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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 機能解説 運用/監視/連携編


16.3.2 クラスタサーバの環境設定

クラスタソフトウェアと連携する場合の,クラスタサーバの環境設定時のManagement Serverでの留意点について説明します。

参考

Management Serverを初めて使用するホストでは,Management Serverをセットアップする必要があります。Management Serverのセットアップについては,マニュアル「アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」の「4.1.14 運用管理機能を構築する」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) 簡易構築定義ファイルでの設定

Management ServerのSmart Composer機能の簡易構築定義ファイルで,論理サーバを設置するホストおよび各論理サーバを定義します。

なお,クラスタサーバの環境設定は運用管理ポータルを使用しても設定できます。運用管理ポータルでの操作については,マニュアル「アプリケーションサーバ 運用管理ポータル操作ガイド」を参照してください。

(a) ホストの定義

運用管理ドメイン内のホストを定義します。現用系および予備系の仮想ホストで,<host-name>タグにそれぞれのサーバの運用に使用する仮想IPアドレスを設定します。

(b) 論理サーバの設定

論理J2EEサーバ(j2ee-server)および論理Webサーバ(web-server)設定時の留意点を次に示します。

  • 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の設定

    論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内のパラメタに,必要に応じて仮想IPアドレスおよび実IPアドレスを設定してください。

    論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内で設定するパラメタを次の表に示します。

    表16‒2 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内で設定するパラメタ

    パラメタ名

    内容

    設定するIPアドレス

    vbroker.se.iiop_tp.host

    J2EEサーバ単位でEJBコンテナのホスト名またはIPアドレス

    仮想IPアドレス

    webserver.connector.http.bind_host

    Webコンテナの管理用サーバで使用するローカルIPアドレス,または解決できるローカルホスト名称

    仮想IPアドレス

    webserver.connector.nio_http.bind_host

    NIO HTTPサーバで使用するIPアドレスまたはホスト名

    仮想IPアドレス

    webserver.connector.http.permitted.hosts

    Webコンテナの管理用サーバへのアクセスを許可するホストのIPアドレスまたはホスト名

    実IPアドレス,仮想IPアドレス,

    localhost※1

    add.jvm.arg

    JavaVMの起動パラメタ※2

    -Djava.rmi.server.hostname=<仮想IPアドレス>

    注※1 ここで示している設定は,論理J2EEサーバと同じホストからのアクセスを許可するものです。運用上,ほかのホストからのアクセスを受け付ける場合は,そのホストのIPアドレスまたはホスト名を追加してください。

    注※2 予備系のすべてのJ2EEサーバに対して設定してください。予備系で設定しない場合,J2EEサーバの稼働監視が失敗して,J2EEサーバの稼働状況が異常停止になることがあります。現用系での設定は不要です。また,1:1系切り替えシステムでは,現用系および予備系のどちらの設定も不要です。

  • 論理Webサーバの設定

    論理Webサーバ(web-server)の<configuration>タグ内の次のパラメタを設定して,ホストを固定してください。なお,IPアドレスには仮想IPアドレスを設定してください。

    • Listenパラメタ(リクエストを受け付けるIPアドレスまたはホスト名)