Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 機能解説 互換編

[目次][用語][索引][前へ][次へ]

4.3.3 データベースの設定

ここでは,DABroker Libraryを使用してデータベースに接続する場合に必要な設定について説明します。

DABroker Libraryを使用する場合に接続できるデータベースと,必要な設定についての参照先を次に示します。

表4-15 DABroker Libraryを使用する場合に接続できるデータベースと,必要な設定についての参照先

使用できるデータベース 必要な設定についての参照先
HiRDB (1)
Oracle (2)
XDM/RD E2 (3)
<この項の構成>
(1) HiRDBの設定
(2) Oracleの設定
(3) XDM/RD E2の設定

(1) HiRDBの設定

DABroker Libraryを使用してHiRDBに接続する場合の設定について説明します。なお,データベースとしてHiRDBを使用する場合は,HiRDBをインストールして初期設定を済ませておいてください。詳細については,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」を参照してください。

ここでは,DABroker Libraryを使用して,HiRDBでJ2EEリソースを扱う場合に必要な次の設定について説明します。

なお,同一の環境変数を環境変数グループと環境変数の両方に設定した場合は,環境変数グループで設定した環境変数が優先されます。

(a) 環境変数の設定

次の環境変数を設定する必要があります。環境変数の詳細については,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。

PATH(Windowsの場合)
HiRDBのクライアントライブラリとして,次の値を指定します。通常,HiRDBのインストーラによってシステム環境変数に設定されます。
<HiRDBのホームディレクトリ>\client\lib

LIBPATH(AIXの場合)
HiRDBのクライアントライブラリとして,次の値を指定します。
<HiRDBのホームディレクトリ>/client/lib

LD_LIBRARY_PATH(HP-UXおよびLinuxの場合)
HiRDBのクライアントライブラリとして,次の値を指定します。
<HiRDBのホームディレクトリ>/client/lib

PDXAMODE1
「1」を指定します。

PDTXACANUM1
(HiRDBにアクセスするJ2EEコンポーネントの同時実行数+1)×(J2EEコンポーネントでアクセスする可能性があるHiRDB数)を指定します。

PDHOST2
データベースのホスト名またはIPアドレスを指定します。

PDUSER2
データベースのユーザ名およびデータベースのパスワードを指定します。

PDNAMEPORT2
データベースのポート番号を指定します。

PDSWAITTIME2
リクエスト間隔タイムアウトを指定します。

PDCWAITTIME2
レスポンスタイムアウトを指定します。

PDSWATCHTIME2
「0」を指定します。コネクションプーリング機能を使用する場合は,「0」を指定してください。

注※1
グローバルトランザクションを使用する場合に設定します。この環境変数は,HiRDBのクライアント環境変数グループには登録できません。

注※2
これらの環境変数は,HiRDBのクライアント環境変数グループとして登録することもできます。登録方法については,「(b) 環境変数のグループ登録」で説明します。
(b) 環境変数のグループ登録

環境変数のグループは,次の方法で登録します。

なお,環境変数のグループ登録の詳細については,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。

(c) タイムアウトの設定

HiRDBのタイムアウトは,次に示すHiRDBのクライアント環境変数に設定します。

HiRDBのクライアント環境変数の設定については,「(a) 環境変数の設定」を参照してください。

タイムアウトの設定については,マニュアル「アプリケーションサーバ システム設計ガイド」の「8.6.6 データベースでのタイムアウトを設定する」,マニュアル「HiRDB システム定義」,およびマニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。

(2) Oracleの設定

DABroker Libraryを使用してOracleに接続する場合の設定について説明します。なお,データベースとしてOracleを使用する場合は,Oracleをインストールして初期設定を済ませておいてください。詳細については,Oracleのマニュアルを参照してください。

注意
Oracle9i以降はOracle8iの機能範囲内でサポートしています。Oracle9i以降でサポートされた新たな固有の機能は使用できません。

ここでは,DABroker Libraryを使用して,OracleでJ2EEリソースを扱う場合に必要な次の設定について説明します。

(a) 環境変数の設定

次の環境変数を設定する必要があります。

PATH(Windowsの場合)
Oracleのクライアントライブラリとして,次の値を指定します。通常,Oracleのインストーラによってシステム環境変数に設定されます。
<Oracleのホームディレクトリ>\bin

LIBPATH(AIXの場合)
Oracleのクライアントライブラリとして,次の値を指定します。
<Oracleのホームディレクトリ>/lib32

LD_LIBRARY_PATH(HP-UXおよびLinuxの場合)
Oracleのクライアントライブラリとして,次の値を指定します。
<Oracleのホームディレクトリ>/lib32

NLS_LANG(UNIXの場合)
Oracleのクライアントで使用する言語を設定します。
設定値の例
japanese_japan.ja16sjis
Japanese_Japan.UTF8
(b) トランザクションリカバリを行うための権限の設定

Oracleへの接続でグローバルトランザクションを使用する場合には,Oracleの接続ユーザにトランザクションリカバリを行うための権限を付与する必要があります。

付与する権限
  • SYS.DBA_PENDING_TRANSACTIONSのSELECT権限
  • FORCE ANY TRANSACTION権限

権限の付与の方法
次のどちらかの方法で権限を付与します。
  • Oracle Enterprise Managerコンソールを使用する
  • sqlplusを使用する

次に,Oracle 9.2.0で権限を付与する場合の例を示します。なお,権限を付与する方法の詳細については,Oracleのマニュアルを参照してください。

(c) タイムアウトの設定

必要に応じて,Oracleのタイムアウトを設定してください。タイムアウトは,Oracleのサーバ定義のDISTRIBUTED_LOCK_TIMEOUTパラメタに設定します。

なお,このほか,XAOpenStringのSesTmパラメタの設定がタイムアウトに影響します。このパラメタは,チューニングできません。

詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ システム設計ガイド」の「8.6 タイムアウトを設定する」またはマニュアル「アプリケーションサーバ システム設計ガイド」の「9.3 タイムアウトを設定する」,およびOracleのマニュアルを参照してください。

(d) 動的パフォーマンスビューの参照権の設定

Oracleに接続するユーザは,動的パフォーマンスビューの参照権を持っている必要があります。次のどちらかの方法でOracleに接続するユーザに動的パフォーマンスビューの参照権を設定してください。

(e) OS認証を使用する場合の設定(Windowsの場合)

DABroker Libraryのサービスは,Windowsのローカルシステムアカウントを使用しています。そのため,OS認証をするユーザがWindowsのローカルシステムアカウントでない場合は,DABroker Libraryのサービスアカウントを使用するOS認証に変更してください。なお,OS認証を使用できるのは,Javaを使用してデータベースアクセスする場合だけです。

(3) XDM/RD E2の設定

DABroker Libraryを使用してXDM/RD E2に接続する場合の設定は,HiRDB Type4 JDBC Driverを使用して接続する場合の設定と同じです。HiRDB Type4 JDBC Driverを使用してXDM/RD E2に接続する場合の設定については,マニュアル「アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」の「付録L XDM/RD E2の設定」を参照してください。