Cosminexus 簡易構築・運用ガイド

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1.3.2 Smart Composer機能の利点

Smart Composer機能の利点について説明します。

<この項の構成>
(1) 推奨システム構成による設計の定型化
(2) 一括初期構築,一括デプロイによるシステム構築の迅速化
(3) 運用機能の強化

(1) 推奨システム構成による設計の定型化

システムには,特に,一部の障害が発生しても業務を継続できる高可用性,業務を停止しないで日常の運用メンテナンスができる運用容易性,業務の拡大に伴ってシステムを拡張できるスケーラビリティが要求されています。

これらの要件を満たすため,Smart Composer機能では,業務サービスを提供する同じ構成のサーバを複数持つシステムの構成を推奨しています。システム内の機能構成およびプロセス構成をパターン化することで,システムの設計を定型化・簡易化します。

注※
Smart Composer機能では,業務サービスを提供する同じ構成のサーバをサービスユニットと呼びます。J2EEアプリケーションを実行するシステムのサービスユニットについては,「4.1(2) サービスユニット」を参照してください。また,バッチアプリケーションを実行するシステムのサービスユニットについては,「8.1 バッチアプリケーションを実行するシステムの構成」を参照してください。

(2) 一括初期構築,一括デプロイによるシステム構築の迅速化

Smart Composer機能で構築するシステムには,同じ機能構成やプロセス構成でパターン化されたサービスユニットが複数存在することになります。Smart Composer機能では,最初に必要最小限の定義を記述しておくだけで,これら複数のサービスユニットに対して,一度に初期構築できます。また,複数のJ2EEアプリケーションやリソースアダプタをすべてのサービスユニットに一括でデプロイしたり,すべてのサービスユニットの環境を一括で設定したりできます。

このように,Smart Composer機能を使用すると,推奨構成のシステムを迅速に構築できます。

(3) 運用機能の強化

Smart Composer機能では,次の操作ができます。

これらによって,業務を停止しないで日常の運用メンテナンスができます。

さらに,Cosminexusの障害検知時コマンドを利用したり,リソース枯渇監視機能やJ2EEアプリケーションの実行時間監視機能と組み合わせたりして,問題発生時にサービスユニットを自動部分閉塞したり,自動部分再起動したりするような高度な運用ができます。