Cosminexus 簡易構築・運用ガイド
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「6.1.1 WebサーバとJ2EEサーバを同じサーバマシンに配置する構成のシステムの構築例」を基に構築したシステムをスケールアウトする手順について説明します。
システムをスケールアウトする前に,あらかじめ追加するアプリケーションサーバのOSやアプリケーションをセットアップしてください。システムをスケールアウトするには,次の内容を実施します。
- 構成変更定義ファイルの作成
- システムの情報モデルの変更
- サービスユニットの追加
システムのスケールアウトの手順について説明します。
なお,ここでは,次に示すサービスユニットを追加する場合を例にして,説明しています。
- ホスト名:apsv3
- サービスユニット名:unit3
- IPアドレス:192.168.1.13
- 管理IPアドレス:192.168.100.13
- 参考
- サーバ管理コマンドの指定値について
- サーバ管理コマンドの引数に指定するサーバ名
- サーバ管理コマンドの引数に指定するサーバ名は実サーバ名です。構成変更定義ファイル作成時に実サーバ名を設定していない場合,実サーバ名は論理サーバ名と同じです。なお,論理サーバ名の設定を省略している場合,論理サーバ名は「cmx_<Webシステム名>_<サービスユニット名>_<種別>_<通番>」となります。論理サーバ名の定義ルールについては,「12.3 コマンドの詳細」の「cmx_build_system」を参照してください。
- 注意
- Webシステムの構成を変更するとWebシステムが動作するために必要なリソースも変更する必要があります。Webシステムが動作するために必要なリソースの見積もりについては,「5.1 使用リソースの見積もり」を参照してください。
- <この項の構成>
- (1) 構成変更定義ファイルの作成
- (2) システムの情報モデルの変更
- (3) サービスユニットの追加
サービスユニット・ホスト追加用の構成変更定義ファイルを任意の場所にコピーして,ファイルの内容を編集します。
- 構成変更定義ファイルを作成します。
サービスユニット・ホスト追加用の構成変更定義ファイル(cmxaddcombinedmodel.xmlファイル)は,次の場所に提供されています。
- Windowsの場合
<Cosminexusインストールディレクトリ>\manager\config\templates\
- UNIXの場合
/opt/Cosminexus/manager/config/templates/
このファイルをコピーし,名称を変更して,任意の場所に格納します。なお,ここではファイル名を「MyWebSystemAdd.xml」に変更しています。
- コピーした構成変更定義ファイルを編集します。
MyWebSystemAdd.xmlファイルを編集します。ここでは,追加するサービスユニットの内容と,ホストの定義をします。
設定後のMyWebSystemAdd.xmlファイルを次に示します。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<unit-addition xmlns="http://www.cosminexus.com/mngsvr/schema/UnitAddition-2.5">
<web-system>
<name>MyWebSystem</name>
<!-- 追加するサービスユニットの定義 -->
<unit>
<name>unit3</name>
<allocated-host>
<host-ref>apsv3</host-ref>
<hosts-for>combined-tier</hosts-for>
</allocated-host>
</unit>
</web-system>
<!-- 追加するホストの定義 -->
<host>
<host-name>apsv3</host-name>
<agent-host>192.168.100.13</agent-host>
</host>
</unit-addition>
|
- 注 太字の部分が編集部分です。
作成した構成変更定義ファイルの内容を,Management Serverのシステムの情報モデルに反映します。
- システムの情報モデルを変更します。
cmx_change_modelコマンドに,(1)で作成した構成変更定義ファイルを指定して,Management Serverのシステムの情報モデルを変更します。
- Windowsの場合
<Cosminexusインストールディレクトリ>\manager\bin\cmx_change_model -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -f <任意のディレクトリ>\MyWebSystemAdd.xml
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- UNIXの場合
# /opt/Cosminexus/manager/bin/cmx_change_model -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -f <任意のディレクトリ>/MyWebSystemAdd.xml
|
変更したシステムの情報モデルを実システムに適用して,サービスユニットを追加します。
- 変更したシステムの情報モデルを実システムに展開します。
cmx_build_systemコマンドを使用して,(2)で変更したシステムの情報モデルを実システムに適用します。
- Windowsの場合
<Cosminexusインストールディレクトリ>\manager\bin\cmx_build_system -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -s MyWebSystem
