HiRDBと接続する場合の注意事項については，マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「3.6.5　HiRDBと接続する場合の前提条件と注意事項」を参照してください。

(a)　SQLの前処理保持機能

commit()メソッドをわたっても^※保持されるPreparedStatementオブジェクトは，DELETE文，INSERT文，PURGE文，TABLE文，UPDATE文，CALL文，およびSELECT文で生成したものだけです。ただし，HiRDBクライアント経由でXDM/RD E2を使用する場合にPURGE TABLE文で生成したPreparedStatementオブジェクトは除きます。

これらのSQL以外で生成されたPreparedStatementオブジェクトは，commit()メソッド実行時に無効となります。無効になったPreparedStatementオブジェクトでSQLを実行するとエラーになります。実行例を次に示します。

実行例

PrepareStatement pstmt1 = con.prepareStatement(""lock table tb1"");
PrepareStatement pstmt2 = con.prepareStatement(""lock table tb2"");
pstmt1.execute();  //エラーにならない
con.commit();
pstmt2.execute();  //エラーになる
pstmt1.close();
pstmt2.close();

注※　commit()メソッドによる明示的なコミットのほかに，次の処理も該当します。

• 自動コミットによる暗黙的なコミット
• 定義系SQLの実行
• PURGE TABLE文の実行
• rollbackメソッドによる明示的なロールバック
• SQL実行エラーによる暗黙的なロールバック

ここでは，DABroker Libraryを使用してOracleに接続する場合の注意事項について説明します。

(a)　使用できるJ2EEコンポーネント

DABroker Libraryでは，次のコンポーネントを使用できます。

• サーブレット／JSP
• Stateless Session Bean
• Stateful Session Bean
• Entity Bean（BMP）
• Entity Bean（CMP2.0）
• Message-driven Bean

(b)　型マッピング

DABroker Libraryを使用する場合の，Javaの型とOracleのSQL型のマッピングを次の表に示します。

表4-70　Javaの型とOracleのSQL型のマッピング

メソッド	OracleのSQL型
	CHAR	VARCHAR2	NUMBER	DATE	TIMESTAMP	CLOB	LONG	BLOB	RAW	LONGRAW
set/getByte	○	○	○	−	−	−	○	−	−	−
set/getShort	○	○	○	−	−	−	○	−	−	−
set/getInt	○	○	○	−	−	−	○	−	−	−
set/getLong	○	○	○	−	−	−	○	−	−	−
set/getFloat	○	○	○	−	−	−	○	−	−	−
set/getDouble	○	○	○	−	−	−	○	−	−	−
set/getBigDecimal	○	○	○	−	−	−	○	−	−	−
set/getBoolean	−	−	−	−	−	−	−	−	−	−
set/getString	○	○	−	○	−	−	○	−	−	−
set/getBytes	−	−	−	−	−	−	−	−	○	○
set/getDate	○	○	−	○	−	−	○	−	−	−
set/getTime	○	○	−	○	−	−	○	−	−	−
set/getTimestamp	○	○	−	○	−	−	○	−	−	−
set/getClob	−	−	−	−	−	○	−	−	−	−
set/getBlob	−	−	−	−	−	−	−	○	−	−
set/getObject	○	○	○	○	−	○	○	○	○	○

（凡例）

○：java.sql.PreparedStatement#setXXXおよびjava.sql.ResultSet#getXXXなどでマッピングできる

−：マッピングできない

(c)　日本語文字コード変換のための設定

DABroker Libraryを使用する場合に文字コード変換が実施される場所を次の図に示します。

図4-9　DABroker Libraryを使用する場合に文字コード変換が実施される場所

J2EEサーバ上のJDBCドライバ部分では，JavaVMのコンバータによって，Unicodeからデータベース格納コード，およびデータベース格納コードからUnicodeへの変換が実施されます。

DABroker LibraryのエンコーディングセットとOracleサーバのデータベースキャラクタセットを同じにしておく必要があります。

(d)　データソースの設定

Oracleに対してXA接続でアクセスする場合，データソースの設定では，次の規則でXA Open Stringを指定する必要があります。

• 指定する文字列は，Oracleのマニュアルに記載されている規則に従って指定してください。キーワードなどの区切り文字が不正な場合は，Oracleライブラリ内でアプリケーションエラーが発生する場合がありますのでご注意ください。
• 指定する文字列には必ず，「Threads=true」を指定してください。「Threads=true」が指定されていない場合は，Oracleライブラリ内でアプリケーションエラーが発生，またはSQL実行時にエラーが発生することがありますのでご注意ください。