JP1/Integrated Management - Rule Operation システム構築・運用ガイド

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付録I 用語解説

(英字)

JP1/Base
JP1/AJS2,JP1/IM - CM,JP1/IM - Manager,JP1/IM - RL,JP1/Power Monitorの基盤機能を提供するプログラムです。JP1イベントの送受信や,ユーザーの管理,起動の制御などをします。

JP1/IM - CC
統合コンソールのマネージャー機能を提供するJP1/IM - Managerの内部コンポーネントです。システムで発生した事象をJP1イベントによって集中管理することで,システムを統合管理します。

JP1/IM - CS
統合スコープのマネージャー機能を提供するJP1/IM - Managerの内部コンポーネントです。管理者の目的に合わせた目的指向型のシステム監視を実現します。

JP1/IM - Manager
システム全体の一元的な監視と操作を実現することで,システムを統合管理するためのプログラムです。
JP1/IM - Managerは,「統合コンソール」および「統合スコープ」の二つの機能によって構成されています。統合コンソールは,システムで発生した事象をJP1イベントによって集中管理することで,システムを統合管理するための機能です。 統合スコープは,管理者の目的に合わせた目的指向型のシステム監視を実現するための機能です。

JP1/IM - RL
システムで発生した障害に対する回復手順をルールとして定義し,自動的に実行することで,障害の迅速な復旧を支援するプログラムです。

JP1/IM - View
JP1/IM - Manager,JP1/IM - RL,およびJP1/IM - CMでのシステム統合管理を実現するためのビューアー機能を提供するプログラム(GUI提供プログラム)です。
  • セントラルコンソール・ビューアー
    JP1/IM - Managerの統合コンソール機能のビューアーです。
  • セントラルスコープ・ビューアー
    JP1/IM - Managerの統合スコープ機能のビューアーです。
  • ルールオペレーション・ビューアー
    JP1/IM - RLのビューアーです。
  • セントラルインフォメーションマスター・ビューアー
    JP1/IM - CMのビューアーです。

JP1/NETM/DM
ソフトウェアの配布およびクライアントの管理を,ネットワークを利用し一括して行うシステムの総称です。

JP1イベント
システムで発生した事象をJP1で管理するための情報です。
JP1イベントは,次のような属性に分けて,事象を記録しています。
  • 基本属性
    すべてのJP1イベントが持つ属性です。
    属性名を表記する場合,例えばイベントIDはB.ID(または単にID)のように記述します。
  • 拡張属性
    JP1イベントの発行元が任意に指定できる属性です。拡張属性は,次の共通情報と固有情報で構成されます。
    ・共通情報(JP1イベントによって形式が統一されている拡張属性の情報)
    ・固有情報(共通情報以外の各製品固有の形式の情報)
属性名を表記する場合,例えば重大度はE.SEVERITY(または単にSEVERITY)のように記述します。
JP1イベントは,JP1/Baseのイベントサービス機能が管理しています。システムで発生した事象をJP1イベントとしてデータベースに記録しています。

(カ行)

関連線
ルールエレメント同士を関連づけて実行順序を定義する,ルールの構成要素です。

共通定義情報
JP1の実行環境の定義パラメーターを格納しているデータベースのことです。
JP1/Baseが管理しており,JP1/AJS2,JP1/Base,JP1/IM - CM,JP1/IM - Manager,JP1/IM - RL,およびJP1/Power Monitorが使用しています。

(サ行)

実行ID
ルールの実行オブジェクトであるルールインスタンスを一意に識別するためのIDです。

自動アクション
特定のJP1イベントを受信したときに,自動的にアクションとしてコマンドを実行するJP1/IM - Managerの機能です。

セントラルコンソール・ビューアー
JP1/IM - Manager(統合コンソール機能)の操作画面を提供するプログラム(GUI提供プログラム)です。セントラルコンソール・ビューアーでは,システムで発生した事象をJP1イベントを[イベントコンソール]画面で集中監視できます。

セントラルスコープ・ビューアー
JP1/IM - Manager(統合スコープ機能)の操作画面を提供するプログラム(GUI提供プログラム)です。セントラルスコープ・ビューアーでは,システムを構成するホスト,プログラム,業務などさまざまな監視対象を[監視ツリー]画面でツリー形式で表示します。
ツリーによって監視対象の関連がビジュアルに表示されるため,システムで発生した問題の影響範囲を視覚的に確認できます。
また,[ビジュアル監視]画面では,特に重点的に監視が必要な対象を,アイコンとして地図や業務組織図などの画像に配置してマップ形式で表示することもできます。これによって,大規模なシステムでも管理者が必要な視点で監視できます。

