Cosminexus 簡易構築・運用ガイド

[目次][用語][索引][前へ][次へ]

1.3.4 Smart Composer機能を使用したシステム構築の作業の流れ

Smart Composer機能を使用して構築できるシステムには,次の2種類があります。

ここでは,それぞれのアプリケーションを実行するシステムの構築の流れを説明します。

<この項の構成>
(1) J2EEアプリケーションを実行するシステムの構築に必要な作業の流れ
(2) バッチアプリケーションを実行するシステムの構築に必要な作業の流れ

(1) J2EEアプリケーションを実行するシステムの構築に必要な作業の流れ

J2EEアプリケーションを実行するシステムの構築に必要な作業の流れについて説明します。また,システム構築に必要な作業が,どのマニュアルに記載されているかについても説明します。システム構築に必要な作業と,マニュアルとの対応を次の図に示します。

図1-5 システム構築に必要な作業と,マニュアルとの対応(J2EEアプリケーション)

[図データ]

図中の1.〜5.について説明します。

  1. システムの設計
    動作させるアプリケーションの種類やシステム構成などについては,あらかじめマニュアル「Cosminexus 機能解説」,およびマニュアル「Cosminexus システム設計ガイド」で決定しておきます。ここでは,次の作業を実施します。
    • システムの構成の検討
      J2EEアプリケーションで使用する機能に応じて,機能の実現に必要なプロセスやサーバの配置,マシンの台数などを検討します。システム全体の構成は,システムの特性や要件を考慮して決定しておいてください。システムの構成については,マニュアル「Cosminexus システム設計ガイド」を参照してください。
      マニュアル「Cosminexus システム設計ガイド」で決定したシステム構成を基に,Smart Composer機能の構成パターンを検討します。システム構成の検討については,「4. J2EEアプリケーションを実行するシステムの構成の検討」を参照してください。
    • 使用リソースおよびメモリの見積もり
      システムを動作させるために必要なリソースや,メモリを見積もります。リソースの見積もりについては,「5.1 使用リソースの見積もり」を参照してください。
      なお,オプション製品を使用した環境での見積もりや,プロセス単位の見積もりなどについては,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のリソースの見積もりと設定に関する説明を参照してください。
    • 運用・障害設計
      システムの日常運用や保守,障害発生時のシステムの対応などを設計します。運用・障害設計については,「5.2 運用・障害設計」を参照してください。
  2. インストール
    構築するシステムに合わせて,必要な製品をインストールします。なお,オプション製品の導入手順や,構成ソフトウェアのインストールについては,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のインストールと初期設定に関する説明を参照してください。
  3. システムの構築
    決定した構成に基づいて,システムを定義して構築します。また,構築するシステムで動作するリソースアダプタやJ2EEアプリケーションを設定します。システムを構築するために,次の作業を実施します。
    なお,各作業の詳細については,「6. J2EEアプリケーションを実行するシステムの構築」を参照してください。
    • Management Serverの設定
      Smart Composer機能で構築するシステムは,Management Serverを使用します。Management Serverを初めて使用するホストでは,Management Serverをセットアップしてください。
    • システムの構成定義
      Smart Composer機能のファイルを使用して,決定したシステム構成を定義します。
    • 使用する機能を有効にするための設定
      デフォルトの設定では,無効となる機能があります。デフォルトの設定で無効となる機能は,Smart Composer機能のファイルなどを使用して,有効にする設定が必要になります。
      各機能を有効にするための設定や,トラブルシューティングの資料取得の設定などについては,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」を参照してください。
    • システムの構築
      Smart Composer機能のコマンドを使用して,システムを構築します。
    • リソースアダプタの設定
      リソースを利用する場合に,必要に応じて,リソースと接続するリソースアダプタを使用します。リソースアダプタは,コマンドを使用して,プロパティを設定したり,インポートしたりします。
      リソースアダプタの種類や設定手順については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のリソースアダプタの設定に関する説明を参照してください。また,リソースとしてJavaBeansリソースを利用する場合の設定については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のJavaBeansリソースの設定に関する説明を参照してください。
    • J2EEアプリケーションの設定
      コマンドを使用して,J2EEアプリケーションをインポートしてプロパティを定義します。
    • ほかのプログラムと連携するための設定
      JP1やクラスタソフトウェアと連携するために必要な設定をします。
      JP1/IM - CMおよびJP1/AJS2 - SOとの連携については,「15. JP1と連携したSmart Composer機能でのシステム構築・運用」を参照してください。JP1/IM - CMおよびJP1/AJS2 - SO以外のJP1製品との連携の設定については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のJP1との連携の設定に関する説明を参照してください。
      また,クラスタソフトウェアとの連携の設定については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のクラスタソフトウェアと連携するための設定に関する説明を参照してください。
    • システムの開始
      Smart Composer機能のコマンドを使用して,システムを開始します。
  4. チューニング
    構築したシステムで,アプリケーションサーバのパフォーマンスをチューニングします。初期構築後,構築したシステム環境で,実際にJ2EEアプリケーションに負荷を掛けながら,設定したパラメタが適切かどうかを検証し,検証結果に基づいて設定を変更することで,パフォーマンスを向上させます。パラメタの設定変更は,Smart Composer機能のファイルおよびコマンドを使用します。チューニングについては,「6.12 チューニング」を参照してください。
  5. システムの運用
    構築したシステムを運用します。システムの日常運用,システムのメンテナンス,システム構成の変更などを,必要に応じて実施します。
    システムの運用については「7. J2EEアプリケーションを実行するシステムの運用」を参照してください。

