スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム運用ガイド(UNIX(R)用)

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1.4 ユニット単位の開始及び終了方法(HiRDB/パラレルサーバ限定)

実行者 HiRDB管理者

HiRDB/パラレルサーバの場合,ユニット単位で開始及び終了操作ができます。

<この節の構成>
(1) ユニット単位の開始方法
(2) ユニット単位の終了方法
(3) ユニット単位で開始及び終了するときの運用

(1) ユニット単位の開始方法

次の表に示すコマンドを実行すると,HiRDBをユニット単位に開始できます。

表1-5 ユニット単位の開始方法

開始モード 実行コマンド 開始モードの説明 前回の終了モード
正常開始 pdstart -u
pdstart -x
HiRDBの稼働中に,特定のユニットを正常終了させて,再度そのユニットを開始するときの方法です。正常開始では,前回稼働時の情報を引き継ぎません。
ただし,次に示す情報は引き継ぎます。
  • レプリカRDエリアのレプリカステータス
  • 障害閉塞しているRDエリアの状態
正常終了
再開始※1 前回の終了モードが右記の場合,HiRDBは(自動的に)再開始となります。再開始では,前回稼働時の情報を引き継ぎます。再開始時に引き継ぐ情報の詳細は,「19.1.5 HiRDBが再開始するときに引き継ぐ情報」を参照してください。 強制終了
異常終了
強制開始※2 pdstart -u dbdestroy
pdstart -x dbdestroy
通常は使用しないでください。ユニットを再開始できないときに使用します。データベースの回復処理をしないで,ユニットを強制的に開始します。 なし

注※1
再開始をする前に,必ず「1.7.2 計画停止,強制終了,又は異常終了したときの注意事項」を参照してください。

注※2
強制開始をする前に,必ず「1.6.2 HiRDB(ユニット)を強制開始するときの注意事項」を参照してください。

(2) ユニット単位の終了方法

次の表に示すコマンドを実行すると,HiRDBをユニット単位に終了できます。

表1-6 ユニット単位の終了方法

終了モード 入力コマンド 終了モードの説明
正常終了 pdstop -u
pdstop -x
このユニットに対するCONNECT要求を禁止し,このユニットに接続中のすべてのUAPを切り離した後にユニットを終了します。
ユティリティが実行中のため,pdstop -u又はpdstop -xコマンドを実行してもユニットを終了できない場合は,KFPS05070-Eメッセージが出力されます。pdstop -u又はpdstop -xコマンドはリターンコード8で終了します。
強制終了※1 pdstop -f -u
pdstop -f -x
このユニットで処理中のトランザクションの完了を待たずに,ユニットを直ちに終了します。処理中のトランザクションは,再開始時にロールバックの対象※2となります。
異常終了 何らかの異常によってユニットが終了する場合の終了モードです。このユニットで処理中のトランザクションの完了を待たずに,ユニットは直ちに終了します。処理中のトランザクションは,再開始時にロールバックの対象※2となります。

(凡例)−:該当しません。

注※1
強制終了する前に,必ず「1.7.2 計画停止,強制終了,又は異常終了したときの注意事項」を参照してください。

注※2
処理中のトランザクションは,再開始時にロールバックの対象となります。ただし,次に示す場合のトランザクションはロールバックの対象となりません。
  • データベース作成ユティリティ又はデータベース再編成ユティリティをログレスモードで実行している場合
  • ログレスモードでUAPを実行している場合
したがって,HiRDBを再開始した後に,HiRDB管理者がRDエリアをバックアップから回復するか,又はユティリティを再実行する必要があります。この場合のRDエリアの回復方法については,「20.2 データベースをバックアップ取得時点に回復する方法」を参照してください。

(3) ユニット単位で開始及び終了するときの運用

ユニット単位で開始及び終了するときの運用手順を次に示します。

〈手順〉
  1. pdstartコマンドでHiRDBを開始して運用します。
    pdstart
  2. ユニット内で障害が発生したため,pdstop -uコマンドでこのユニットを正常終了します。又はユニットが異常終了しました。
    pdstop -u ユニット識別子
  3. 障害の原因を取り除いた後,pdstart -uコマンドでこのユニットを再開始します。
    pdstart -u ユニット識別子