Cosminexus サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド

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付録G.2 新規にインストールする場合の移行手順

次の図に示す(1)〜(10)の手順に従って,Cosminexus サービスプラットフォームを旧バージョンから07-60へ移行してください。

図G-1 新規にインストールする場合の移行手順

[図データ]

図G-1の(1)〜(10)の手順の詳細を次に示します。

なお,手順内で使用するコマンドの詳細については,「10. コマンド」を参照してください。また,開発環境で実施する作業の詳細については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム 開発ガイド」を参照してください。

注意
バージョン07-60以降では,開発環境と運用環境で同じリポジトリを共有できません。下位バージョンでリポジトリを共有していた場合,開発環境と運用環境で別々のリポジトリを用意して,移行してください。移行手順については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム 開発ガイド」の下位バージョンで開発環境と運用環境のリポジトリを共有していた場合の移行手順を参照してください。
<この項の構成>
(1) リポジトリのエクスポート(運用環境)
(2) HCSCコンポーネントの削除(運用環境)
(3) HCSCサーバのアンセットアップ(運用環境)
(4) 各環境のアンインストール
(5) 各環境のインストール
(6) HCSCサーバの構築(運用環境)
(7) リポジトリのインポート(開発環境)
(8) リポジトリのエクスポート(開発環境)
(9) リポジトリのインポート(運用環境)
(10) HCSCコンポーネントの配備(運用環境)

(1) リポジトリのエクスポート(運用環境)

バージョンアップ前の運用環境のリポジトリをエクスポートして,いったん退避します。複数のリポジトリを使用している場合,必要なリポジトリをすべてエクスポートして,退避します。

cscrepctlコマンド(-exportオプション)を運用環境で実行して,バージョンアップ前のリポジトリをエクスポートしてください。

リポジトリのエクスポート方法の詳細については,「4.2 リポジトリのエクスポート」を参照してください。

(2) HCSCコンポーネントの削除(運用環境)

実行環境のHCSCサーバに配備されているHCSCコンポーネントをすべて削除します。バージョンアップする実行環境のすべてのHCSCサーバに配備されているHCSCコンポーネントをすべて削除します。

csccompoundeployコマンドを運用環境で実行して,HCSCサーバに配備されているHCSCコンポーネントを削除してください。

 
csccompoundeploy -csc <HCSCサーバ名> -type {adapter|bp} -name <サービスアダプタのサービスID>
 

(3) HCSCサーバのアンセットアップ(運用環境)

バージョンアップする実行環境のすべてのHCSCサーバをアンセットアップします。

cscsvunsetupコマンドを運用環境で実行して,すべてのHCSCサーバをアンセットアップしてください。

HCSCサーバのアンセットアップ方法については,「3.2.5 HCSCサーバをアンセットアップする」を参照してください。

なお,アンセットアップしないでバージョンアップしてしまった場合,07-50より前のバージョンから07-60に移行するときは,手動でHCSCサーバを削除してください。07-50から07-60に移行するときは,手動でHCSCサーバを削除する必要はありません。

(4) 各環境のアンインストール

開発環境,運用環境,実行環境で旧バージョンのCosminexus サービスプラットフォームをアンインストールします。Cosminexus以下のディレクトリ情報を退避したあとに,旧バージョンのCosminexus サービスプラットフォームをアンインストールすることをお勧めします。

注意
アンインストールする場合の注意
  • J2EEサーバ,Management Server,PRFなど実行環境の構成要素を停止してからアンインストールしてください。
  • 組み込みデータベースを使用している場合,組み込みデータベースを停止してからアンインストールしてください。
07-50より前のバージョンから移行する場合の注意
  • 必ずすべてのHCSCサーバをアンセットアップしてからバージョンアップしてください。
  • 実行環境をバージョンアップする場合,cscreplsコマンドを使ってHCSCサーバ情報が残っていないことを確認してから実施してください。HCSCサーバ情報が残っていたら,必ずHCSCサーバをアンセットアップしてからバージョンアップしてください。HCSCサーバ情報が残っていてもバージョンアップは実行できますが,正しくバージョンアップされないので注意してください。
  • HCSCサーバをアンセットアップしたあとに,リポジトリルート配下を削除してください。
開発環境をバージョンアップする場合の注意
開発環境では,バージョンアップ前にHCSCTEプロジェクトをいったん削除し,バージョンアップ後に新しく作成し直してください。

