JP1/NETM/DM 運用ガイド2 (Windows(R)用)

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4.15 dcmpkget.exe(パッケージのバックアップの取得)

パッケージのバックアップを取得するdcmpkgetコマンドについて説明します。このコマンドは,JP1/NETM/DM ManagerおよびJP1/NETM/DM Client(中継システム)の配布管理システムで実行できます。

<この節の構成>
(1) 機能
(2) 形式
(3) 引数
(4) パラメタファイルの指定内容とコマンド引数との対応
(5) パラメタファイルを使用しない場合のコマンド形式
(6) リターンコード
(7) 注意事項
(8) 実行例

(1) 機能

指定したパッケージのバックアップを作成します。

(2) 形式

dcmpkget.exe /i パラメタファイル /o 出力先ディレクトリ
             [/of 結果出力ファイル名]
             [/LC {ON|OFF}]

(3) 引数

(4) パラメタファイルの指定内容とコマンド引数との対応

このコマンドで使用するパラメタファイルの内容は,コマンドの引数で指定することもできます。パラメタファイルの指定内容と,コマンドの引数との対応を次の表に示します。

パラメタファイルとコマンドの引数の両方を指定した場合は,コマンドの引数で指定した内容が有効となり,パラメタファイルでの指定は無視されます。ただし,コマンドの引数で一部のパッケージ属性だけを指定した場合は,パラメタファイルのPACKAGING_INFORMATIONタグ内の,一つ目のパッケージ情報だけが有効になります。

表4-15 パラメタファイルとコマンドの引数の対応(dcmpkgetコマンド)

パラメタファイルの指定内容 内容 指定の有無 コマンドの引数
タグ パラメタ
PACKAGING_INFORMATION1 package_name パッケージ名 ×
package_id パッケージ識別ID 2 /I 値
version_revision バージョン/リビジョン 2 /v 値
generation 世代番号 2 /G 値
cabinet_name キャビネット名 ×
cabinet_id キャビネット識別ID /C 値
package_code コード種別 /KWまたは/KP
(凡例)
◎:必ず指定する ○:省略できる ×:不要(指定しても無視される)
−:コマンドの引数では指定できない
注※1
このコマンドでは,PACKAGING_INFORMATIONタグのパラメタに予約語を使用できません。
注※2
キャビネット識別IDだけを指定する場合は,省略できます。その場合,キャビネット内にあるすべてのパッケージが対象となります。

(5) パラメタファイルを使用しない場合のコマンド形式

パラメタファイルを使用しないで引数だけで指定する場合の,コマンドの形式を次に示します。

dcmpkget.exe /I パッケージ識別ID /v バージョン・リビジョン /G 世代番号
             /C キャビネット識別ID [/KW|/KP] /o 出力先ディレクトリ
             [/of 結果出力ファイル名] [/LC {ON|OFF}]

(6) リターンコード

dcmpkgetコマンド実行時のリターンコードを次の表に示します。

コード 意味 対処
0 ファイルの出力が成功した。 なし。
1 パラメタファイルをオープンできない,またはファイル形式に誤りがある。 パラメタファイルのパスまたは記述形式を確認してください。
2 コマンドの引数またはパラメタファイルに不正な値が指定されている。 コマンドの引数またはパラメタファイルの設定値を確認してください。
3 配布管理システムへの接続でエラーが発生した。
  • 配布管理システムのバージョンを確認してください。
  • ジョブの実行状況を確認してください。
4 指定したパッケージが存在しない。
  • 配布管理システムにパッケージが存在することを確認してください。
  • ジョブの実行状況を確認してください。
12 そのほかのエラーが発生した。 イベントログを参照してください。
14 結果出力ファイルまたはディレクトリを作成できない。 出力先ディレクトリおよび結果出力ファイルのパスを確認してください。

また,JP1/Baseと連携してJP1/NETM/DMのユーザを管理している場合は,「1.3.3 コマンドを実行するための設定」も合わせて参照してください。

(7) 注意事項

(8) 実行例

キャビネット識別ID「01」のキャビネットにある,パッケージ識別ID「0100」,バージョン/リビジョン「0100」,世代番号「0000」のパッケージのバックアップを取得する例を次に示します。

(a) パラメタファイルの作成

バックアップを取得するパッケージおよびキャビネットを,パラメタファイルに次のように記述し,パラメタファイルを任意の名称で保存します。

** dcmpkget Parameter File Sample
 
PACKAGING_INFORMATION{
package_id=0100
version_revision=0100
generation=0000
cabinet_id=01
package_code=P
}
(b) コマンドの実行

パラメタファイルをC:\Dmbat\dcmpkget.txtに保存し,バックアップをC:\Dmbat\buckupに取得する場合は,次のように指定します。

dcmpkget.exe /i C:\Dmbat\dcmpkget.txt /o C:\Dmbat\backup /of BackupFile