(2) バッチアプリケーションを実行するシステムの構築に必要な作業の流れ

バッチアプリケーションを実行するシステムの構築に必要な作業の流れについて説明します。また,システム構築に必要な作業が,どのマニュアルに記載されているかについても説明します。システム構築に必要な作業と,マニュアルとの対応を次の図に示します。

図1-6 システム構築に必要な作業と,マニュアルとの対応(バッチアプリケーション)

[図データ]

図中の1.〜5.について説明します。

  1. システムの設計
    動作させるアプリケーションの種類やシステム構成などについては,あらかじめマニュアル「Cosminexus 機能解説」,およびマニュアル「Cosminexus システム設計ガイド」で決定しておきます。ここでは,次の作業を実施します。
    • システムの構成の検討
      バッチアプリケーションで使用する機能に応じて,機能の実現に必要なプロセスやサーバの配置,マシンの台数などを検討します。システム全体の構成は,システムの特性や要件を考慮して決定しておいてください。システムの構成については,マニュアル「Cosminexus システム設計ガイド」を参照してください。
      マニュアル「Cosminexus システム設計ガイド」で決定したシステム構成を基に,Smart Composer機能の構成パターンを検討します。システム構成の検討については,「8. バッチアプリケーションを実行するシステムの構成の検討」を参照してください。
    • 使用リソースおよびメモリの見積もり
      システムを動作させるために必要なリソースや,メモリを見積もります。リソースの見積もりについては,「9.1 使用リソースの見積もり」を参照してください。
      なお,オプション製品を使用した環境での見積もりや,プロセス単位の見積もりなどについては,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のリソースの見積もりと設定に関する説明を参照してください。
    • 運用・障害設計
      システムの日常運用や保守,障害発生時のシステムの対応などを設計します。運用・障害設計については,「9.2 運用・障害設計」を参照してください。
  2. インストール
    構築するシステムに合わせて,必要な製品をインストールします。なお,オプション製品の導入手順や,構成ソフトウェアのインストールについては,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のインストールと初期設定に関する説明を参照してください。
  3. システムの構築
    決定した構成に基づいて,システムを定義して構築します。また,構築するシステムで動作するリソースアダプタを設定します。システムを構築するために,次の作業を実施します。
    なお,各作業の詳細については,「10. バッチアプリケーションを実行するシステムの構築」を参照してください。
    • Management Serverの設定
      Smart Composer機能で構築するシステムは,Management Serverを使用します。Management Serverを初めて使用するホストでは,Management Serverをセットアップしてください。
    • システムの構成定義
      Smart Composer機能のファイルを使用して,決定したシステム構成を定義します。
    • 使用する機能を有効にするための設定
      バッチサーバの場合,必ず指定する項目があります。また,それ以外の項目については,デフォルトの設定で無効となる機能があります。デフォルトの設定で無効となる機能を使用する場合は,Smart Composer機能のファイルなどを使用して,有効にする設定が必要になります。
      各機能を有効にするための設定や,トラブルシューティングの資料取得の設定などについては,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」を参照してください。
    • システムの構築
      Smart Composer機能のコマンドを使用して,システムを構築します。
    • リソースアダプタの設定
      リソースを利用する場合に,必要に応じて,リソースと接続するリソースアダプタを使用します。リソースアダプタは,コマンドを使用して,プロパティを設定したり,インポートしたりします。
      リソースアダプタの種類や設定手順については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のリソースアダプタの設定に関する説明を参照してください。
    • ほかのプログラムと連携するための設定
      JP1やクラスタソフトウェアと連携するために必要な設定をします。JP1/AJS2を使用したバッチアプリケーションのコマンドのジョブ定義については,マニュアル「Cosminexus 機能解説」のバッチアプリケーションの実行方法に関する説明を参照してください。
      JP1/IM - CMおよびJP1/AJS2 - SOとの連携については,「15. JP1と連携したSmart Composer機能でのシステム構築・運用」を参照してください。JP1/IM - CMおよびJP1/AJS2 - SO以外のJP1製品との連携の設定については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のJP1との連携の設定に関する説明を参照してください。
      また,クラスタソフトウェアとの連携の設定については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のクラスタソフトウェアと連携するための設定に関する説明を参照してください。
    • システムの開始
      Smart Composer機能のコマンドを使用して,システムを開始します。
  4. チューニング
    構築したシステムで,アプリケーションサーバのパフォーマンスをチューニングします。初期構築後,構築したシステム環境で,設定したパラメタが適切かどうかを検証し,検証結果に基づいて設定を変更することで,パフォーマンスを向上させます。パラメタの設定変更は,Smart Composer機能のファイルおよびコマンドを使用します。チューニングについては,「10.9 チューニング」を参照してください。
  5. システムの運用
    構築したシステムを運用します。システムの日常運用,システムのメンテナンス,システム構成の変更などを,必要に応じて実施します。
    システムの運用については「11. バッチアプリケーションを実行するシステムの運用」を参照してください。