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Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


6.3 HADBサーバのメモリ所要量の見積もり

ここでは,HADBサーバが使用するメモリ所要量を見積もる方法について説明します。

HADBサーバが使用するメモリの最大サイズは,次に示す計算式で求められます。次に示す計算式で求めた値以上の値を,サーバ定義adb_sys_memory_limitオペランドに指定してください。詳細については,「7.2.2 性能に関するオペランド(set形式)」のadb_sys_memory_limitオペランドを参照してください。

計算式(単位:キロバイト)

HADBサーバが使用するメモリの最大サイズ※1=
 共有メモリ管理グローバルバッファページプロセス共通メモリリアルスレッド固有メモリ※2×(サーバ定義adb_sys_max_usersオペランドの指定値+10※3)
 +(リアルスレッド固有メモリ※2×(2×マルチノード機能で使用するノード数+3))※4
 +MAX(900,000 , リアルスレッド固有メモリ※2)
                ×サーバ定義adb_sys_rthd_numオペランドの指定値リアルスレッド固有メモリ※5ヒープメモリ
注※1

クラウドストレージ機能を使用する場合,上記のHADBサーバが使用するメモリの最大サイズとは別に,「6.3.24 クラウドストレージ機能使用時のメモリ所要量の求め方」で算出されるサイズのメモリが必要です。そのため,クラウドストレージ機能を使用する際には,それぞれで算出される値の合計値以上のメモリを確保することが可能なインスタンスタイプまたは仮想マシンのサイズを選ぶ必要があります。

注※2

6.3.1 共有メモリの所要量の求め方」の「(4) リアルスレッド固有メモリの所要量の求め方」の次に示す変数を除いた変数が該当します。

  • RTHD_IMPORTSZ

  • RTHD_IDXRBLDSZ

  • RTHD_GETCOSTSZ

  • RTHD_DBSTATUSSZ

  • RTHD_EXPORTSZ

  • RTHD_MERCHKSZ

  • RTHD_CHGCSTSZ

  • RTHD_ARCCKSZ

  • RTHD_UNARCCKSZ

  • RTHD_REORGSZ

  • RTHD_CLTDEFMNG

  • RTHD_SYNDICTSZ

  • RTHD_AUDTRAILSZ

  • RTHD_CONVERTAUDSZ

  • RTHD_UPDDMKSZ

注※3

クラウドストレージ機能を使用する場合は11を加算してください。

注※4

マルチノード機能を使用する場合に加算してください。

注※5

6.3.1 共有メモリの所要量の求め方」の「(4) リアルスレッド固有メモリの所要量の求め方」の次に示す変数が該当します。

  • RTHD_IMPORTSZ

  • RTHD_IDXRBLDSZ

  • RTHD_GETCOSTSZ

  • RTHD_DBSTATUSSZ

  • RTHD_EXPORTSZ

  • RTHD_MERCHKSZ

  • RTHD_CHGCSTSZ

  • RTHD_ARCCKSZ

  • RTHD_UNARCCKSZ

  • RTHD_REORGSZ

  • RTHD_CLTDEFMNG

  • RTHD_SYNDICTSZ

  • RTHD_AUDTRAILSZ

  • RTHD_CONVERTAUDSZ

  • RTHD_UPDDMKSZ

HADBサーバが使用するメモリは,共有メモリおよびプロセスメモリです。

■共有メモリの種類

共有メモリを求める場合,次に示す4種類に分けて計算する必要があります。

  • 共有メモリ管理

  • グローバルバッファページ

  • プロセス共通メモリ

  • リアルスレッド固有メモリ

■プロセスメモリの種類
  • ヒープメモリ

HADBサーバが各メモリを使用するときを次に示します。

メモ

サーバ定義adb_sys_memory_limitオペランドを指定しない場合は,プロセス共通メモリの最大サイズを,サーバ定義adb_sys_proc_area_maxオペランドに指定してください。また,1リアルスレッド当たりのリアルスレッド固有メモリの最大サイズを,サーバ定義adb_sys_rthd_area_maxオペランドに指定してください。

〈この節の構成〉