(タ行)

遅延監視
ルールを実行してから,指定した時間内に終了しない場合に,JP1イベント(終了遅延イベント)を発行する機能です。ルールごとに遅延監視の設定や監視時間を指定できます。

(ナ行)

内部ID
システムの内部で使用するユニークなIDです。

(ハ行)

フェールオーバー
JP1を実行するサーバに障害が発生した場合に,ほかの正常なサーバにJP1を移動させて処理を続行することです。または,システム管理者の操作によって,JP1を実行するサーバを切り替えることです。
実行系サーバから待機系サーバにフェールオーバーするため,系切り替えともいいます。

物理ホスト
クラスタシステムでJP1を運用する場合の,クラスタシステムを構成する物理的なサーバのことです。論理ホスト(物理的なサーバに依存しないで,フェールオーバーできる論理的なサーバ)に対する用語です。

(ラ行)

ルール
システムで発生した障害に対する調査から対策までの回復手順を一つの組み合わせとして定義したものです。ルールは,コマンドやバッチファイルといった実行処理などを定義するルールエレメントと,ルールエレメントの実行順序を定義する関連線で構成されています。
ルールには,コマンドの戻り値によって次のルールエレメントの処理を分岐させたり,ユーザーによる次の対処の選択処理を介入させたり,複雑な条件を定義できます。

ルールインスタンス
ルールの起動条件に一致した場合に生成される,ルールの実行オブジェクトです。

ルール運用グループ
メイン画面の[ルール運用]ページ上で,任意の括りでルールをグループ化したものです。

ルールエレメント
ルールの起動条件やコマンドによる対処の実行などの機能を提供する,ルールの構成要素です。

ルールオペレーション・ビューアー
ルールの定義や,ルールの実行状況を監視するための操作画面を提供するプログラム(GUI提供プログラム)です。ルールを定義する画面(メイン画面−[ルール編集]ページ),ルールを運用する画面(メイン画面−[ルール運用]ページ),ルールを監視する画面([ルール監視]画面や[ルールモニタ]画面など)を提供しています。

ルール起動条件
ルールを起動する契機となるJP1イベントの条件です。ルール起動条件ルールエレメントに,ルールの起動条件としてJP1イベントの属性を定義します。

ルール起動対象イベント
JP1/IM - Managerの自動アクション機能で定義したJP1/IM - RLへの通知条件に一致したJP1イベントです。JP1/IM - RLは,ルール起動対象イベントの通知を受けると,ルール起動条件と比較し,一致した場合にルールを起動します。

ルール起動要求
JP1/IM - Managerがルール起動対象イベントを受信した場合に,JP1/IM - RLに対して通知するルールの起動要求です。ルールの起動要求を受けると,JP1/IM - RLは,ルール起動対象イベントとルール起動条件が一致するか判定し,一致する場合にルールを起動します。

ルール実行結果
実行が終了したルールインスタンスのことです。

ルール実行履歴
ルール実行結果の集合のことです。

ルールパス
次のどちらかの名称を「/」で連結した文字列のことです。
  • メイン画面の[ルール編集]ページ上で最上位の/RuleEditからルール編集グループの任意の階層まで,または最下層のルールの名称
  • メイン画面の[ルール運用]ページ上で最上位の/RuleOperationからルール運用グループの任意の階層または最下層のルールの名称
また,最下層のルールの名称までを連結した文字列を「ルール完全名」と呼びます。

ルール編集グループ
メイン画面の[ルール編集]ページ上で,任意の括りでルールをグループ化したものです。

論理ホスト
クラスタシステムでJP1を運用するときに,JP1の実行環境となる論理上のサーバです。また,障害が発生した場合に,フェールオーバーする単位です。
論理ホストは,フェールオーバー時に引き継がれる論理IPアドレスと共有ディスクを持ち,それらを使って実行するJP1などのアプリケーションから構成されます。
フェールオーバー時は,論理IPアドレスと共有ディスクを引き継いでJP1の実行を継続します。これによって,JP1を実行するサーバが物理的に変わっても,ほかのホストからは同じIPアドレスでアクセスでき,一つのホストが常に動作しているように見えます。

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