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Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム 開発ガイド 受付・アダプタ定義編


2.2.1 SOAP受付の定義の流れ

SOAP受付の定義の流れには,次の2つがあります。

ビジネスプロセスの定義前にSOAP受付を定義する

次の2つの条件を満たす場合,先にWSDLを基にSOAP受付を作成し,そのあとでビジネスプロセスの受付アクティビティと応答アクティビティを定義します。

  • サービスリクエスタとのインターフェースが規定済み

  • 規定したインターフェースに従ったWSDLが作成済み

この場合,SOAP受付の作成時に入力したWSDLのインターフェースに合うように,受付アクティビティと応答アクティビティのオペレーションおよび電文定義をビジネスプロセス上で定義する必要があります。

ビジネスプロセスの定義後にSOAP受付を定義する

すでに定義されたビジネスプロセスがある場合,定義済みのビジネスプロセスに合ったSOAP受付を定義します。SOAP受付を追加する前に,ビジネスプロセスの受付アクティビティと応答アクティビティのオペレーションおよび割当変数の電文定義に合うWSDLを作成しておく必要があります。

SOAP受付は,ビジネスプロセスの受付アクティビティと応答アクティビティに定義されているオペレーション,および割当変数を呼び出せるように定義します。

SOAP受付の定義の流れとして,これら2つの定義の流れを次に説明します。

〈この項の構成〉

(1) ビジネスプロセスを定義する前にSOAP受付を定義する

ビジネスプロセスを定義する前にSOAP受付を定義し,そのインターフェースに合うようにビジネスプロセスの受付アクティビティ,および応答アクティビティを定義する流れについて,次の図に示します。

図2‒2 SOAP受付の定義の流れ(ビジネスプロセスの定義前に定義する場合)

[図データ]

ビジネスプロセスを定義する前にSOAP受付を定義する場合の作業について次に説明します。

(a) ビジネスプロセスの追加

SOAP受付を定義するビジネスプロセスを作成します。(b)で定義するSOAP受付の内容と合うインターフェースとなるようにビジネスプロセスを定義します。そのため,ここではアクティビティの配置や変数の定義,各アクティビティの詳細を定義するダイアログでの情報の入力などをする必要はありません。

ビジネスプロセスの追加については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編」の「5.2.1 ビジネスプロセスを新規に追加する」を参照してください。

(b) SOAP受付の追加

作成済みのWSDLをユーザ定義受付追加ウィザードで入力して,SOAP受付を追加します。

SOAP受付を新規に追加する方法の詳細については,「2.2.2 SOAP受付の追加」を参照してください。

(c) ビジネスプロセスの定義

SOAP受付で定義されているすべてのオペレーションに対応する受付アクティビティ,および応答アクティビティを定義します。

受付アクティビティおよび応答アクティビティで,SOAP受付で規定された電文フォーマットを持つ変数を定義し,割当変数として設定する手順を次に示します(次の手順は受付アクティビティの場合です。応答アクティビティの場合も同様の手順です)。

  1. [受付アクティビティ]ダイアログで,SOAP受付で定義されているオペレーション名を設定します。

  2. [ボディ割当変数]の[編集]ボタンをクリックします。

    [変数・相関セット一覧]ダイアログが表示されます。

  3. 変数名を設定します。

  4. [取込]ボタンをクリックします。

    [電文フォーマットの取込]ダイアログが表示されます。[電文フォーマットの取込]ダイアログには次の情報が表示されています。

    受付名

    手順1.で設定したオペレーションを持つSOAP受付の受付名が設定されています。

    オペレーション名

    手順1.で設定した値が設定されています。

    電文種別

    受付アクティビティの場合は要求電文が,応答アクティビティの場合は応答電文が選択されています。

    電文フォーマット名

    変数名が設定されています。

    なお,手順1.で設定したオペレーション名がSOAP受付に存在しない場合,受付名およびオペレーション名が空白になります。この場合,手順1に戻って正しいオペレーション名を指定してください。

    また,電文フォーマット名には,初期値として変数名が設定されています。必要に応じて適当な名称に変更してください。

  5. [OK]ボタンをクリックします。

    [電文フォーマットの取込]ダイアログが閉じられ,[変数・相関セット一覧]ダイアログが操作できる状態になります。

  6. [変数・相関セット一覧]ダイアログの[追加]ボタンをクリックします。

  7. [変数・相関セット一覧]ダイアログで電文のヘッダに割り当てる変数を追加します。

    変数を追加する手順については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編」の「5.5.1 変数の定義」の変数の定義方法の説明を参照してください。

