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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 機能解説 運用/監視/連携編


16.3.1 ホスト単位管理モデルを対象にした系切り替えシステムの設定手順

ホスト単位管理モデルを対象にした系切り替えシステムの設定手順を次の図に示します。

図16‒3 ホスト単位管理モデルを対象にした系切り替えシステムの設定手順

[図データ]

図中の1.〜6.について説明します。

  1. 共有ディスクにパーティションを作成して,ファイルシステムを構築します。

    グローバルトランザクションを使用する場合には,トランザクション情報の格納場所を作成します。なお,HAモニタを使用している場合,ローカルトランザクションを使用するときは不要となります。

  2. システムに共有ディスクを割り当てます。

    システムに共有ディスクを割り当てる際は,現用系1の仮想ホスト1と予備系の仮想ホスト1,現用系2の仮想ホスト2と予備系の仮想ホスト2で,同じドライブ文字を割り当ててください。

  3. Management Serverでクラスタサーバの環境を設定します。

    Management ServerのSmart Composer機能の簡易構築定義ファイルで,クラスタサーバの環境(論理サーバを設置するホストおよび各論理サーバ)を設定します。詳細については,「16.3.2 クラスタサーバの環境設定」を参照してください。

  4. 設定ファイルを編集します。

    運用管理エージェントやManagement Serverで使用する各種定義ファイルを設定します。詳細については,「16.3.3 設定ファイルの編集」を参照してください。

  5. クラスタの設定をします。

    クラスタソフトウェアの環境設定やManagement Severと運用管理エージェントを監視するスクリプトファイルを作成します。詳細については,「16.3.4 クラスタの設定」を参照してください。

  6. アプリケーションサーバを設定します。

    アプリケーションサーバをクラスタ構成に配置して,J2EEアプリケーションはリソースアダプタを設定します。詳細については,「16.3.5 アプリケーションサーバの設定」を参照してください。

現用系および予備系の両方に対して,上記の手順を実施します。

参考

論理サーバは別々のホスト内に配置されているが,外部からは同じ論理サーバとして動作するのに対し,Management Serverは別々のホスト内で別々に動作し,それぞれ運用管理ドメインを持ちます。一つの運用管理ドメイン内に一つの仮想ホストを定義し,それぞれを現用系アプリケーションサーバのホスト,予備系アプリケーションサーバのホストとして構築します。仮想ホストとは,運用管理エージェントによってアプリケーションサーバの起動,停止を制御しますが,運用に使用するIPアドレスと同じIPアドレスを割り当て,見かけ上同じホストであるかのように定義したものです。