Groupmax Object Server Version 6 システム管理者ガイド
システムを移行するときに注意することについて説明します。また,Object ServerからHigh-end Object Serverにシステムを移行する方法について説明します。
- <この項の構成>
- (1) システム移行時の注意
- (2) システムの移行手順
(1) システム移行時の注意
システムを移行するときに注意することについて説明します。
- 移行先環境の確認
移行先のサーバ環境の仮想メモリやディスク容量を確認して,必要に応じてスワップ領域やディスク空き領域を確保してください。
- データベースの互換性の確認
Object ServerとHigh-end Object Serverで作成したデータベースには,次のような互換性があります。
- Object Serverで作成したデータベースはHigh-end Object Serverで使用できます。
- High-end Object Serverで作成したデータベースは,Object Serverでは使用できません。
また,Object Serverで作成したデータベースをHigh-end Object Serverで更新した場合は,Object Serverで使用できなくなります。
したがって,Object ServerからHigh-end Object Serverに移行する場合は,データベースのバックアップをあらかじめ取得しておき,Object Serverに戻す場合は,データベースもバックアップから回復するようにしてください。
- 移行元のObject Serverのバージョン・レビジョン以降のHigh-end Object Serverに移行できます。
Object ServerからHigh-end Object Serverに移行する場合,移行元のObject Serverと移行先のHigh-end Object Serverのバージョン・レビジョンが同じか,又は移行元よりも移行先のHigh-end Object Serverのバージョン・レビジョンが新しい必要があります。
例えば,次のような場合は移行できます。
また,次のような場合は移行できません。
- [移行できる例]
- Object Server 06-00をHigh-end Object Server 06-00に移行する
- Object Server 03-00をHigh-end Object Server 03-10に移行する
- Object Server 03-10をHigh-end Object Server 06-00に移行する
- [移行できない例]
- Object Server 03-10をHigh-end Object Server 03-00に移行する
- Object Server 06-00をHigh-end Object Server 03-10に移行する
(2) システムの移行手順
Object ServerからHigh-end Object Serverにシステムを移行する手順について説明します。
- システムを移行する手順
- Object Serverのシステム管理者でログオンする
- 連携プログラム(Groupmaxのプログラム)が稼働中であれば,すべて正常終了する
- Object Serverを正常停止する
既にObject Serverが停止状態であり,前回の停止状態が不明な場合は,いったんObject Serverを起動して,正常停止してください。
- Object Serverのデータベースのバックアップを取得する
Object Serverのすべてのデータベースファイルと連携プログラムが使用するファイルのバックアップを同時に取得してください。バックアップは次のどちらかの方法で取得できます。
データベースのバックアップについては,「4.4 データベースのバックアップの取得」及び「8.4 データベースの保守コマンド」を参照してください。
- OSの機能を使用してバックアップを取得する
- Object Serverのxodbckupコマンドを使用して取得する(02-31以降のバージョンのObject Serverの場合)
- コマンド「xodsetup -d」を実行する
「指定したOMSディレクトリの下を削除しますか?」の旨の応答に,「y」と応答してください。
- Object Serverをアンインストールする
- High-end Object Serverをインストールする
- xodsetupコマンドを実行して,High-end Object ServerをOSに登録する
なお,Object ServerのホームディレクトリをHigh-end Object Serverでもそのまま使用できますが,変更する場合は,XODDIR環境変数,XODCONFPATH環境変数を変更してください。
- High-end Object Serverの環境設定及びシステム管理者の登録をする
- システム管理者を変更しない場合は,移行前のシステム管理者の情報をそのまま使用できます。
- 通信設定に変更がない場合は,移行前の設定をそのまま使用できます。
- システム共通定義($XODDIR/conf/xodrc)の設定は,見積もり直して変更する必要がある場合があります。設定内容の詳細については,「7.2 システム共通定義ファイル」を参照してください。
- システムファイルを作成する
次のファイルを作成します。
- ステータスサービス定義ファイル
作成方法については「7.3 ステータスサービス定義ファイル(High-end Object Server)」を参照してください。
- ステータスファイル
- システムジャーナルサービス定義ファイル
作成方法については「7.4 システムジャーナルサービス定義ファイル(High-end Object Server)」を参照してください。
- システムジャーナルファイル
- High-end Object Serverを起動する
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