11.14.2 データの格納先の空き容量を管理する手順(ディスク上のキャッシュを使用する場合)
この項の内容は,ディスクキャッシュ,および2Wayキャッシュを使用する場合にお読みください。
- 参考
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キャッシュファイルに対するデータ総量監視の有効範囲は,データのコピー元のEADSサーバだけとなります。そのため,データのコピー先のEADSサーバで空き容量不足となった場合は,データのコピー先のEADSサーバが縮退します。キャッシュファイルをコンパクションする際には,EADSサーバごとの空き容量に差が出ないように運用してください。
また,復旧処理中のEADSサーバでは,キャッシュファイルに対するデータ総量監視は無効となります。
ディスクキャッシュ,および2Wayキャッシュを使用する場合に,データの格納先の空き容量を監視する手順,および空き容量を増やす手順について説明します。
(1) 統計情報から空き容量を監視する
レンジごとの統計情報(eads_store_stats.csv)に出力される情報から,データの格納先の空き容量を算出します。この値を監視します。
レンジごとの統計情報(eads_store_stats.csv)は,データ総量監視機能を使用する場合にだけ出力されます。
レンジごとの統計情報(eads_store_stats.csv)については,「11.13.5 レンジごとの統計情報(eads_store_stats.csv)」を参照してください。
データの格納先の空き容量が少なくなった場合は,次の手順で対処してください。
(a) 不要なデータを削除する
不要なデータを削除することで,データの格納先の空き容量を増やします。
(b) コンパクションを実行する
コンパクションを実行して,キャッシュデータファイルの使用量を削減します。
キャッシュデータファイルをコンパクションする手順については,「10.9.1 キャッシュデータファイルをコンパクションする手順」を参照してください。
(c) クラスタにEADSサーバを追加する
(a)(b)の手順を実行しても空き容量を確保できない場合は,クラスタにEADSサーバを追加します。クラスタにEADSサーバを追加することで,1EADSサーバに格納するデータの件数を減らすことができます。
EADSサーバをクラスタに追加する手順については,「11.1.3 クラスタを停止してから,EADSサーバをクラスタに追加する手順(ディスク上のキャッシュを使用する場合)」を参照してください。
(2) 空き容量不足で処理がエラーになった場合
空き容量不足で処理がエラーになった場合の対処について説明します。
(a) EADSサーバに格納できるデータ量の上限に達した個所を確認する
eztool storeusage --cacheコマンドを実行して,keyの数,メモリ使用量,およびキャッシュファイルの使用量から,EADSサーバに格納できるデータ量の上限に達した個所を確認してください。
(b) クラスタ内の全EADSサーバを終了する
クラスタ内の全EADSサーバを終了します。
手順については,「10.6 EADSサーバを終了する(ディスク上のキャッシュを終了する場合)」を参照してください。
(c) 定義内容を変更する
Javaヒープサイズ,Explicitヒープサイズ,およびキャッシュファイルの容量の再見積もりを実施し,見積もり結果に応じて定義内容を変更します。また,必要に応じて,サーバマシン,メモリおよびディスクを追加します。
見積もりについては,次の内容を参照してください。
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Javaヒープサイズの見積もり
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Explicitヒープサイズの見積もり
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キャッシュファイルの容量の見積もり
定義内容を変更する手順については,「11.4 定義内容を変更したい」を参照してください。
ディスクキャッシュの格納先として不揮発性メモリを追加する場合の手順については,リリースノートを参照してください。
(d) クラスタ内の全EADSサーバを開始する(データを再配置する)
クラスタ内の全EADSサーバを起動したあとに,データを再配置します。
手順については,「11.1.3(11) クラスタ内の全EADSサーバを開始する」〜「11.1.3(15) 閉塞状態が解除できていることを確認する」を参照してください。