Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 機能解説 互換編

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4.8.6 DB Connectorのプロパティ定義

DB Connectorのプロパティ定義の手順については,マニュアル「アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド」の「4.2.2 DB Connectorのプロパティ定義」を参照してください。

ここでは,次のDB Connectorについて,コンフィグレーションプロパティの設定例を示します。

<この項の構成>
(1) DBConnector_DABJ_CP.rarで,Oracle,HiRDB,またはXDM/RD E2を使用する場合の設定例
(2) DBConnector_DABJ_XA.rarで,OracleまたはHiRDBを使用する場合の設定例
(3) ステートメントプーリングの設定についての注意事項

(1) DBConnector_DABJ_CP.rarで,Oracle,HiRDB,またはXDM/RD E2を使用する場合の設定例

DBConnector_DABJ_CP.rarで,Oracle,HiRDB,またはXDM/RD E2を使用する場合の,コンフィグレーションプロパティの設定例を,次の表に示します。

表4-68 データベースとしてOracle,HiRDB,またはXDM/RD E2を使用する場合のコンフィグレーションプロパティの設定例(DBConnector_DABJ_CP.rarの場合)

項目名 Oracleの場合の設定例 HiRDBの場合の設定例 XDM/RD E2の場合の設定例
networkProtocol lib lib lib
databaseName ORACLE8I※1 HIRDB HIRDB
description <ネット・サービス名> <HiRDBポート番号>※2 <データベースコネクションサーバのサーバスケジュール番号>※2
DBHostName <HiRDBホスト名> <XDM/RD E2ホスト名>
loginTimeout 0 0 0
serverName
portNumber 40179 40179 40179
DBEnv
encodLang
JDBC_IF_TRC false false false
SV_EVENT_TRC false false false
TRC_NO 500 500 500
uapName
bufSize 64※3 64※3 64※3
rowSize 16 16 16
OSAuthorize false false false
HiRDBCursorMode false false false
blockUpdate false false false
executeDirectMode false false false
SQLWarningIgnore false false false
LONGVARBINARY_Access REAL REAL REAL
bufferPoolSize 0 0 0
PreparedStatementPoolSize 10 10 10※4
CallableStatementPoolSize 10 10 10※4
CancelStatement true true false
ConnectionIDUpdate false false false
logLevel ERROR ERROR ERROR

(凡例) −:設定は不要

注※1 DABroker Libraryの環境設定で,使用するOracleのバージョンにOracle9iが設定されていれば,Oracle9iに接続できます。また,使用するOracleのバージョンにOracle10gが設定されていれば,Oracle10gに接続できます。

注※2 HiRDBクライアントの環境変数グループ名(Windowsの場合)または環境変数グループの設定ファイルのパス(UNIXの場合)を指定することもできます。

注※3 次のどちらかのタイミングで,「bufSizeに指定した値 × 生成したコネクション数分のメモリ」をJavaヒープ領域に確保します。

・コネクションプールのウォーミングアップ機能使用時

・初回getConnection()発行時

bufSizeに必要以上に大きな値を設定すると,メモリを確保したときにJavaヒープを使い切り,OutOfMemoryErrorが発生するおそれがあります。HiRDBのBLOB型データやBINARY型データへアクセスする場合は,bufSizeに大きな値を指定しないで,HiRDBの位置付け子機能を使用することを検討してください。HiRDBの位置付け子機能については,マニュアル「HiRDB 解説」を参照してください。

注※4 XDM/RD E2 11-02より前のバージョンに接続する場合は,0を設定してください。


(2) DBConnector_DABJ_XA.rarで,OracleまたはHiRDBを使用する場合の設定例

DBConnector_DABJ_XA.rarで,OracleまたはHiRDBを使用する場合の,コンフィグレーションプロパティの設定例を,次の表に示します。

表4-69 データベースとしてOracleまたはHiRDBを使用する場合のコンフィグレーションプロパティの設定例(DBConnector_DABJ_XA.rarの場合)

項目名 Oracleの場合の設定例 HiRDBの場合の設定例
networkProtocol lib lib
databaseName ORACLE8I※1 HIRDB
description <ネット・サービス名> <環境変数グループ識別子>※2
DBHostName <HiRDBホスト名>
XAOpenString Oracle_XA+DB=<ネット・サービス名>+SqlNet=<ネット・サービス名>+Acc=P/<DBのユーザ名※3>/<DBのパスワード※4>+SesTm※5=300+Threads=true

