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3.2.2 型の定義

メッセージ内で使用する型を定義します。メッセージデータの要素を見ると,数値要素と文字列要素があります。

<この項の構成>
(1) 数値要素「注文番号」「単価」「個数」の定義
(2) 文字列要素「単位」の定義
(3) 要素「金額」の定義
(4) 要素「注文日」の定義
(5) 要素「品名」の定義

(1) 数値要素「注文番号」「単価」「個数」の定義

まず,数値要素のうち,要素「注文番号」を定義します。

フォーマットに型を新規作成します。

  1. [挿入]−[型]を選択します
    [型のプロパティ]ダイアログが表示されます。

    図3-10 [型のプロパティ]ダイアログ

    [図データ]

    ダイアログの設定内容は次のとおりです。
    • 型名
      作成する型の名前を入力します。ここでは「注文番号」とします。
    • データ種別
      型のデータ種別を指定します。ここでは「数値」とします。
    • 主属性
      型の主属性を指定します。ここでは「整数」とします。
    次に,型の詳細を設定します。
  2. [型のプロパティ]ダイアログで[詳細]ボタンをクリックします
    [型の詳細]ダイアログが表示されます。このダイアログは,[型のプロパティ]ダイアログの主属性に何を指定したかによって,表示されるタブの種類が異なります。ここでは,主属性に「整数」を指定したので,次のタブが表示されます。

    図3-11 [型の詳細]ダイアログの[数値属性]タブ

    [図データ]

    ダイアログの設定内容は次のとおりです。
    • 文字コード
      ここでは,[フォーマットの詳細]ダイアログで指定した「8ビットJIS」を使用するので,「フォーマットの指示に従う」を指定します。
    • 左右寄せ
      データが要素のサイズに満たない場合に,要素のエリア内で左右どちらに詰めて出力するかを指定します。一般的に,数値要素はエリアに対して右詰めで出力します。ここでは「右寄せ」を指定します。
    • 埋め字
      データが要素のサイズに満たない場合に,余った部分を埋める文字を指定します。一般的に,数値要素はエリアに対して右詰めで,埋め字に「0」を使用します。ここでは「0」を指定します。
    • サイズ
      「固定」,「5」バイト
    • 桁数−全体
      「5」桁
    上記以外は,初期値のままとします。
  3. 型の詳細を設定したら,[OK]ボタンをクリックします
    [型の詳細]ダイアログを閉じて[型のプロパティ]ダイアログに戻ります。
  4. [型のプロパティ]ダイアログで[OK]ボタンをクリックします
    [型のプロパティ]ダイアログが閉じて,型が作成されます。ツリービューの型定義フォルダの下に「注文番号」というアイテム名の型が作成されます。

    [図データ]

    ほかの数値要素「単価」「個数」も型を定義します。型名とコメント以外はすべて,要素「注文番号」と同じです。

(2) 文字列要素「単位」の定義

次に,文字列要素のうち,要素「単位」を定義します。

要素「単位」には,値とその意味が対応付けられているので,決まった文字だけをデータとして指定します。この場合,要素で扱う値をあらかじめ定義し,定義している値以外は扱わないように指定できます。要素「単位」の値は,1バイト文字列型とします。

[型のプロパティ]ダイアログで次のように設定します。
  • 型名
    「単位」
  • データ種別
    「文字列」
  • 主属性
    「1バイト文字列」

[型の詳細]ダイアログで次のように設定します。
  • 文字コード
    「フォーマットの指示に従う」
  • 左右寄せ
    「左寄せ」
  • 埋め字
    「文字」を指定します。ここでは,埋め字にスペースを入力します。
  • サイズ
    「固定」,「1」バイト

上記以外は,初期値のままとします。

次に,型で扱う値(単位)を定義します。

  1. 要素「単位」の[型のプロパティ]ダイアログで[値定義]ボタンをクリックします
    [値定義]ダイアログが表示されます。このダイアログの値リストには,その要素で扱える値が一覧表示されます。ここでは,値を定義していないので値リストには何も表示されません。

    図3-12 [値定義]ダイアログ

    [図データ]

  2. [値定義]ダイアログで[追加]ボタンをクリックします
    [値追加]ダイアログが表示されます。

    図3-13 [値追加]ダイアログ

    [図データ]

    要素で扱える値を定義します。この例では,値として「1」(個),「2」(メートル),「3」(キログラム)を定義します。この要素は1バイト文字列型とします。まず,値として「1」(個)を定義します。

