分散トランザクション処理機能 TP1/Connector for .NET Framework 使用の手引

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1.1.3 RPCデータのXMLマッピング機能

RPCデータのXMLマッピング機能を使用すると,入出力パラメタおよび戻り値をXML文書(XmlDocumentオブジェクト)(System.Xml.XmlDocument)としてRPCが行えます。クライアントスタブが,XML文書と.NETインタフェース定義のサービスメソッドの入出力パラメタおよび戻り値,またはサービス定義(カスタムレコード)との変換を行います。したがって,SPP.NETまたはSPPに送信するデータ,およびSPP.NETまたはSPPから受信したデータをXML文書として扱いたい場合,.NET FrameworkのDataSetオブジェクト(System.Data.DataSet)で利用したい場合などに便利です。

この機能は,Connector .NET用のクライアントスタブでだけ使用できます。

詳細については,「3.1.1(4) .NETインタフェース定義からXMLスキーマへのマッピング」,および「3.1.2(3) サービス定義からXMLスキーマへのマッピング」を参照してください。

<この項の構成>
(1) RPCデータのXMLマッピング機能を使用した場合のRPCインタフェースの種類

(1) RPCデータのXMLマッピング機能を使用した場合のRPCインタフェースの種類

OpenTP1 for .NET FrameworkのUAPから,サービス要求をする場合のRPCインタフェースには次の3種類があります。

上記のRPCインタフェースの概要については,マニュアル「TP1/Client for .NET Framework 使用の手引」を参照してください。

Connector .NETを使用すると,RPCデータのXMLマッピング機能を使用して,サービス要求をすることもできます。RPCデータのXMLマッピング機能を使用した場合,バイナリデータ(インデクスドレコード)を使用したRPCは実行できません。

ここでは,RPCデータのXMLマッピング機能を使用したRPCについて説明します。

(a) .NETインタフェース定義を使用したRPC

RPCデータのXMLマッピング機能を使用すると,入出力パラメタおよび戻り値をXML文書(XmlDocumentオブジェクト)(System.Xml.XmlDocument)としてRPCが行えます。

クライアントスタブがXML文書とサービスメソッドの入出力パラメタおよび戻り値との変換を行います。したがって,SPP.NETに送信するデータ,およびSPP.NETから受信したデータをXML文書として扱いたい場合,.NET FrameworkのDataSetオブジェクト(System.Data.DataSet)で利用したい場合などに便利です。

なお,RPCデータのXMLマッピング機能を使用してRPCを行った場合でも,SPP.NETが送受信するデータ形式には影響ありません。

RPCデータのXMLマッピング機能を使用した場合に,.NETインタフェース定義を使用したRPCの概要を次の図に示します。

図1-1 .NETインタフェース定義を使用したRPCの概要(RPCデータのXMLマッピング機能を使用した場合)

[図データ]

注※1
サービス定義から生成されるクライアントスタブとは異なるものです。
注※2
RPCデータのXMLマッピング機能を使用したクライアントスタブは,Connector .NETでだけ生成および使用ができます。
 

入力データ用XMLスキーマに従ったXML文書を,サービスメソッドの引数として指定してRPCを行います。応答データがある場合,出力データ用XMLスキーマに従ったXML文書がサービスメソッドの戻り値として返されます。

(b) サービス定義(カスタムレコード)を使用したRPC

RPCデータのXMLマッピング機能を使用すると,入出力パラメタおよび戻り値をXML文書(XmlDocumentオブジェクト)(System.Xml.XmlDocument)としてRPCが行えます。

クライアントスタブがXML文書とカスタムレコードとの変換を行います。したがって,SPP.NETまたはSPPに送信するデータ,およびSPP.NETまたはSPPから受信したデータをXML文書として扱いたい場合,.NET FrameworkのDataSetオブジェクト(System.Data.DataSet)で利用したい場合などに便利です。

なお,RPCデータのXMLマッピング機能を使用してRPCを行った場合でも,SPP.NETまたはSPPが送受信するデータ形式には影響ありません。

RPCデータのXMLマッピング機能を使用した場合に,サービス定義(カスタムレコード)を使用したRPCの概要を次の図に示します。

図1-2 サービス定義(カスタムレコード)を使用したRPCの概要(RPCデータのXMLマッピング機能を使用した場合)

[図データ]

注※1
.NETインタフェース定義から生成されるクライアントスタブとは異なるものです。
注※2
RPCデータのXMLマッピング機能を使用したクライアントスタブは,Connector .NETでだけ生成および使用ができます。
 

入力データ用XMLスキーマに従ったXML文書を,サービスメソッドの引数として指定してRPCを行います。応答データがある場合,出力データ用XMLスキーマに従ったXML文書がサービスメソッドの戻り値として返されます。