Groupmax Object Server Version 6 システム管理者ガイド
形 式
xodbrecv -j アンロードジャーナルファイル名,・・・[-s アンロードジャーナルのソートオプション]
機 能
オブジェクトサーバのデータベースに障害が発生した場合(ディスクの障害,アプリケーションプログラムによるデータ破壊,ディレクトリとディクショナリの不整合等)に,ある時点の正常な状態にデータベースを回復します。
このコマンドはデータベースのバックアップ取得以後のアンロードジャーナルファイルを読み込んで,障害が発生したデータベースを回復します。このコマンドは実行前にあらかじめxodbrstrコマンド,又はOSの機能(tarなど)によって,データベースのバックアップ取得時点の状態にデータベースを回復してから実行してください。また,このコマンドは回復ユティリティ実行モードで実行します。回復ユティリティ実行モードでの起動方法については,「8.2 システム管理コマンド」のxodstartコマンドを参照してください。
回復に使用するアンロードジャーナルファイルは,システムジャーナルファイルのアンロードコマンド(xodjnlunlコマンド)で作成されたファイルです。
オプション
-j アンロードジャーナルファイル名
回復に使用するアンロードジャーナルファイル名を〈パス名〉で指定します。
このオプションで指定できるアンロードジャーナルファイル名,・・・の文字数の最大は,アンロードジャーナルのソートオプションを指定する場合は最大253バイト,指定しない場合は最大255バイトです。
アンロードジャーナルファイルは,システムジャーナルファイルのアンロードコマンド(xodjnlunlコマンド)で作成されたファイルです。
なお,xodbrstrコマンドで回復に使用したバックアップファイルよりも新しいアンロードジャーナルファイルを指定してください。
-s アンロードジャーナルファイルのソートオプション
アンロードジャーナルファイルをソートする場合は‘y’を,ソートしない場合は‘n’を指定します。同じページに対する更新が多く発生している場合は,ソートすると指定した方が高性能が期待できます。
なお,このオプションの指定を省略した場合,‘n’が仮定されます。また,‘y’を指定する場合,次に示す環境変数を設定してください。
- ソート用ワークバッファ
- 「SORT」プログラムが使用するワークバッファサイズをキロバイト単位で指定します。ワーク用バッファサイズが大きいほど処理時間が短縮されます。指定値が128キロバイト未満の場合,及び省略した場合は,1,024キロバイトになります。
- 指定方法
- SORTOPT=-y ワーク用バッファサイズ
- 一時ファイルのディレクトリ
- 「SORT」プログラムが使用する一時ファイルを作成するディレクトリ名を指定します。省略時は,次のディレクトリに仮定します。
- 環境変数TMPDIRを指定している場合
環境変数TMPDIRの内容
- 環境変数TMPDIRを指定していない場合又は指定が不正な場合
AIXの場合:/tmp
HI-UX/WE2の場合:/usr/tmp又は/tmp
HP-UXの場合:/var/tmp又は/tmp
- 一時ファイルの容量は,アンロードジャーナルファイルの合計ファイル長分が必要です。
- 指定方法
- SORTOPT=-T ディレクトリ名
- 注意
- 環境変数SORTOPTに複数の情報を指定するときは,カンマ(,)で区切って指定してください。
- (例)SORTOPT = -y2048,-T/usr/tmp/sort
終了ステータス
コマンドの終了ステータスを示します。
0 :正常終了
0以外:異常終了
注意事項
- このコマンドを実行できるのは,オブジェクトサーバのシステム管理者だけです。
- 回復に使用するジャーナルファイルは,バックアップ取得以降から障害発生時点(発生時使用中のジャーナルを含む)までのアンロードジャーナルファイルを過不足なく指定してください。また,1回のコマンド実行ですべてのファイルを指定できない場合,アンロードジャーナルの時系列順に複数に分けて実行してください。
- このコマンドに指定するアンロードジャーナルファイルは,必ずディスク上にある必要があります。
- このコマンドは,xodbkout(データベースのバックアウト)コマンドへの引き継ぎ情報としてのバックアウト情報ファイル($XODDIR/spool/xodrecinf)を作成します。このコマンドでエラーが発生した場合は,バックアウト情報ファイルを削除し,直ちに処理を中断します。そしてエラーの要因を取り除き,xodbrstrコマンドから再度実行してください。
- OSの機能を使用してデータベースファイルのバックアップ及びリストアをしている場合,1回目のデータベースの回復コマンドを実行する前にバックアウト情報ファイルがあるか確認してください。バックアウト情報ファイルがあれば,ファイルを削除してください。
- xodbreog(データベースの再編成)コマンド及びxodbrcns(データベースのエリアの再作成)コマンドは,コマンド実行中にジャーナルを取得しません。コマンド実行時点以降の状態にデータベースを回復するために,コマンド実行後にデータベースファイルのバックアップを取得してください。
また,連携するプログラムの中にジャーナルを取得しないコマンド,ユティリティを持ったものがありますので,連携するプログラムのコマンド,ユティリティを実行する場合のバックアップの手順については,各コマンド,ユティリティの指示に従ってください。
All Rights Reserved, Copyright (C) 2001, 2002, Hitachi, Ltd.