分散トランザクション処理機能 OpenTP1 プロトコル TP1/NET/OSAS-NIF編
発呼型は,TP1/NET/OSAS-NIFからコネクションを確立する方法です。次に示す二つがあります。
図2-7 コネクションの確立(発呼型)
発呼型の場合のコネクションの確立方式には,重畳型と非重畳型があり,相手システムと確立方式を合わせておく必要があります。コネクションの確立方式は,MCF通信構成定義(mcftalccn -x)で指定します。
着呼型は,相手システムからの要求でコネクションを確立する方法です。
TP1/NET/OSAS-NIFは,あらかじめ,運用コマンド(mcftactcn)を入力しておくか,MCF通信構成定義(mcftalccn -i)でautoを指定しておく必要があります。その後,相手システムからのコネクション確立要求の初期設定要求を受け,初期設定回答を送信すると,コネクションが確立します。コネクションの確立方式は,相手システムの確立方式に合わせます。
TP1/NET/OSAS-NIFは,コネクション確立時に相手システムとの構成情報を突き合わせます。次に示す三つの情報を突き合わせ,相手システムと構成の同期を取ります。
NIF通番とは,送受信メッセージごとにTP1/NET/OSAS-NIFが設定する通し番号のことです。
TP1/NET/OSAS-NIFは,NIF通番の最大値の突き合わせをします。突き合わせの結果,不一致となる場合は,小さい方の値を最大値とします。
NIF通番については,「2.5.2 NIF通番」を参照してください。
TP1/NET/OSAS-NIFは,次に示す監視時間の値を突き合わせます。
突き合わせの結果,値が不一致となる場合は,大きい値に合わせます。ただし,どちらかが0を指定した場合は,タイマ監視はしません。また,終了処理監視時間は突き合わせをしません。
タイマ監視の詳細については,「2.6 タイマ監視」を参照してください。
TP1/NET/OSAS-NIFは,コネクション確立時に,対応する自システムの論理端末と相手システムのエージェントの個数を突き合わせます。突き合わせの結果,不一致となる場合は少ない方の個数に合わせてシステム間通信の条件を設定します。論理端末数が0となるとき,TP1/NET/OSAS-NIFはコネクションを確立しません。
論理端末構成の突き合わせの例を次の図に示します。
図2-8 論理端末構成の突き合わせの例
コネクションの状態が確立処理中※の場合は,オンラインを終了することができません。運用コマンド(mcftdctcn -f)を入力してコネクションを解放してから,オンラインを終了してください。コネクションの状態を確認するときは,運用コマンド(mcftlscn)を入力してください。
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