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- UNIXの場合
# /opt/Cosminexus/manager/bin/cmx_build_system -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -s MyWebSystem
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- 負荷分散機からのリクエストの振り分けを抑止した状態で,追加したサービスユニットを一括起動します。
ここでは次の内容を実施しています。
- cmx_start_targetコマンドを使用して,追加したサービスユニット「unit3」を準備状態で起動することで,負荷分散機からのリクエストの振り分けを抑止します。準備状態にするには,-modeオプションに「READY」を指定します。
- Windowsの場合
<Cosminexusインストールディレクトリ>\manager\bin\cmx_start_target -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -mode READY -s MyWebSystem -unit unit3
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- UNIXの場合
# /opt/Cosminexus/manager/bin/cmx_start_target -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -mode READY -s MyWebSystem -unit unit3
|
- 追加したサービスユニットのリソースアダプタをインポートして開始します。
ここでは,サーバ管理コマンドを使用して,次の内容を実施しています。
- リソースアダプタをインポートします。
- J2EEサーバにリソースアダプタをデプロイします。
- Connector属性ファイルをリソースアダプタに反映します。
- リソースアダプタの接続を確認します。
- リソースアダプタを開始します。
次に示すリソースアダプタをインポートして開始する手順を例にして説明します。
表7-4 例で使用するリソースアダプタのファイル名と表示名
種別 |
名前 |
ファイル名 |
DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rar |
表示名 |
DB_Connector_for_HiRDB_Type4 |
Connector属性ファイルのファイル名 |
MyDBConnectorAttr.xml |
- Windowsの場合
<Cosminexusインストールディレクトリ>\CC\admin\bin\cjimportres cmx_MyWebSystem_unit3_J2EE_01 -nameserver corbaname::192.168.1.13:900 -type rar -f <Cosminexusインストールディレクトリ>\CC\DBConnector\DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rar
<Cosminexusインストールディレクトリ>\CC\admin\bin\cjdeployrar cmx_MyWebSystem_unit3_J2EE_01 -nameserver corbaname::192.168.1.13:900 -resname DB_Connector_for_HiRDB_Type4
<Cosminexusインストールディレクトリ>\CC\admin\bin\cjsetrarprop cmx_MyWebSystem_unit3_J2EE_01 -nameserver corbaname::192.168.1.13:900 -resname DB_Connector_for_HiRDB_Type4 -c <任意のディレクトリ>\MyDBConnectorAttr.xml※
<Cosminexusのインストールディレクトリ>\CC\admin\bin\cjtestres cmx_MyWebSystem_unit3_J2EE_01 -nameserver corbaname::192.168.1.13:900 -resname DB_Connector_for_HiRDB_Type4
<Cosminexusのインストールディレクトリ>\CC\admin\bin\cjstartrar cmx_MyWebSystem_unit3_J2EE_01 -nameserver corbaname::192.168.1.13:900 -resname DB_Connector_for_HiRDB_Type4
|
- UNIXの場合