(5) 各環境のインストール

開発環境,運用環境,実行環境で07-60のCosminexus サービスプラットフォームをインストールしてバージョンアップします。

(6) HCSCサーバの構築(運用環境)

前回作成したHCSCサーバと同一の環境を構築し,定義します。前回作成した次のファイルを基に,HCSCサーバを構築し,定義します。

(7) リポジトリのインポート(開発環境)

(1)でエクスポートしたリポジトリ情報を開発環境にインポートします。インポートするときは,Eclipseのメニューの[プロジェクト]−[自動的にビルド]をオフにしてから,リポジトリをインポートしてください。リポジトリのインポート終了後は,オンに戻してください。

旧バージョンのリポジトリをインポートすると,パッケージングおよび配備定義が自動で実施され,リポジトリ情報が今バージョンに引き継がれます。なお,パッケージングおよび配備定義が自動で実施されるのは,旧バージョンでパッケージングおよび配備定義したHCSCコンポーネントだけです。

注意
07-50より前のバージョンから移行する場合の注意
サービスアダプタ(SessionBean)のユーザ定義クラスに次のファイル名が設定されているときは,警告メッセージが表示されます。
  • csmsvcadpdef.jar
  • cscmsg_adpejb.jar
警告メッセージが表示された場合,サービスアダプタ定義画面で,上記のユーザ定義クラスを削除し,ファイル名を変更してから,再度設定してください。
メモリについての注意
旧バージョンのリポジトリをインポートするときは,メモリを多く必要とします。そのため,次の手順でメモリサイズが十分かどうかを確認し,メモリが不足している場合は,メモリサイズを増やしてからリポジトリをインポートしてください。
  1. Eclipseのメニューから,[MyEclipse]−[ガーベッジ・コレクションの実行]を選択します。
  2. [メモリー使用量(MB)]ダイアログの[ガーベッジ・コレクション後]に表示されている,「最大許容メモリー・サイズ」および「メモリー使用量」を確認します。
  3. 次の条件に当てはまる場合,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム 開発ガイド」の「Eclipseの設定ファイルの確認」を参照し,推奨値に従ってメモリサイズ(-Xmxの値)を大きくします。条件に当てはまらない場合,対処は不要です。
    条件:「メモリー使用量」+定義済みサービス数×3 > 「最大許容メモリー・サイズ」
    推奨値:変更後の「-Xmx」の値 = 定義済みサービス数×3 +変更前の「-Xmx」の値
クライアント定義ファイルについての注意
開発環境でサービスアダプタ(Webサービス)を定義した場合,クライアント定義ファイル(c4webcl.properties)の「c4web.logger.log_file_prefix」の値は,自動的にサービスIDに変更されます。必要に応じて,移行前のクライアント定義ファイルを削除してください。詳細については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム 開発ガイド」のクライアント定義ファイルの作成と設定に関する内容を参照してください。

(8) リポジトリのエクスポート(開発環境)

(7)でインポートしたリポジトリをエクスポートします。

(9) リポジトリのインポート(運用環境)

(8)でエクスポートしたリポジトリをインポートします。なお,旧バージョンのリポジトリはインポートできません。

cscrepctlコマンド(-importオプション)を運用環境で実行してください。

リポジトリのインポート方法の詳細については,「4.3 リポジトリのインポート」を参照してください。

(10) HCSCコンポーネントの配備(運用環境)

(9)でインポートしたリポジトリ情報に含まれるHCSCコンポーネントをHCSCサーバに配備します。(1)でリポジトリをエクスポートしたときと同じ環境となるように配備します。

csccompodeployコマンド(-allオプション)を運用環境で実行してください。

HCSCコンポーネントの配備方法の詳細については,「3.1.9 サービスアダプタを配備する」「3.1.10 ビジネスプロセスを配備する」を参照してください。

HCSCコンポーネントの配備後は,バージョンアップ前と同様にHCSCコンポーネントを操作できます。

 

なお,旧バージョンで使用していたリポジトリ情報をバージョンアップ前後に開発環境で変更し,変更したリポジトリ情報を使用して運用する場合のバージョンアップ方法については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム 開発ガイド」を参照してください。