JP1/Integrated Management - Rule Operation システム構築・運用ガイド
ルールエレメントでは,ルール起動の契機となったJP1イベントの属性や,起動したルールの情報を変数として定義できます。これらの変数を定義すると,ルールエレメントの実行時に,変数の内容に置き換えられ,参照できるようになります。
変数を定義できる項目を,次の表に示します。項目の詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Rule Operation GUIリファレンス」を参照してください。
表2-1 変数を定義できる項目
ルールエレメントの種類 項目 コマンド実行ルールエレメント 実行ホスト名 実行コマンド 実行ユーザー 環境変数定義 環境変数定義ファイル名※ 分岐ルールエレメント 分岐条件 判断待ちルールエレメント イベント送信先ホスト名 メッセージ 拡張属性 対処メッセージ 対処メッセージファイル名 対処メッセージファイルの内容 対処(コマンド)ルールエレメント 実行ホスト名 実行コマンド 実行ユーザー 環境変数定義 環境変数定義ファイル名※ 注※ 環境変数定義ファイル名にはルール情報の変数を使用できません。また,環境変数定義ファイル内には変数を使用できません。
変数を定義する場合は,変数名の前に「$」を入力してください。例えば,JP1イベント基本情報全体の変数を定義する場合は,「$EVBASE」と指定します。
変数の指定に関する注意事項を,次に示します。
- 表2-1または表2-2に示す以外の変数が指定された場合,変数の内容は置き換わらないで,変数名の文字列が出力されます。
- 変数を指定できるフィールドで,「$」または「\」を文字列として指定したい場合は,「\$」または「\\」と指定してください。
- 変数指定の直前に「\」を指定した場合,変数の内容は置き換わらないで,変数名の文字列が出力されます。
例1:ルールでの指定が「重大度=\$EVSEV」だった場合,置換後の文字列は「重大度=$EVSEV」となります。
例2:ルールでの指定が「重大度=\\$EVSEV」だった場合,置換後の文字列は「重大度=\Alert」となります。
- 変数名の直後に,英数字または「_(アンダーバー)」を指定した場合,変数の内容は置き換わらないで,変数名の文字列が出力されます。内容を置き換えたい場合は,変数名を「{ }」で囲んで指定してください。
例:ルールでの指定が「重大度=${EVSEV}_1」だった場合,置換後の文字列は「重大度=Emergency_1」となります。
- <この項の構成>
- (1) JP1イベントの属性
- (2) ルール情報の参照
(1) JP1イベントの属性
JP1イベントの属性を参照したい場合に,使用できる変数を次の表に示します。指定した変数が,ルールを起動したJP1イベントに含まれない場合,変数名が文字列として出力されます。
表2-2 使用できるイベントの変数(JP1イベントの属性)
情報の種類 変数 内容 基本属性に含まれる情報 EVBASE 基本情報全体。次の形式で出力されます(△は半角スペース)。
イベントID△イベント発行元ユーザー名△イベント発行元プロセスのユーザーID△イベント発行元グループ名△イベント発行元プロセスのグループID△イベント発行元ホスト名△イベント発行元プロセスID△イベント発生日△イベント発生時刻△イベント発行元ホストのIPアドレスEVID イベントID(16進数8桁の文字列。ただし,上位0の桁は出力されません) EVDATE イベント発生日(年/月/日が,YYYY/MM/DDの形式で出力されます) EVTIME イベント発生時刻(時/分/秒が,hh:mm:ssの形式で出力されます) EVPID イベント発行元プロセスID EVUSRID イベント発行元プロセスのユーザーID EVGRPID イベント発行元プロセスのグループID EVUSR イベント発行元ユーザー名 EVGRP イベント発行元グループ名 EVHOST イベント発行元ホスト名 EVIPADDR イベント発行元ホストのIPアドレス EVSEQNO イベントDB内通し番号 EVARVDATE イベント到着日(年/月/日が,YYYY/MM/DDの形式で出力されます) EVARVTIME イベント到着時刻(時/分/秒が,hh:mm:ssの形式で出力されます) EVSRCNO イベント発生元のイベントDB内通し番号 EVMSG メッセージテキスト全体 拡張属性に含まれる情報 EVSEV 重大度(Emergency, Alert, Critical, Error, Warning, Notice, Information, Debug) EV"拡張属性名"※ 任意の拡張属性
- 注※
- 属性名に「$」または「\」を指定する場合は,「\$」または「\\」と指定してください。
(2) ルール情報の参照
ルール情報を参照したい場合に入力する変数を,次の表に示します。
表2-3 使用できるイベントの変数(JP1イベントの属性)
変数名 内容 JRM_RULENAME ルールの名称 JRM_RULEINSTANCEID ルールの実行ID
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