JP1/NETM/DM 運用ガイド1 (Windows(R)用)

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2.2.8 [オプション]パネル

リモートインストール時のオプションを指定するパネルです。

図2-20 [オプション]パネル

[図データ]

パッケージデータを暗号化する
ソフトウェアを暗号化してパッケージングするかどうかを指定します。デフォルトはオフです。この機能を利用できるのは,JP1/NETM/DM Encryption Optionがインストールされている場合だけです。
パッケージデータを圧縮する
ソフトウェアを圧縮してパッケージングするかどうかを指定します。圧縮されたパッケージは,リモートインストール時に自動的に伸長されます。デフォルトはオフです。
パッケージを圧縮するとファイル転送は速くなり,キャビネット上でパッケージを保管するための容量を節約できます。ただし,パッケージング時やリモートインストール時に,圧縮・伸長処理の時間が掛かります。
圧縮する場合は,圧縮方法を高圧縮と互換モード圧縮から選択できます。デフォルトは「高圧縮」です。
高圧縮
互換モード圧縮より,パッケージ容量を削減して圧縮できます。
バージョンが05-23以降のクライアントに配布するとき使用します。バージョンが05-22以前のクライアントおよびUNIXのクライアントには配布できません。
互換モード圧縮
互換モード圧縮でファイルを圧縮します。バージョンが05-22以前のクライアント,およびUNIXのクライアントにも配布できます。
高圧縮および互換モード圧縮の圧縮率の比較を次に示します。圧縮率は,パッケージデータによって異なりますが,次の表を目安にしてください。圧縮前のデータを100%とした場合の,圧縮後のデータの割合です。
圧縮方法 100メガバイトのテキストデータ 145メガバイトのプログラムデータ(Microsoft Office 95の場合)
高圧縮 約1% 約47%
互換モード圧縮 約45% 約71%
高圧縮を使用する場合の注意事項を次に示します。
  • バージョンが05-22以前の配布管理システム,およびUNIXの配布管理システムにパッケージングし,これらの配布管理システムからパッケージを配布できます。しかし,これらの配布管理システムではパッケージ内容を確認することはできません。パッケージ内容を確認すると,Windowsの場合はリモートインストールマネージャが終了し,UNIXの場合は動作が保証されません。
  • パッケージを配布するとき,バージョンが05-22以前の中継システムを経由させることができます。
バージョンアップ時リストア対象とする
この項目は,パッケージ種別が「ユーザプログラム,データ」のときだけ設定できます。バージョンアップ時リストア対象にすると,ソフトウェアのバージョンアップ時に,リモートインストール先にある前バージョンのバックアップが取得されます。そして,リモートインストールが失敗したときには,バックアップを基に前バージョンのソフトウェアが復元されます。デフォルトはオフです。
外部プログラムを指定している場合,バックアップは,インストール直前の起動を指定した外部プログラム起動後に取得されます。また,リストアは,インストールエラー時の起動を指定した外部プログラム起動後に実行されます。
UNIX版のパッケージャ(資源登録システム)からパッケージング(資源登録)したソフトウェアには,「バックアップの保存期間」が設定されています。リモートインストールに失敗し,さらにリストアに失敗しても,旧バージョンのバックアップが一定期間保存されているので,クライアントからの操作でリストアを再試行できます。バックアップファイルの確認,およびリストアの再試行の方法については,「11.10 バックアップファイルを管理する」を参照してください。
なお,この項目は,[インストール条件の変更]ダイアログボックスの「インストール時障害が発生した場合,バックアップからリストアを行う」に相当します。
インストール後コンピュータを再起動する
パッケージのインストール後に,クライアントのコンピュータを自動的に再起動させるかどうかを指定します。デフォルトはオフです。この項目をオンにすると,インストール後にクライアントで再起動の確認ダイアログボックスが表示され,指定された時間を過ぎると再起動が開始されます。確認ダイアログボックスの表示時間は,クライアント側のセットアップの[ジョブオプション]パネルで設定されています。
確認ダイアログボックスの表示時間に「無制限」が指定されている場合は,ユーザの入力があるまで再起動は開始されません。
自動的に再起動できるのは,クライアントだけです。中継マネージャおよび中継システムでは,再起動を指定したパッケージをインストールしても自動的に再起動されません。また,自動的に再起動するためには,クライアントのセットアップで[ジョブオプション]パネルの「運用管理者の指示でコンピュータをシャットダウンまたは再起動する」がオンになっている必要があります。
コンピュータを自動的に再起動させる場合の注意事項を次に示します。
  • JP1/NETM/DM Clientをリモートインストールする場合は,「インストール後コンピュータを再起動する」を設定しないでください。リモートインストールが正常に完了しないことがあります。
