JP1/NETM/DM 運用ガイド1 (Windows(R)用)

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7.2.2 WUAを使用した検出に必要なファイルの配布

WUAを使用して,適用済みパッチ情報および未適用パッチ情報を検出するためには,クライアントにWUAおよびWindows Installer 3.0をインストールし,WUA用のデータベースファイルを配布しておく必要があります。それぞれのファイルは,Microsoft社のホームページからダウンロードできます。

<この項の構成>
(1) WUAおよびWindows Installer 3.0のリモートインストール
(2) WUA用のデータベースファイルの配布

(1) WUAおよびWindows Installer 3.0のリモートインストール

WUAおよびWindows Installer 3.0をクライアントにインストールするには,Microsoft社のホームページからダウンロードしたファイルをパッケージングしてリモートインストールします。

すでにクライアントにWUAおよびWindows Installer 3.0がインストールされている場合は,リモートインストールし直す必要はありません。クライアントにWUAおよびWindows Installer 3.0がインストールされているかどうかは,クライアントから取得したシステム情報の項目「Windows Update Agent」および「Windows Installer」の値から確認できます。「Windows Update Agent」の値が「N/A」以外であればWUA以降が使用できることを示します。ただし,WUA用のデータベースファイルとしてWsusscn2.cabをご使用になる場合,「Windows Update Agent」の値が「5.8.0.2469」以上である必要があります。

WUAをダウンロードできる,Microsoft社のホームページのURLを次に示します。なお,WUAは,クライアントのOSの種別によってリモートインストールするファイルが異なります。

WUA 3.0をダウンロードする場合
http://support.microsoft.com/kb/946928/ja
WUA 2.0をダウンロードする場合
http://support.microsoft.com/kb/926464/ja
このホームページ上の「マイクロソフト以外のソリューションを使用し,Wsusscan.cab ファイルとサポートされているWUA公開APIを使用している場合」から,クライアントのOSの種別に合ったデータをダウンロードしてください。
 

次に,ダウンロードしたWUAおよびWindows Installer 3.0を,サイレントインストールを利用してリモートインストールする手順を示します。

  1. [スタート]メニューの[ファイル名を指定して実行]で,ダウンロードしたWUAおよびWindows Installer 3.0の実行ファイルのフルパスに引数「/?」を付けて実行する。
    使用できる引数の一覧が表示されます。リモートインストール時には次の二つの引数を使用します。
    • インストール時に何も表示しないための引数
    • インストール後に再起動しないための引数
  2. バッチファイルを作成する。
    WUAおよびWindows Installer 3.0の実行ファイルをサイレントインストールするためのバッチファイルを作成します。サイレントインストールが完了したあとは,実行ファイルとバッチファイルを削除するようにします。
    バッチファイルの作成例を次に示します。
    この作成例では,ダウンロードした実行ファイル名を「wua20dl.exe」,作成するバッチファイル名を「inst_del.bat」としています。また,リモートインストール先はc:\tempとしています。

    図7-7 バッチファイルの作成例

    [図データ]

    作成したバッチファイルは,ダウンロードした実行ファイルと同じフォルダに格納してください。
  3. ファイルを格納したフォルダをパッケージングする。
    パッケージングの方法については,「2.1 パッケージングの方法」を参照してください。
    なお,パッケージング時は,[パッケージング]ダイアログボックスの[外部プログラム]パネルで次のように設定します。
    • 「インストール直後」に,リモートインストールしたあとのバッチファイルのフルパスを指定する
    • 「インストール直後」の[詳細]ボタンから表示される[外部プログラム用詳細設定]ダイアログボックスで,「外部プログラムの終了コードで通知」および「エラーとせずに処理を続行する」を選択する
  4. 作成したパッケージをリモートインストールする。
    リモートインストールの方法については「2.3.1 リモートインストールの実行手順」を参照してください。

WUAおよびWindows Installer 3.0がインストールできたかどうかは,クライアントからシステム情報を取得して,システム情報の項目「Windows Update Agent」および「Windows Installer」の値から確認します。

(2) WUA用のデータベースファイルの配布

WUA用のデータベースファイルは頻繁に更新されるため,パッチ情報の検出前に,最新のものをクライアントに配布してください。

WUA用最新データベースファイル「Wsusscn2.cab」は,Microsoft社のホームページからダウンロードできます。データベースファイルをダウンロードできる,Microsoft社のホームページのURLを次に示します。

http://support.microsoft.com/kb/926464/ja

このホームページ上の「マイクロソフト以外のソリューションを使用し,Wsusscan.cab ファイルとサポートされているWUA公開APIを使用している場合」から,データベースファイルをダウンロードしてください。

ダウンロードしたデータベースファイルは,パッケージングして,次のディレクトリに格納されるように配布してください。

クライアントのインストール先ディレクトリ\CLIENT\WUA

このディレクトリにインストールするには,パッケージング時に,[システム条件]パネルの「インストール先ディレクトリ」を次のように指定します。

このディレクトリにデータベースファイルがすでに格納されている場合は上書きしてください。

なお,WUA用のデータベースファイルは,JP1/NETM/DM Client - Delivery FeatureがインストールされていないJP1/NETM/DM Client - Baseへも配布できます。

データベースファイルが格納されていない場合は,WUAを使用した検出は実行されません。この場合に,検出先がMBSA 1.2.1を使用した検出の前提条件を満たしているときは,MBSA 1.2.1を使用した検出が実行されます。