Windowsの場合
<環境変数グループ識別子※6>+<環境変数グループ名※7

UNIXの場合
<環境変数グループ識別子※6>+<環境変数グループの設定ファイルのパス※7
loginTimeout 0 0
serverName
portNumber 40179 40179
DBEnv
encodLang
JDBC_IF_TRC false false
SV_EVENT_TRC false false
TRC_NO 500 500
uapName
bufSize 64※8 64※8
rowSize 16 16
OSAuthorize false false
HiRDBCursorMode false false
blockUpdate false false
executeDirectMode false false
SQLWarningIgnore false false
LONGVARBINARY_Access REAL REAL
bufferPoolSize 0 0
XACloseString
RMID 1 1※9
XAThreadMode true true
XALocalCommitMode true true
PreparedStatementPoolSize 10 10
CallableStatementPoolSize 10 10
CancelStatement true false
ConnectionIDUpdate false false
logLevel ERROR ERROR

(凡例) −:設定は不要

注※1 DABroker Libraryの環境設定で,使用するOracleのバージョンにOracle9iが設定されていれば,Oracle9iに接続できます。また,使用するOracleのバージョンにOracle10gが設定されていれば,Oracle10gに接続できます。

注※2 J2EEサーバ内でユニークな4バイトの文字列を指定します。

注※3 [User]フィールドに入力した値を指定します。

注※4 [Password]フィールドに入力した値を指定します。

注※5 XA Open StringのSesTmに指定する値は,トランザクションタイムアウトの値よりも必ず大きく設定してください。

注※6 [Description]フィールドに入力した値を指定します。

注※7 HiRDBの環境変数グループ名(Windowsの場合)または環境変数グループの設定ファイルのパス(UNIXの場合)を指定します。詳細については,「4.3.3 データベースの設定」を参照してください。

注※8 次のどちらかのタイミングで,「bufSizeに指定した値 × 生成したコネクション数分のメモリ」をJavaヒープ領域に確保します。

・コネクションプールのウォーミングアップ機能使用時

・初回getConnection()発行時

bufSizeに必要以上に大きな値を設定すると,メモリを確保したときにJavaヒープを使い切り,OutOfMemoryErrorが発生するおそれがあります。HiRDBのBLOB型データやBINARY型データへアクセスする場合は,bufSizeに大きな値を指定しないで,HiRDBの位置付け子機能を使用することを検討してください。HiRDBの位置付け子機能については,マニュアル「HiRDB 解説」を参照してください。

注※9 リソースマネジャの識別子を指定します。J2EEサーバ内でユニークな1〜2147483647の数値で指定します。


(3) ステートメントプーリングの設定についての注意事項

DABroker Libraryを使用する場合にステートメントプーリングを設定するときの注意事項について説明します。なお,ステートメントプーリングの機能および設定については,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「3.14.4 ステートメントプーリング」および「3.14.10 実行環境での設定」を参照してください。

(a) PreparedStatement,CallableStatementのプールサイズの制限

DABroker Libraryを使用する場合,PreparedStatement,CallableStatementのプールサイズに制限があります。

(b) XDM/RD E2に接続する場合のバージョン

XDM/RD E2に接続するする場合は,XDM/RD E2 11-02以降のバージョンとDABroker Library 03-13以降を使用する場合にだけステートメントプーリング機能を使用できます。

(c) Oracleに接続する場合にステートメントプーリング機能とコネクションの障害検知機能を併用するとき

コネクションの障害検知に使用されるPreparedStatementがコネクションごとに一つプーリングされます。そのため,PreparedStatementPoolSize,CallableStatementPoolSizeを決定する際には,コネクションの障害検知用のPreparedStatementもリソース数の見積もりに加えて,CallableStatementPoolSizeを最大ステートメント数未満に設定してください。例えば,DABroker Libraryを使用している場合,PreparedStatementPoolSize=0,CallableStatementPoolSize=<最大ステートメント数>と設定して,プーリングされているCallableStatementの数が最大ステートメント数に達したとき,コネクションの障害検知が実行されると,DABroker Libraryの一つのコネクションで利用できるリソース数の最大値を超えるため,例外が発生します。例外が発生すると障害が発生したと判断されるので,そのコネクションはコネクションプールから削除され,同時にステートメントプールも破棄されます。つまり,ステートメントプーリング機能を使用する意味がなくなってしまいます。したがって,コネクションの障害検知機能を使用する場合には,CallableStatementPoolSizeを最大ステートメント数未満に設定してください。