11.14.1 データの格納先の空き容量を管理する手順(メモリ上のキャッシュだけを使用する場合)
メモリキャッシュだけを使用する場合に,データの格納先の空き容量を管理する手順,および空き容量を増やす手順について説明します。
(1) 統計情報から空き容量を監視する
レンジごとの統計情報(eads_store_stats.csv)に出力される情報から,データの格納先の空き容量を算出します。この値を監視します。
レンジごとの統計情報(eads_store_stats.csv)は,データ総量監視機能を使用する場合にだけ出力されます。
レンジごとの統計情報(eads_store_stats.csv)については,「11.13.5 レンジごとの統計情報(eads_store_stats.csv)」を参照してください。
データの格納先の空き容量が少なくなった場合は,次の手順で対処してください。
(a) 不要なデータを削除する
不要なデータを削除することで,データの格納先の空き容量を増やします。
(b) クラスタにEADSサーバを追加する
(a)の手順を実行しても空き容量を確保できない場合は,クラスタにEADSサーバを追加します。クラスタにEADSサーバを追加することで,1EADSサーバに格納するデータの件数を減らすことができます。
EADSサーバをクラスタに追加する手順については,「11.1.1 クラスタを停止させないで,EADSサーバをクラスタに追加する手順(スケールアウト処理・リバランス処理)」または「11.1.2 クラスタを停止してから,EADSサーバをクラスタに追加する手順(メモリ上のキャッシュだけを使用する場合)」を参照してください。
ただし,スケールアウト処理中はデータ総量監視機能が無効となります。このため,十分な空き容量(スケールアウト処理中に増加する件数および容量の約2倍以上)が必要になります。
(2) 空き容量不足で処理がエラーになった場合
空き容量不足で処理がエラーになった場合の対処について説明します。
(a) EADSサーバに格納できるデータ量の上限に達した個所を確認する
eztool storeusageコマンドを実行して,keyの数およびメモリ使用量から,EADSサーバに格納できるデータ量の上限に達した個所を確認してください。
(b) クラスタ内の全EADSサーバを終了する(ファイルにデータを書き出す)
ファイルにデータを書き出してからクラスタ内の全EADSサーバを終了します。
手順については,「10.5 EADSサーバを終了する(メモリ上のデータをファイルに書き出す場合)」を参照してください。
(c) 定義内容を変更する
JavaヒープサイズおよびExplicitヒープサイズの再見積もりを実施し,見積もり結果に応じて定義内容を変更します。また,必要に応じて,サーバマシンおよびメモリを追加します。
見積もりについては,次の内容を参照してください。
-
Javaヒープサイズの見積もり
-
Explicitヒープサイズの見積もり
定義内容を変更する手順については,「11.4 定義内容を変更したい」を参照してください。
(d) クラスタ内の全EADSサーバを開始する(ファイルからデータを読み込む)
クラスタ内の全EADSサーバを起動したあとに,前回稼働時にファイルに書き出したデータを,再度メモリ上に読み込ませます。
手順については,「10.3 EADSサーバを開始する(ファイルからデータを読み込んでキャッシュを作成する場合)」を参照してください。