JP1/NETM/DM 運用ガイド1 (Windows(R)用)

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3.1.2 レジストリ情報の取得方法

レジストリ情報を取得するときは,取得する情報をレジストリ取得項目に設定します。レジストリ取得項目は,ジョブの実行前に作成し,クライアントに配布する必要があります。

<この項の構成>
(1) レジストリ取得項目の作成方法
(2) レジストリ取得項目の配布
(3) 配布管理システムを階層化したシステムでのレジストリ情報の取得

(1) レジストリ取得項目の作成方法

「システム情報の取得」ジョブを実行する前に,レジストリ取得項目を作成します。また,[レジストリ取得項目作成]ダイアログボックスで,作成したレジストリ取得項目の変更と削除ができます。

  1. [システム構成],[あて先],[パッケージ],[ジョブ定義],[ジョブ実行状況],または[ディレクトリ情報]ウィンドウで,[オプション]−[レジストリ取得項目の編集]を選択する。
    [レジストリ取得項目作成]ダイアログボックスが表示されます。
  2. [追加]ボタンをクリックする。
    [項目設定]ダイアログボックスが表示されます。
    作成済みのレジストリ取得項目を変更または削除したい場合は,「レジストリ取得フォーム一覧」で項目を選択して,[変更]または[削除]ボタンをクリックしてください。
  3. 各項目を設定する。

    図3-5 [項目設定]ダイアログボックス

    [図データ]

    項目名称
    取得するレジストリ情報の項目名称を設定します。半角で64文字(全角で32文字)までの項目名称を,最大255個設定できます。次に示す半角記号およびタブ文字は使用できません。また,文字列の末尾の半角スペースは無視されます。
    「\」「/」「*」「"」「'」「:」「;」「,」「&」
    レジストリパスとOS種別が異なる場合は,同じレジストリ情報の項目名称を設定できます。
    なお,システム情報およびユーザインベントリ情報で使用している項目とは異なる名称を設定してください。同じ名称を設定すると,インベントリビューアでの表示や集計が正しく実行されないおそれがあります。
    レジストリパス
    取得するレジストリパスを設定します。
    「ルートキー」,「パス」,および「レジストリ名」の文字数の合計が,半角で253文字(全角で126文字)まで設定できます。同じレジストリパスは設定できません。
    「ルートキー」で取得するレジストリのルートキーを選択し,「パス」に,取得するレジストリパスを設定します。ルートキー直下のレジストリを取得する場合は,「パス」および「レジストリ名」は設定しません。
    「パス」に「\」は,続けて設定できません。「パス」の末尾の「\」は,無視されます。「レジストリ名」に,取得するレジストリ名を設定します。また,(標準)や名前のないレジストリには,「レジストリ名」を設定しないでください。
    次に示す半角記号およびタブ文字は使用できません。
    「;」「[」「]」
    OS種別
    レジストリ情報を取得するOSを選択します。このとき,一つの項目に複数のOSを設定できます。「すべてのOS」を選択すると,すべてのOSのレジストリ情報を取得します。
    項目属性
    対象となる項目が上位管理項目または共通管理項目の場合に活性化され,項目属性を変更できます。
    上位のマネージャが管理している項目を自システムでも管理したい場合は,「上位から作成された項目を自身でも管理する」チェックボックスをオンにしてください。上位管理項目が共通管理項目となります。逆に,共通管理項目を自システムで管理する必要がなくなった場合は,チェックボックスをオフにしてください。その項目は上位管理項目となります。
  4. [OK]ボタンをクリックする。
    レジストリ取得項目が作成され,「レジストリ取得項目の転送」ジョブを実行するかどうかを選択するダイアログボックスが表示されます。「はい」を選択すると,ジョブを作成し,レジストリ取得項目を下位システムへ配布できます。「いいえ」を選択した場合は,[あて先],[システム構成]または[ディレクトリ情報]ウィンドウからジョブを作成し,配布できます。