    • 「1」
    • 値の属性
      「文字列」
    • コメント
      値の意味について簡単なコメントを記述します。ここでは「個」とします。
  3. [OK]ボタンをクリックします
    [値追加]ダイアログを閉じて,[値定義]ダイアログに戻ります。
    定義した値が[値定義]ダイアログの値リストに表示されます。

    図3-14 [値定義]ダイアログ(定義例)

    [図データ]

    同様に,ほかの値も追加します。追加した値が値リストのどこに追加されるかは,追加する前に選択していた値リストの場所によって異なります。定義した値を選択していたら,その値の一つ前に追加され,空行を選択していたらリストの最後に追加されます。次に,空行を選択して値を追加した場合の[値定義]ダイアログを示します。

    [図データ]

    [値定義]ダイアログの「他の値が現れてもエラーにしない」は選択しないままにします。こうしておくと,要素「単位」は,[値定義]ダイアログに定義されている値以外の値を扱いません。
  4. 値を定義したら,[値定義]ダイアログの[OK]ボタンをクリックします
    [値定義]ダイアログを閉じて[型のプロパティ]ダイアログに戻ります。
    [型のプロパティ]ダイアログで[OK]ボタンをクリックすると,ダイアログが閉じてツリービューに型が作成されます。

(3) 要素「金額」の定義

次に,要素「金額」を定義します。

[型のプロパティ]ダイアログで次のように設定します。
  • 型名
    「金額」
  • データ種別
    「数値」
  • 主属性
    「整数」

[型の詳細]ダイアログで次のように設定します。
  • 文字コード
    「フォーマットの指示に従う」
  • 左右寄せ
    「右寄せ」
  • 埋め字
    「0」
  • サイズ
    「固定」,「10」バイト
  • 桁数−全体
    「10」桁

上記以外は,初期値のままとします。

(4) 要素「注文日」の定義

次に,要素「注文日」を定義します。

[型のプロパティ]ダイアログで次のように設定します。
  • 型名
    「注文日」
  • データ種別
    「日付時刻」
  • 主属性
    「日付」

[型の詳細]ダイアログで次のように設定します。この場合,表示されるタブは2種類あります。

[テキスト属性]タブ
  • 文字コード
    「フォーマットの指示に従う」
  • 左右寄せ
    「右寄せ」
  • 埋め字
    「文字」を指定します。ここでは,埋め字に「0」を指定します。
  • サイズ
    「固定」,「6」バイト

[日付属性]タブ
  • 形式
    日付のデータ形式を指定します。ここでは,最大6桁の数字で日付を表す「YYMMDD」を指定します。

(5) 要素「品名」の定義

次に,要素「品名」を定義します。

[型のプロパティ]ダイアログで次のように設定します。
  • 型名
    「品名」
  • データ種別
    「文字列」
  • 主属性
    要素「品名」は文字列中に漢字を含むので,文字列中に1バイト文字と2バイト文字を混在して使用できる「混在文字列」を指定します。

[型の詳細]ダイアログで次のように設定します。
  • 文字コード
    フォーマットに対して指定した文字コードと異なる文字コードを指定した場合,要素に対する指定が有効となります。ここでは,要素「品名」は漢字を含む文字列なので「シフトJIS」を指定します。
  • 左右寄せ
    「左寄せ」
  • 埋め字
    「文字」を指定します。ここでは,埋め字にスペースを入力します。
  • サイズ
    「固定」,「80」バイト

上記以外は,初期値のままとします。

以上で各要素が定義できました。

[図データ]

各要素の定義内容を表3-2に示します。

表3-2 型の定義

型名 データ種別/主属性 文字
コード
左右寄せ/埋め字 サイズ 備考
注文番号 数値/整数 フォーマットの指示に従う
(8ビットJIS)

0
固定 5 桁数:5
単価
個数
単位 文字列/1バイト文字列型
スペース
固定 1 値の定義
  • 1 コメント:個
  • 2 コメント:メートル
  • 3 コメント:キログラム
エラー検証なし
値の意味は文字列
金額 数値/整数
0
固定 10
注文日 日付時刻/日付
0
固定 6 データ形式:「YYMMDD」
品名 文字列/混在文字列 シフトJIS
スペース
固定 80

(凡例)
サイズ:サイズの単位はバイトです。
フォーマットの指示に従う:[フォーマットの詳細]ダイアログで設定した文字コードに従うという意味です。