Cosminexus 簡易構築・運用ガイド

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1.4 Windows Vista使用時の注意事項

ここでは,Windows Vistaで,Cosminexusを使用してアプリケーションサーバを構築,運用する場合の注意事項について説明します。なお,システムドライブをCドライブとして説明します。

Cosminexusが提供するコマンド使用時の注意事項

Cosminexusが提供するコマンドは,管理者特権で実行する必要があります。Cosminexusが提供するコマンドは,「管理者:コマンドプロンプト」で実行してください。

「管理者:コマンドプロンプト」は,Windows Vistaで提供されている機能を使用して起動してください。起動方法の例を次に示します。

  1. [スタート]ボタンをクリックします。
  2. [プログラム]−[アクセサリ]を選択します。
  3. [コマンド プロンプト]を右クリックして,[管理者として実行]をクリックします。
    管理者のパスワードまたは確認を求められた場合は,画面の指示に従って,パスワードを入力するか,または確認情報を提供してください。
Cosminexusが提供する定義ファイルの更新

Cosminexusが提供する定義ファイルは,管理者特権で更新する必要があります。管理者特権のないユーザが定義ファイルを更新しても,C:\Program Files以下のディレクトリにある定義ファイルは更新されません。管理者特権のないユーザが更新したファイルは,次に示すディレクトリ以下に保存されます。

C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\VirtualStore

なお,アプリケーションサーバは管理者特権で起動されるため,管理者特権のないユーザが更新した定義ファイルの内容は無視されます。

JIS X0213:2004に含まれるUnicodeの補助文字を使用する場合の注意事項

Windows VistaでサポートされたJIS X0213:2004の第三水準および第四水準の文字の一部には,Unicodeの補助文字が含まれます。Unicodeの補助文字とは,基本多言語面以外の文字(UnicodeのコードポイントがU+10000〜U+10FFFFの範囲の文字)のことです。UTF-16エンコーディングでは,サロゲートペアとして表されます。

Unicodeの補助文字を使用する場合の注意事項を次に示します。

リクエストで使用する場合の注意事項
アプリケーションサーバに対して,Internet Explorer 7などのクライアントからUnicodeの補助文字を含むリクエストを送信した場合,Unicodeの補助文字は,ログやPRFトレースに正しく出力されません。ただし,その場合も,Unicodeの補助文字以外の文字は,ログやPRFトレースに正しく出力されます。
また,リクエストにUnicodeの補助文字が含まれる場合も,アプリケーションは正しく動作します。
リクエストでのUnicodeの補助文字の使用を制限したい場合には,アプリケーションでの対応などを検討してください。

環境構築/運用時の注意事項
アプリケーションサーバを構築,運用する場合,およびアプリケーションやリソースをデプロイする場合に使用する定義に,Unicodeの補助文字は使用できません。
Unicodeの補助文字を使用できない定義の例を示します。
  • EAR,WAR,JAR,EJB-JAR,サーブレット,JSP,クラス,メソッド,引数,または変数の名称
  • DD内の各種定義
  • システムのインストール先の指定値
  • そのほか,各種定義ファイルの設定値