OpenTP1では，次に示す三つのクライアント/サーバ形態の通信ができます。

• OpenTP1のリモートプロシジャコール（RPC）通信
  OpenTP1のライブラリ関数を使った，UAPプロセス間の通信方法です。UAPから関数を使って，通信相手にサービスを要求します。通常のRPCでは，各ノードのネームサービスが管理しているサーバUAPのサービス情報を使って通信しています。各ノードのネームサービスは，目的のサーバUAPがネットワーク上のどのノードにあるかを，サービス情報を交換することで管理します。また，サービス情報検索の付加機能を使用することで，運用形態に合わせたサービスの要求方法を選択できます。さらに，ノード管理を行うことで，ネットワーク障害によってOpenTP1同士の通信ができなくなった場合，そのあとに実行するRPCに障害が発生するのを防止します。
  それぞれについては，次を参照してください。
  
  • RPCの概要：3.2.1　OpenTP1のリモートプロシジャコール通信
  • サービス情報検索の付加機能：3.2.2　サービス情報検索の付加機能
  • ノード管理：3.2.3　OpenTP1のノード管理
  • RPCの処理の流れ：付録D　リモートプロシジャコールの処理の概要
• XATMIインタフェースの通信
  X/Openで規定するDTPモデルに準拠した通信方法です。
  
• TxRPCインタフェースの通信
  X/Openで規定する，トランザクション機能付きのDCE RPCができる通信方法です。TxRPCの通信では，ユーザが作った関数を直接呼び出す形式で通信します。
  

通信プロトコルにTCP/IPを使っている場合は，上記のクライアント/サーバ形態の通信はすべてできます。通信プロトコルにOSI TPを使っている場合は，XATMIインタフェースの通信を使います。OSI TP通信をする場合は，OpenTP1システムにTP1/NET/OSI-TP-Extendedが必要です。OSI TP通信については，「3.6　OSI TPを使ったクライアント/サーバ形態の通信」を参照してください。

＜この節の構成＞

3.2.1　OpenTP1のリモートプロシジャコール通信

3.2.2　サービス情報検索の付加機能

3.2.3　OpenTP1のノード管理

3.2.4　XATMIインタフェースの通信

3.2.5　TxRPCインタフェースの通信