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 リモートレプリケーション クイックリファレンス 


2.6.5 Universal Replicatorペア状態の定義

Storage Navigatorの画面では、ペア状態は「Storage Navigatorでのペア状態/RAID Managerでのペア状態」という形式で表示されます。Storage Navigatorでのペア状態とRAID Managerでのペア状態が同じ場合は、RAID Managerでのペア状態は表示されません。

最新のペア状態を知りたい場合は、Storage Navigatorメイン画面のメニューから[ファイル]‐[すべて更新]を選択してリストの情報を更新してください。

Storage Navigatorでのペア状態を次の表に示します。

ペア状態

説明

プライマリボリュームに対するアクセス

セカンダリボリュームに対するアクセス

[図データ] COPYCOPY

形成コピーが進行中です。このペアはまだ同期されていません。形成コピーが完了すると、プライマリボリュームおよびセカンダリボリュームの状態はPAIRに変わります。

Read / Write

Read Only

[図データ] PAIRPAIR

このデータボリュームペアは同期状態です。ホストからプライマリボリュームへの更新データはセカンダリボリュームに反映されます。

Read / Write

Read Only

[図データ] PSUSPSUS

このペアは、ユーザによって分割されたか、または副サイトのストレージシステムから削除されたため、同期していません。正サイトのストレージシステムと副サイトのストレージシステムは、ペアが分割されている間に破棄されたジャーナルデータを記録しています。ペアが分割されている間、正サイトのストレージシステムと副サイトのストレージシステムは更新されたプライマリボリュームとセカンダリボリュームのトラックを記録します。

  • 正サイトのストレージシステムでペアを分割すると、正サイトのストレージシステムがプライマリボリュームとセカンダリボリュームの状態をPSUSに変えます。副サイトのストレージシステムでペアを分割すると、副サイトのストレージシステムがセカンダリボリュームの状態をPSUSに変えます。パスの状態が正常であれば正サイトのストレージシステムはこの変化を検出し、プライマリボリュームの状態をPSUSに変えます。

  • 副サイトのストレージシステムでペアを削除すると、副サイトのストレージシステムがセカンダリボリュームをペアが組まれていない状態に変えます。パスの状態が正常であれば正サイトのストレージシステムはこの変化を検出し、プライマリボリュームの状態をPSUSに変えます。プライマリボリュームをペアが組まれていない状態にするには、正サイトのストレージシステムでペアを削除する必要があります。

PSUSの種類については、(1) Universal ReplicatorのPSUSタイプを参照してください。

Read / Write

Read Only

ただし[セカンダリボリューム書き込み]オプションを[有効]にして正サイトからペアを分割した場合はRead / Write(デフォルトは[無効]です)。

[図データ] PSUEPSUE

エラーによって正サイトのストレージシステムまたは副サイトのストレージシステムがサスペンドしたため、このデータボリュームペアは同期していません。Universal Replicatorペアについては、正サイトのストレージシステムと副サイトのストレージシステムがサスペンド中に破棄されたジャーナルデータを記録しています。ペアがサスペンドされている間、正サイトのストレージシステムは更新されたプライマリボリュームのトラックを記録します。

  • Universal Replicatorペアについては、正サイトのストレージシステムがUniversal Replicatorのサスペンドを検出した場合、正サイトのストレージシステムはプライマリボリュームとセカンダリボリューム(変更できるときだけ)の状態をPSUEに変えます。

  • Universal Replicatorペアについては、副サイトのストレージシステムがUniversal Replicatorのサスペンドを検出した場合、副サイトのストレージシステムはセカンダリボリュームの状態をPSUEに変えます。また、パスの状態が正常であれば正サイトのストレージシステムはこの変化を検出し、プライマリボリュームの状態をPSUEに変えます。

PSUEの種類については、(2) Universal ReplicatorのPSUEタイプと動作を参照してください。

Read / Write

Read Only

[図データ] Suspendingサスペンド中

このペアは同期していません。このペアは、PAIRまたはCOPYからPSUS/PSUEへ遷移中です。ペアの分割またはサスペンドが要求されると、影響を受けるすべてのペアの状態はSuspendingに変わります。分割またはサスペンドが完了すると、状態はPSUS/PSUEに変わります。

Read / Write

Read Only

[図データ] Deleting削除中

このペアは同期していません。このペアは、PAIR、COPYまたはPSUS/PSUEからペアが組まれていない状態への遷移中です。

ペアの削除が要求されると、影響を受けるすべてのペアの状態がDeletingに変わります。ペアの削除が完了すると、ペアが組まれていない状態に変わります。

Read / Write

Read Only

[図データ] HOLDHOLD

デルタリシンクを用いる3DCマルチターゲット構成のとき、デルタリシンク用のUniversal Replicatorペアで表示されます。

ペアがデルタリシンクのために待機している状態で、デルタリシンクが成功する条件が揃っている状態を示します。

global-active deviceと併用している場合は、デルタリシンクを実行できる状態です。

Universal ReplicatorペアのプライマリボリュームがHOLD状態の場合、TrueCopyペアまたはglobal-active deviceペアのセカンダリボリュームの更新データが、マスタジャーナルボリュームに格納されます。

