Hitachi

Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


6.3.19 adbclientdefmangコマンド実行時のメモリ所要量の求め方

adbclientdefmangコマンドを実行する場合,HADBサーバは次に示すメモリを使用します。各メモリの所要量を求めてください。

■共有メモリ
  • プロセス共通メモリ(PROC_CLTDEFMNG

  • リアルスレッド固有メモリ(RTHD_CLTDEFMNG

■プロセスメモリ
  • ヒープメモリ(HEAP_CLTDEFMNG

それぞれのメモリ所要量の計算式を次に示します。

〈この項の構成〉

(1) プロセス共通メモリの所要量の求め方(adbclientdefmangコマンド実行時)

adbclientdefmangコマンド実行時のプロセス共通メモリ(PROC_CLTDEFMNG)の所要量は,次に示す計算式から求めてください。

計算式(単位:キロバイト)

PROC_CLTDEFMNG = ↑(CMI + CDM_WORK)÷1,024↑ + PROC_AUDINFSZ

注※

監査証跡機能が有効な場合に加算してください。

変数の説明

CMI

6.3.3 HADBサーバ開始時のメモリ所要量の求め方」の「(3) プロセス共通メモリの所要量の求め方(HADBサーバ開始時)」の「(a) 変数SCIの求め方」の変数CMIを参照してください。

変数CMIの計算式に出てくる各変数は,adbclientdefmangコマンド実行時のクライアント管理定義ファイルの内容によって変わります。

なお,adbclientdefmangコマンドの実行中は,次に示す変数CMIのメモリ領域を同時に確保します。

  • adbclientdefmangコマンド実行前に確保していた変数CMIのメモリ領域

    変更前のクライアント管理定義ファイルの内容です。ただし,adbclientdefmangコマンド実行時に,クライアント定義の集中管理機能を使用していなかった場合は存在しません。

  • adbclientdefmangコマンド実行時に確保した変数CMIのメモリ領域

    変更後のクライアント管理定義ファイルの内容です。

また,adbclientdefmangコマンドの実行結果によって,解放されるメモリ領域が異なります。

  • adbclientdefmangコマンドが正常終了した場合

    HADBサーバは,adbclientdefmangコマンド実行前に確保していた変数CMIのメモリ領域を解放します。

  • adbclientdefmangコマンドがエラーになった場合

    HADBサーバは,adbclientdefmangコマンド実行時に確保した変数CMIのメモリ領域を解放します。

CDM_WORK

次に示す計算式から求めてください。

計算式(単位:バイト)

CDM_WORK = ↑8×authid_num÷32↑×32 + 64

authid_num

クライアント管理定義のadbclientmangオペランドに指定された認可識別子の総数

PROC_AUDINFSZ

6.3.3 HADBサーバ開始時のメモリ所要量の求め方」の「(3) プロセス共通メモリの所要量の求め方(HADBサーバ開始時)」の「(t) 変数AUDINFの求め方」にある変数PROC_AUDINFSZを参照してください。

(2) リアルスレッド固有メモリの所要量の求め方(adbclientdefmangコマンド実行時)

adbclientdefmangコマンド実行時のリアルスレッド固有メモリ(RTHD_CLTDEFMNG)の所要量は,次に示す計算式から求めてください。

変数RTHD_CLTDEFMNGは,マルチノード機能を使用する場合に求めてください。マルチノード機能を使用しない場合は求める必要はありません。

計算式(単位:キロバイト)

RTHD_CLTDEFMNG = ↑MLT_COMP÷1,024↑

変数の説明

MLT_COMP

次に示す計算式から求めてください。

計算式(単位:バイト)

MLT_COMP = ↑(8 + 608×authid_num)÷32↑×32 + 64

authid_num

クライアント管理定義のadbclientmangオペランドに指定された認可識別子の総数

(3) ヒープメモリの所要量の求め方(adbclientdefmangコマンド実行時)

adbclientdefmangコマンド実行時のヒープメモリ(HEAP_CLTDEFMNG)の所要量は,次に示す計算式から求めてください。

計算式(単位:キロバイト)

HEAP_CLTDEFMNG = ↑(MNGANA + CLTANA)÷1,024↑

変数の説明

MNGANA

次に示す計算式から求めてください。

計算式(単位:バイト)

MNGANA = 512×cltmng_num

cltmng_num

クライアント管理定義ファイルに指定されたクライアント管理定義のadbclientmangオペランドの総数

CLTANA

次に示す値を代入してください。

値(単位:バイト)

CLTANA = 10,240