JP1/Automatic Job Management System 2 解説
シミュレーションは統計情報を基に実施されます。実行シミュレーションについては,「4.3.2(2) 実行シミュレーション」を参照してください。
- <この項の構成>
- (1) 統計情報とシミュレーション
- (2) 統計情報の削除
- (3) 統計情報と保存世代数
(1) 統計情報とシミュレーション
ユニットの実行時間は,ユニットが正常終了した実行時間の平均を基に算出されます。正常終了した実行時間と回数の合計は,ルートジョブネットごとに統計情報として,次の図のように保持されます。
図4-24 統計情報の管理
この統計情報を基に実行シミュレーションが実施されます。
上記の図の場合,Jobnet1の下のJob1,Job2,Job3の平均実行時間は,それぞれ60秒,70秒,30秒になります。Job1,Job2,Job3の順に実行順序が関連づけられている場合で,Job1の開始予定時刻が12:00:00であるとき,Job2,Job3の開始予定時刻は12:01:00,12:02:10と表示されます。なお,実行シミュレーションは,ルートジョブネット単位で実施されます。
(2) 統計情報の削除
統計情報は,ルートジョブネットを登録解除しないかぎり保持され,登録解除することで過去の統計情報も削除されます。
(3) 統計情報と保存世代数
統計情報と保存世代数には,依存関係はありません。保存世代数を超える実行があった場合でも,統計情報はこれまでの結果を保持します。
シミュレーションはこの統計情報を基に算出します。
例えば,保存世代数を1としたルートジョブネット配下に一つのジョブが存在し,そのジョブの実行結果が次の場合,ジョブの3回の平均実行時間が20秒となりますので,シミュレーションの結果は,20秒となります。
1回目:10秒
2回目:20秒
3回目:30秒
なお,保存世代数については「4.2.3 ジョブネットの保存世代数の管理」を参照してください。
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