  • Windows NTのクライアントを自動的に再起動しようとしても,再起動しないことがあります。これはハードウェアまたはWindowsの環境が,自動再起動に対応していないことが原因の場合があります。この場合は,ハードウェアが自動再起動に対応しているかを確認してください。また,ハードウェアメーカーが提供している最新のアップデートプログラムを実行し,Windowsとハードウェア仕様の整合性を取るようにしてください。ハードウェアが自動再起動に対応していて,アップデートプログラムを実行しても現象が再現する場合は,ハードウェアメーカーおよびMicrosoft社が提供する情報を参照してください。
  • 複数のパッケージにコンピュータの再起動を設定して一つのジョブでインストールした場合,すべてのパッケージのインストール後にコンピュータが自動的に再起動されます。
  • 再起動を指定したパッケージを配布するジョブにクライアント制御によるコンピュータのシャットダウンが指定されていた場合,ジョブの終了後にシャットダウンします。
  • 再起動を指定したパッケージを配布するジョブやクライアント制御によるシャットダウンを指定したジョブを含む複数のジョブが,クライアント上で続けて実行された場合,すべてのジョブの終了後にシャットダウンします。
  • 再起動を指定したパッケージがクライアントのパッケージセットアップマネージャからインストールされた場合,クライアントセットアップに確認ダイアログボックスの表示時間が設定されていても,「無制限」の場合と同様に,ユーザの入力があるまで再起動しません。
  • バージョンが07-00以前のUNIXのクライアント,または06-71以前のWindowsのクライアントは自動的に再起動できません。
  • Windows NTのクライアントでスクリーンセーバが起動され,パスワードで保護されている場合は,自動的に再起動できません。
  • 再起動を指定したパッケージのインストール時に編集中のファイルが存在した場合は,自動的に再起動できません。
また,再起動を指定したパッケージを上位システムからリモートインストールした場合,次に示すログオン状態のときは指定どおりの動作をしません。
  • ログオン前のとき
  • JP1/NETM/DM Clientをインストールしたユーザ以外の,Administrator権限を持ったユーザでログオンしているとき
  • 一般ユーザとしてログオンし,セットアップの「一般ユーザ権限で使用する」がオフのとき
これらの状態では,クライアントセットアップで確認ダイアログボックスの表示時間が設定されている場合は,確認ダイアログボックスを表示しないで再起動します。表示時間が「無制限」となっている場合は,再起動できません。
なお,ここでいう「パッケージを上位システムからリモートインストール」とは,クライアント側からパッケージセットアップマネージャまたは[ジョブ実行]アイコンを使用してパッケージをインストールする場合以外を示します。
処理中ダイアログの表示
パッケージのインストール時に,クライアントで処理中ダイアログを表示させるかどうかを指定します。対象となるのは,ダウンロード中ダイアログとインストール中ダイアログです。次に示す項目から選択できます。
クライアントの設定に従う
クライアントのセットアップの[処理中ダイアログ]パネルに設定された内容に従って,ダウンロード中ダイアログとインストール中ダイアログの動作を決定します。処理中ダイアログとしてプログラム標準のダイアログを表示するか,またはユーザ作成プログラムを表示するかについても,[処理中ダイアログ]パネルの設定に従います。
表示する
クライアントセットアップの[処理中ダイアログ]パネルの設定内容に関係なく,ダウンロード中ダイアログとインストール中ダイアログを表示します。
処理中ダイアログとしてプログラム標準のダイアログを表示するか,またはユーザ作成プログラムを表示するかは,クライアントセットアップの[処理中ダイアログ]パネルの設定に従います(設定が非活性の場合も有効です)。
表示しない
クライアントセットアップの[処理中ダイアログ]パネルの設定内容に関係なく,ダウンロード中ダイアログとインストール中ダイアログを非表示にします。
パッケージの「処理中ダイアログの表示」と,クライアントセットアップの[処理中ダイアログ]パネルをそれぞれ設定したときの,処理中ダイアログ表示の有無を次に示します。
クライアントセットアップの[処理中ダイアログ]パネルの設定 パッケージの設定
クライアントの設定に従う 表示する 表示しない
表示する
表示しない
(凡例)
○:対象ダイアログを表示する
−:対象ダイアログを表示しない

処理中ダイアログの表示についての注意事項を次に示します。
  • バージョンが06-71以前のWindowsのクライアントでは,パッケージに処理中ダイアログの表示を指定しても無視されます。
  • パッケージに処理中ダイアログの表示を指定した場合,インストール中ダイアログを最前面表示するかどうかはクライアントセットアップの設定に従います(設定が非活性の場合も有効です)。
インストール前に表示するパッケージの説明
パッケージに添付する説明文を次の方法で入力します。
  • 「説明」欄に直接入力する。
    説明文は,半角で30,000文字(全角で15,000文字)以内で入力します。
  • [読み込み]ボタンをクリックしてテキストファイルを読み込む。
    テキストファイルのサイズの上限は30,000バイトです。
この説明文は,パッケージを「クライアントユーザによるインストール」ジョブで配布する場合に有効です。クライアントから,パッケージセットアップマネージャを使用してインストールするパッケージを選択するときに,この説明文を閲覧できます。パッケージの内容やインストール方法など,インストール前にクライアントに知っておいて欲しい情報がある場合に記述してください。