(2) レジストリ取得項目の配布

レジストリ取得項目を下位システムへ配布するには,次のダイアログボックス,またはウィンドウから実行できます。

[あて先],[システム構成]または[ディレクトリ情報]ウィンドウから実行する方法を次に示します。

  1. [あて先],[システム構成]または[ディレクトリ情報]ウィンドウで[実行]−[ジョブの実行]を選択する,または[ジョブ定義]ウィンドウで[ファイル]−[ジョブ定義の新規作成]を選択する。
    [ジョブ定義の新規作成]ダイアログボックスが表示されます。
  2. [ジョブ定義の新規作成]ダイアログボックスでジョブ種別を指定し,[OK]ボタンをクリックする。
    ジョブ種別は,「レジストリ取得項目の転送」を選択してください。
    [ジョブの作成]ダイアログボックスが表示されます。
  3. [ジョブの作成]ダイアログボックスで,各パネルの項目を設定する。
    ダイアログボックス上に表示されるパネルの種類および設定内容は次のとおりです。
    [ジョブ]パネル
    ジョブ名を設定します。[ジョブ]パネルの設定方法については,「8.2.3 [ジョブ]パネルの設定」を参照してください。
    [あて先]パネル
    レジストリ取得項目を転送するホストを設定します。必ず一つ以上設定してください。[あて先]パネルの設定方法については,「8.2.4 [あて先]パネルの設定」を参照してください。
    [スケジュール]パネル
    ジョブの登録日時,実行日時,および実行期限を設定します。[スケジュール]パネルの設定方法については,「8.2.5 [スケジュール]パネルの設定」を参照してください。
  4. [実行],[保存],または[保存&実行]ボタンをクリックして,ジョブを保存または実行する。

(3) 配布管理システムを階層化したシステムでのレジストリ情報の取得

配布管理システムを階層化したシステムで,中継マネージャを経由してレジストリ取得項目を配布するとき,レジストリ取得項目は,中継マネージャでマージされます。中継マネージャは,マネージャから配布されたレジストリ取得項目と中継マネージャが管理するレジストリ取得項目をマージし,下位システムへ転送します。

中継マネージャの管理者は,マネージャのレジストリ取得項目を中継マネージャでも管理する項目にしたり,マネージャだけが管理する項目にしたりできます。

(a) 中継マネージャでのレジストリ取得項目のマージ

中継マネージャは,マネージャから転送されたレジストリ取得項目をマージして,下位システムへ転送します。中継マネージャで取得したい項目のレジストリパスがマネージャで取得したい項目のレジストリパスと一致した場合,「共通管理項目」として一つの項目で管理します。また,マネージャだけが管理したい項目を「上位管理項目」,中継マネージャだけが管理したい項目を「自管理項目」として管理します。

「システム情報の取得」ジョブを実行すると,クライアントからすべての情報が通知されますが,マネージャへはマネージャで取得する項目だけが転送され,マネージャのリレーショナルデータベースに反映されます。マネージャは,マネージャが取得するレジストリ項目だけを確認できます。中継マネージャでは,中継マネージャで取得する項目,および共通管理項目が中継マネージャのデータベースに反映され,確認できます。

配布管理システムを階層化したシステムでのレジストリ情報の取得を次の図に示します。

図3-6 配布管理システムを階層化したシステムでのレジストリ情報の取得

[図データ]

(b) 中継マネージャでの管理項目の変更

マージされたレジストリ取得項目は,[レジストリ取得項目作成]ダイアログボックスで確認したり,属性を変更したりできます。

図3-7 [レジストリ取得項目作成]ダイアログボックス

[図データ]

レジストリ取得項目の属性は,次のように表示されます。

上位管理項目
マネージャが取得する項目です。
自管理項目
中継マネージャが取得する項目です。
共通管理項目
マネージャと中継マネージャの両方で取得する項目です。

中継マネージャでは,上位管理項目を中継マネージャでも管理するようにしたり,管理しないようにしたり,属性を変更できます。属性を変更する方法を次に示します。

  1. [レジストリ取得項目作成]ダイアログボックスで,属性を変更する項目を選択し[変更]ボタンをクリックする。
    [項目設定]ダイアログボックスが表示されます。
  2. 「項目属性」の「上位から作成された項目を自身でも管理する」チェックボックスをオンまたはオフにする。
    「項目属性」は,チェックボックスをオンにすると「共通管理項目」になります。また,チェックボックスをオフにすると「上位管理項目」になります。