-I FE ＜メッセージ＞
**** Scheduler Server Stopped 2005/11/02 20:44:42.484
**** Scheduler Server Started 2006/01/01 20:44:42.484
2006/01/01 20:44:42.484 00000100 00000200 KSFa01000-I FS ＜メッセージ＞
2006/01/01 20:45:42.484 00000100 00000200 KSFa01000-I CP ＜メッセージ＞
2006/01/01 20:46:42.484 00000100 00000200 KSFa01000-I FE ＜メッセージ＞
**** Scheduler Server Stopped 2006/01/02 20:44:42.484

トレース機能で発生したエラーメッセージはイベントログに出力されます。

エラーメッセージは次に示すタイミングで出力されます。

• Scheduler Server又はFacilities Managerの起動時
• トレース情報の書き込みに失敗した時

出力されるエラーメッセージの詳細は，「13.18　イベントログのメッセージ一覧」を参照してください。

トレース出力機能を使用する場合の注意事項を次に示します。

• マルチサーバ構成の場合は，サーバごとにトレース出力機能を設定してください。なお，07-00以前のバージョンのサーバの場合，トレース出力機能を設定しても，トレースは出力されません。
• 設定を変更した場合は，Scheduler Server及びFacilities Managerを再起動してください。
• トレースファイルを直接編集しないでください。ファイルの更新日付が変わったり，ファイルのサイズが0バイトになったりすると，順番にトレースが出力されないで新しいトレースの情報が消える場合があります。また，ファイルを直接編集した場合，トレースファイルに情報を出力できない場合があります。
• 障害発生時にトレースを採取する場合は，トレースファイルをコピーしてください。
• 「Scheduler Serverコンフィギュレーション」メニュー画面の項番6（DBモードの場合，項番5）の「ログファイル最大容量」の計算には，このトレース機能で出力されるトレースファイルは含まれません。ディスク容量を計算する際は注意してください。
• トレースのメッセージをファイルに書き出すタイミングは，OSの設定に依存しています。このため，最新のメッセージの時刻とトレースファイルの更新日時は一致しない場合があります。