Cosminexus サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド
上書きインストールで移行できるのは,バージョンが07-50のときだけです。07-50より前のバージョンを移行する場合は,07-60を新規にインストールして移行してください。
次の図に示す(1)〜(6)の手順に従って,Cosminexus サービスプラットフォームを07-50から07-60へ移行してください。
図G-2 上書きインストールする場合の移行手順
図G-2の(1)〜(6)の手順の詳細を次に示します。
なお,手順内で使用するコマンドの詳細については,「10. コマンド」を参照してください。また,開発環境で実施する作業の詳細については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム 開発ガイド」を参照してください。
- 注意
- バージョン07-60以降では,開発環境と運用環境で同じリポジトリを共有できません。下位バージョンでリポジトリを共有していた場合,開発環境と運用環境で別々のリポジトリを用意して,移行してください。移行手順については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム 開発ガイド」の下位バージョンで開発環境と運用環境のリポジトリを共有していた場合の移行手順を参照してください。
- 参考
- リポジトリを共有している場合は,配備済みのコンポーネントをすべて削除してから,(1)〜(6)の作業を実施することをお勧めします。
- <この項の構成>
- (1) リポジトリのエクスポート(運用環境)
- (2) 各環境の上書きインストール
- (3) リポジトリのインポート(開発環境)
- (4) リポジトリのエクスポート(開発環境)
- (5) リポジトリのインポート(運用環境)
- (6) 実行環境のバージョンアップ(運用環境)
(1) リポジトリのエクスポート(運用環境)
バージョンアップ前の運用環境のリポジトリをエクスポートして,いったん退避します。複数のリポジトリを使用している場合,必要なリポジトリをすべてエクスポートして,退避します。
cscrepctlコマンド(-exportオプション)を運用環境で実行して,バージョンアップ前のリポジトリをエクスポートしてください。
リポジトリのエクスポート方法の詳細については,「4.2 リポジトリのエクスポート」を参照してください。
(2) 各環境の上書きインストール
開発環境,運用環境,実行環境で07-60のCosminexus サービスプラットフォームを上書きインストールしてバージョンアップします。
- 注意
- アンインストールする場合の注意
- J2EEサーバ,Management Server,PRFなど実行環境の構成要素を停止してから上書きインストールしてください。
- 組み込みデータベースを使用している場合,組み込みデータベースを停止してから上書きインストールしてください。
- 開発環境をバージョンアップする場合の注意
- 開発環境では,バージョンアップ前にHCSCTEプロジェクトをいったん削除し,バージョンアップ後に新しく作成し直してください。
(3) リポジトリのインポート(開発環境)
(1)でエクスポートしたリポジトリ情報を開発環境にインポートします。旧バージョンのリポジトリをインポートすると,パッケージングおよび配備定義が自動で実施され,リポジトリ情報が今バージョンに引き継がれます。なお,パッケージングおよび配備定義が自動で実施されるのは,旧バージョンでパッケージングおよび配備定義したHCSCコンポーネントだけです。
- 注意
- 旧バージョンのリポジトリをインポートするときは,メモリを多く必要とします。そのため,次の手順でメモリサイズが十分かどうかを確認し,メモリが不足している場合は,メモリサイズを増やしてからリポジトリをインポートしてください。
- Eclipseのメニューから,[MyEclipse]−[ガーベッジ・コレクションの実行]を選択します。
- [メモリー使用量(MB)]ダイアログの[ガーベッジ・コレクション後]に表示されている,「最大許容メモリー・サイズ」および「メモリー使用量」を確認します。
- 次の条件に当てはまる場合,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム 開発ガイド」の「Eclipseの設定ファイルの確認」を参照し,推奨値に従ってメモリサイズ(-Xmxの値)を大きくします。条件に当てはまらない場合,対処は不要です。
条件:「メモリー使用量」+定義済みサービス数×3 > 「最大許容メモリー・サイズ」
推奨値:変更後の「-Xmx」の値 = 定義済みサービス数×3+変更前の「-Xmx」の値
(4) リポジトリのエクスポート(開発環境)
(3)でインポートしたリポジトリをエクスポートします。
(5) リポジトリのインポート(運用環境)
(4)でエクスポートしたリポジトリをインポートします。なお,旧バージョンのリポジトリはインポートできません。
cscrepctlコマンド(-importオプション)を運用環境で実行してください。
リポジトリのインポート方法の詳細については,「4.3 リポジトリのインポート」を参照してください。
(6) 実行環境のバージョンアップ(運用環境)
運用環境から実行環境のバージョンアップを実施します。
実行環境をバージョンアップするには,次の条件を満たす必要があります。
- データベースが起動していること
- CosminexusおよびCosminexus RMの移行が完了していること
Cosminexusの移行方法については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」を参照してください。Cosminexus RMの移行方法については,マニュアル「Cosminexus Reliable Messaging」を参照してください。
- Management Serverが起動していること
- HCSCサーバ,J2EEサーバ,およびHCSCコンポーネントが停止していること
前提条件を満たしていない場合,上記の順番で起動,停止,およびバージョンアップを実施してください。
(b) バージョンアップ方法
次に示すコマンドを運用環境で実行してください。
cscenvupdate -csc <バージョンアップするHCSCサーバ名>
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なお,旧バージョンで使用していたリポジトリ情報をバージョンアップ前後に開発環境で変更し,変更したリポジトリ情報を使用して運用する場合のバージョンアップ方法については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム 開発ガイド」を参照してください。
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