Hitachi

Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


8.10.3 サーバマシンのOSの時刻を戻す方法

8.10.1 注意事項(OSの時刻変更)」を読んだあとで,次に示すどちらかの手順に従って,HADBサーバがインストールされているサーバマシンのOSの時刻を戻してください。

〈この項の構成〉

(1) OSの時刻を数秒から数分ほど戻す場合(戻した時間分,待つことができる場合)

手順

  1. HADBサーバを正常終了する

    adbstopコマンドを実行して,HADBサーバを正常終了してください。adbstopコマンドについては,「10.2.2 HADBサーバの終了方法」を参照してください。

  2. サーバマシンのOSの時刻を戻す

    HADBサーバがインストールされているサーバマシンのOSの時刻を戻してください。

  3. 戻した時間以上待ってからHADBサーバを開始する

    サーバマシンのOSの時刻を戻した時間以上待ったあとで,adbstartコマンドを実行して,HADBサーバを開始してください。例えば,OSの時刻を10分戻した場合は,10分以上が経過したあとで,HADBサーバを開始します。

    adbstartコマンドについては,「10.2.1 HADBサーバの開始方法」を参照してください。

これで,サーバマシンのOSの時刻を戻せます。

サーバマシンのOSの時刻を戻す前と,戻したあとの時間差が大きく,待つことができない場合は,「(2) HADBサーバをすぐに開始したい場合(戻した時間分,待つことができない場合)」を参照してください。

(2) HADBサーバをすぐに開始したい場合(戻した時間分,待つことができない場合)

手順

  1. HADBサーバを正常終了する

    adbstopコマンドを実行して,HADBサーバを正常終了してください。adbstopコマンドについては,「10.2.2 HADBサーバの終了方法」を参照してください。

  2. サーバディレクトリのspoolディレクトリ下のバックアップを取得する

    HADBサーバを正常終了したら,サーバディレクトリのspoolディレクトリ下($ADBDIR/spoolディレクトリ下)に格納されているすべてのディレクトリおよびファイルについて,次に示すどちらかの方法でバックアップを取得してください。

    • OSのcpコマンドを実行する

    • adbinfogetコマンドを実行する

    adbinfogetコマンドについては,マニュアルHADB コマンドリファレンスadbinfoget(トラブルシュート情報の取得)を参照してください。

  3. 統計ログファイルの出力先ディレクトリ下のバックアップを取得する

    サーバ定義adb_sta_log_pathオペランドを省略した場合は,この手順を無視して,次の手順に進んでください。

    サーバ定義adb_sta_log_pathオペランドを指定した場合は,統計ログファイルのバックアップを取得する必要があります。adb_sta_log_pathオペランドに指定した統計ログファイルの出力先ディレクトリ下に格納されているすべてのファイルを,次に示すどちらかの方法でバックアップを取得してください。

    • OSのcpコマンドを実行する

    • adbinfogetコマンドを実行する

    adbinfogetコマンドについては,マニュアルHADB コマンドリファレンスadbinfoget(トラブルシュート情報の取得)を参照してください。

    サーバ定義adb_sta_log_pathオペランドについては,「7.2.7 統計情報に関するオペランド(set形式)」のadb_sta_log_pathオペランドを参照してください。

  4. HADBサーバが出力した情報を削除する

    バックアップを取得したら,adbinfosweepコマンドを実行して,HADBサーバが出力した情報を削除してください。adbinfosweepコマンドについては,マニュアルHADB コマンドリファレンスadbinfosweep(トラブルシュート情報の削除)を参照してください。

    重要

    adbinfosweepコマンドを実行しない場合,サーバマシンのOSの時刻を戻したあとでHADBサーバを開始すると,HADBサーバおよびHADBクライアントが予期しない動作をするおそれがあります。また,adbinfosweepコマンドを実行すると,HADBサーバが出力した情報が削除されるため,事前にバックアップを取得してください。

  5. サーバディレクトリのspoolディレクトリを削除する

    OSのコマンドで,サーバディレクトリのspoolディレクトリ($ADBDIR/spoolディレクトリ)を削除してください。

  6. 統計ログファイルを削除する

    サーバ定義adb_sta_log_pathオペランドを省略した場合は,この手順を無視して,次の手順に進んでください。

    サーバ定義adb_sta_log_pathオペランドを指定した場合は,統計ログファイルを削除する必要があります。adb_sta_log_pathオペランドに指定した統計ログファイルの出力先ディレクトリ下に格納されているすべてのファイルを削除してください。統計ログファイルを削除する方法については,「10.10.5 統計ログファイルの運用」の「(4) 統計ログファイルを削除する場合」を参照してください。

  7. 空のspoolディレクトリを作成する

    OSのコマンドで,サーバティレクトリ下に,空のspoolディレクトリを作成してください。

  8. サーバマシンのOSの時刻を戻す

    HADBサーバが出力した情報を削除したら,HADBサーバがインストールされているサーバマシンのOSの時刻を戻してください。

  9. HADBサーバを開始する

    サーバマシンのOSの時刻を戻したら,adbstartコマンドを実行して,HADBサーバを開始してください。adbstartコマンドについては,「10.2.1 HADBサーバの開始方法」を参照してください。

これで,サーバマシンのOSの時刻を戻せます。