# /opt/Cosminexus/CC/admin/bin/cjimportres cmx_MyWebSystem_unit3_J2EE_01 -nameserver corbaname::192.168.1.13:900 -type rar -f <Cosminexusインストールディレクトリ>\CC\DBConnector\DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rar
# /opt/Cosminexus/CC/admin/bin/cjdeployrar cmx_MyWebSystem_unit3_J2EE_01 -nameserver corbaname::192.168.1.13:900 -resname DB_Connector_for_HiRDB_Type4
# /opt/Cosminexus/CC/admin/bin/cjsetrarprop cmx_MyWebSystem_unit3_J2EE_01 -nameserver corbaname::192.168.1.13:900 -resname DB_Connector_for_HiRDB_Type4 -c <任意のディレクトリ>/MyDBConnectorAttr.xml※
# /opt/Cosminexus/CC/admin/bin/cjtestres cmx_MyWebSystem_unit3_J2EE_01 -nameserver corbaname::192.168.1.13:900 -resname DB_Connector_for_HiRDB_Type4
# /opt/Cosminexus/CC/admin/bin/cjstartrar cmx_MyWebSystem_unit3_J2EE_01 -nameserver corbaname::192.168.1.13:900 -resname DB_Connector_for_HiRDB_Type4
|
- 注※
- スケールアウトの対象とするサービスユニットのリソースアダプタに反映したConnector属性ファイルを使用します。Connector属性ファイルを保管していない場合は,スケールアウトの対象とするサービスユニットにデプロイしたリソースアダプタからサーバ管理コマンド(cjgetrarprop)を使用して取得します。取得したConnector属性ファイルは必要に応じて編集します。
- J2EEアプリケーションをインポートして開始します。
ここでは,サーバ管理コマンドを使用して,次の内容を実施しています。
- J2EEアプリケーションをJ2EEサーバへインポートします。
- アプリケーション統合属性ファイル※をJ2EEアプリケーションに反映します。
- J2EEアプリケーションを開始します。
次に示すJ2EEアプリケーションをインポートして開始する手順を例にして説明します。
表7-5 例で使用するJ2EEアプリケーションのファイル名と表示名
種別 |
名前 |
ファイル名 |
MyApp.ear |
表示名 |
MyApp |
アプリケーション統合属性ファイルのファイル名 |
MyAppprop.xml |
- Windowsの場合
<Cosminexusインストールディレクトリ>\CC\admin\bin\cjimportapp cmx_MyWebSystem_unit3_J2EE_01 -nameserver corbaname::192.168.1.13:900 -f MyApp.ear
<Cosminexusインストールディレクトリ>\CC\admin\bin\cjsetappprop cmx_MyWebSystem_unit3_J2EE_01 -nameserver corbaname::192.168.1.13:900 -name MyApp -type all -c <任意のディレクトリ>\MyAppprop.xml※
<Cosminexusのインストールディレクトリ>\CC\admin\bin\cjstartapp cmx_MyWebSystem_unit3_J2EE_01 -nameserver corbaname::192.168.1.13:900 -name MyApp
|
- UNIXの場合
# /opt/Cosminexus/CC/admin/bin/cjimportapp cmx_MyWebSystem_unit3_J2EE_01 -nameserver corbaname::192.168.1.13:900 -f MyApp.ear
# /opt/Cosminexus/CC/admin/bin/cjsetappprop cmx_MyWebSystem_unit3_J2EE_01 -nameserver corbaname::192.168.1.13:900 -name MyApp -type all -c <任意のディレクトリ>/MyAppprop.xml※
# /opt/Cosminexus/CC/admin/bin/cjstartapp cmx_MyWebSystem_unit3_J2EE_01 -nameserver corbaname::192.168.1.13:900 -name MyApp
|
- 注※
- スケールアウトの対象とするサービスユニットのJ2EEアプリケーションに反映したアプリケーション統合属性ファイルを使用します。アプリケーション統合属性ファイルを保管していない場合は,スケールアウトの対象とするサービスユニットにインポートしたJ2EEアプリケーションからサーバ管理コマンド(cjgetappprop)を使用して取得します。取得したアプリケーション統合属性ファイルは必要に応じて編集します。
- 追加したサービスユニットを起動します。
cmx_start_targetコマンドを使用して,追加したサービスユニット「unit3」を一括起動します。このとき,コマンドの-modeオプションに「ALL」を指定して,稼働状態で起動します。
- Windowsの場合
<Cosminexusインストールディレクトリ>\manager\bin\cmx_start_target -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -mode ALL -s MyWebSystem -unit unit3
|
- UNIXの場合
# /opt/Cosminexus/manager/bin/cmx_start_target -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -mode ALL -s MyWebSystem -unit unit3
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