  8. [変数・相関セット一覧]ダイアログの変数一覧から追加した変数を選択します。

  9. [変数・相関セット一覧]ダイアログの[OK]ボタンをクリックします。

    [変数・相関セット一覧]ダイアログが閉じられます。

  10. [受付アクティビティ]ダイアログで,[ヘッダ割当変数]の[設定]ボタンをクリックします。

    [ヘッダ割当変数]ダイアログが表示されます。

  11. [ヘッダ割当変数]ダイアログの[追加]ボタンをクリックします。

  12. [ヘッダ割当変数]ダイアログの割当変数から追加した変数を選択します。

  13. [ヘッダ割当変数]ダイアログの[OK]ボタンをクリックします。

[受付アクティビティ]ダイアログについては,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「1.4.7 受付アクティビティダイアログ」を参照してください。[変数・相関セット一覧]ダイアログについては,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「1.4.1 変数・相関セット一覧ダイアログ」を参照してください。[電文フォーマットの取込]ダイアログについては,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「1.4.5 電文フォーマットの取込ダイアログ」を参照してください。

ポイント

SOAP受付のオペレーションにフォルトが含まれている場合,ビジネスプロセスではフォルト名を指定した応答アクティビティを定義します。[応答アクティビティ]ダイアログの[フォルト名]に,ユーザ定義受付定義画面の[フォルト電文]の[フォルト名]に表示されている値を指定してから,手順2.〜9.と同様の方法で変数を割り当てます。

また,SOAP受付のオペレーションに複数のフォルトが含まれている場合,含まれるフォルトの数だけ応答アクティビティを追加し,それぞれに対応するフォルト名を設定する必要があります。また,各応答アクティビティで,手順2.〜9.と同様の方法で変数を割り当てます。

(d) SOAP受付の内容の確認

追加されたSOAP受付の内容を確認します。SOAP受付の内容は,ビジネスプロセスの定義内容と合致している必要があります。

SOAP受付の確認の詳細については,「2.10 ユーザ定義受付の内容の確認」を参照してください。

(e) SOAP受付の保存

定義したSOAP受付をリポジトリに保存します。

SOAP受付を保存する方法については,「2.11 ユーザ定義受付の保存」を参照してください。

(f) SOAP受付の検証

定義したSOAP受付とビジネスプロセス定義との整合性を検証できます。

SOAP受付の検証方法の詳細については,「2.12 ユーザ定義受付の検証」を参照してください。

(g) SOAP受付の情報の変更

定義したSOAP受付は,必要に応じて受付名,受付ID,およびコンテキストルートを変更できます。

SOAP受付の情報を変更する方法については,「2.13 ユーザ定義受付の情報の変更」を参照してください。

(h) SOAP受付の削除

不要になったSOAP受付は,必要に応じて削除できます。

SOAP受付の削除方法については,「2.14 ユーザ定義受付の削除」を参照してください。

(2) ビジネスプロセスの定義後にSOAP受付を定義する

定義済みのビジネスプロセスのインターフェースに合うようにSOAP受付を定義する流れについて,次の図に示します。

図2‒3 SOAP受付の定義の流れ(ビジネスプロセスの定義後に定義する場合)

[図データ]

ビジネスプロセスの定義後にSOAP受付を定義する場合の作業について次に説明します。

(a) ビジネスプロセスの定義

SOAP受付を定義する前に,ビジネスプロセスを定義しておく必要があります。ビジネスプロセスが定義途中の場合でも,サービスリクエスタとのインターフェースとなる受付アクティビティおよび応答アクティビティを配置し,オペレーション名および割当変数の設定まで行ってください。

ビジネスプロセスの定義については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編」の「5.3 ビジネスプロセスの内容の定義」を参照してください。

(b) WSDLの作成

SOAP受付を定義する際に利用するWSDLを作成します。

WSDLの作成の詳細については,「2.9 WSDLの作成」を参照してください。

(c) SOAP受付の追加

ユーザ定義受付追加ウィザードを利用して,SOAP受付を追加します。

SOAP受付を新規に追加する方法については,「2.2.2 SOAP受付の追加」を参照してください。

(d) SOAP受付の内容の確認

追加されたSOAP受付の内容を確認します。SOAP受付の内容は,ビジネスプロセスの定義内容と合致している必要があります。

SOAP受付の確認の詳細については,「2.10 ユーザ定義受付の内容の確認」を参照してください。

(e) SOAP受付の保存

定義したSOAP受付をリポジトリに保存します。

SOAP受付を保存する方法については,「2.11 ユーザ定義受付の保存」を参照してください。

(f) SOAP受付の検証

定義したSOAP受付とビジネスプロセス定義との整合性を検証できます。

SOAP受付の検証方法の詳細については,「2.12 ユーザ定義受付の検証」を参照してください。

(g) SOAP受付の情報の変更

定義したSOAP受付は,必要に応じて受付名,受付ID,およびコンテキストルートを変更できます。

SOAP受付の情報を変更する方法については,「2.13 ユーザ定義受付の情報の変更」を参照してください。

(h) SOAP受付の削除

不要になったSOAP受付は,必要に応じて削除できます。

SOAP受付の削除方法については,「2.14 ユーザ定義受付の削除」を参照してください。