HOLD状態のペアに対しては、デルタリシンク、ペア削除、またはペアオプションの変更の操作しか実行できません。

Read / Write※1

Read / Write※2

[図データ] HOLDING※3HOLDING

デルタリシンクを用いる3DCマルチターゲット構成のとき、デルタリシンク用のUniversal Replicatorペアで表示されます。

デルタリシンク用のペアを作成中で、HOLD状態に遷移中の状態です。

HOLDING状態は、ストレージシステムにデルタリシンク用の差分データがない状態で、デルタリシンクを実行するかどうかはユーザの判断に委ねられている状態です。

HOLDING状態のペアに対しては、デルタリシンク、ペア削除、またはペアオプションの変更の操作しか実行できません。

HOLDING状態でデルタリシンクを実行した場合は失敗するおそれがあります。デルタリシンクが失敗した場合、[ミラーオプション編集]画面の[デルタリシンク失敗]に[全てコピー]が設定されていると、すべての差分データがセカンダリボリュームにコピーされます。

global-active deviceと併用している場合は、デルタリシンク実行準備中の状態です。HOLDING状態でデルタリシンクを実行した場合は失敗します。[ミラーオプション編集]画面の[デルタリシンク失敗]に[全てコピー]を設定しても無効です。デルタリシンクが失敗したときには、Universal Replicatorペアを再同期してください。

Read / Write※1

該当する状態なし

[図データ] HLDEHLDE

デルタリシンクを用いる3DCマルチターゲット構成のとき、デルタリシンク用のUniversal Replicatorペアで表示されます。

HOLD状態のペアに障害が発生した状態です。

Universal ReplicatorペアのプライマリボリュームがHLDE状態の場合、TrueCopyペアまたはglobal-active deviceペアのセカンダリボリュームの更新データはマスタジャーナルボリュームに格納されません。

HLDE状態のペアに対しては、待機状態(HOLD状態)に戻す指定の再同期、ペア削除、またはペアオプションの変更の操作しか実行できません。

Read / Write※1

該当する状態なし

注※1

Universal Replicatorペアのプライマリボリュームに対するアクセスの条件は、ボリュームを共有しているTrueCopyペアまたはglobal-active deviceペアの状態によって決まります。

注※2

デルタリシンクを用いる3DCマルチターゲット構成のときは、2つのミラーを使用しています。このセカンダリボリュームへのアクセス条件は、HOLD状態ではないミラーの状態によって決まります。3つのUniversal Replicatorサイトによる3DC構成の場合、ミラーの状態に関わらず、このセカンダリボリュームにホストからデータを書き込むことはできません。

注※3

HOLDING状態は、ストレージシステムにデルタリシンク用の差分データがない状態、またはデルタリシンク用の差分データがない状態でデルタリシンクが実行できるかどうかをストレージシステムが判断できない状態です。正サイトでホストからデータを更新してもTrueCopyまたはglobal-active deviceの副サイトにデルタリシンク用の差分データがない場合は、次に示す問題によって差分データが破棄されていることがあります。

  • 保守作業でキャッシュメモリまたはシェアドメモリを増設または減設した場合

  • 保守作業でストレージシステムの電源をOFFにした場合

  • Universal Replicatorペア、TrueCopyペアまたはglobal-active deviceペアをサスペンドして、そのペアを再同期した場合

  • TrueCopyまたはglobal-active deviceの副サイトで災害または障害が発生し、ジャーナルボリュームにアクセスできなくなった場合

上記の問題を回復させたあとで、正サイトでのデータ更新を実行した場合、再度TrueCopyまたはglobal-active deviceの副サイトでデルタリシンク用の差分データが蓄積されます。

また、デルタリシンク用の差分データがない場合でデルタリシンクが実行可能な状態とは、正サイトへのデータ更新がない状態、またはデータの更新が停止されていてTrueCopyまたはglobal-active deviceの副サイトのデータとUniversal Replicator副サイトのデータが一致している状態です。このような状態にするためには、デルタリシンクを実行できる構成にしたあと、正サイト内の対象のジャーナルに属するすべてのUniversal ReplicatorペアおよびTrueCopyペアまたはglobal-active deviceペアを再同期によってPAIRにする必要があります。

ペアの状態が差分データなしでデルタリシンクを実行できる状態になっていても、上記に示したように差分データが破棄される条件になった場合、差分データの有無に関わらずペア状態はHOLDINGになります。ペアの状態をHOLDにするためには、差分データが破棄される条件から回復したあとで正サイトのデータを更新してください。global-active deviceと併用している場合は、サーバからglobal-active deviceペアのプライマリボリュームまたはセカンダリボリュームへ、2分程度I/Oを発行し続けてください。

障害や災害などによってTrueCopyの副サイトのリモートコマンドデバイスと通信できなくなった場合、HOLDING状態からHOLD状態へ正しく遷移しません。

RAID Managerでのペア状態を次の表に示します。

ペア状態

説明

プライマリボリュームに対するアクセス

セカンダリボリュームに対するアクセス

SMPLSMPL

このボリュームはUniversal Replicatorペアに割り当てられていません。ボリュームはジャーナルに属していません。

Read / Write

Read / Write

COPYCOPY

このデータボリュームペアのUniversal Replicatorの形成コピーが進行中です。このデータボリュームペアはまだ同期されていません。

Read / Write

Read Only

PAIRPAIR

このデータボリュームペアは同期状態です。ホストからプライマリボリュームへの更新データはセカンダリボリュームに反映されます。

Read / Write

Read Only

PSUSPSUS

SSUSSSUS

このペアは、ユーザによって分割されたか、または副サイトのストレージシステムから削除されたため、同期していません。

正サイトのストレージシステムと副サイトのストレージシステムは、Universal Replicatorペアの分割中に破棄されたジャーナルデータを記録しています。

ペアが分割されている間、正サイトのストレージシステムと副サイトのストレージシステムは更新されたプライマリボリュームとセカンダリボリュームのトラックを記録します。SSUSはセカンダリボリュームでだけ表示されます。

Read / Write

Read Only

ただし[セカンダリボリューム書き込み]オプションを[有効]にして正サイトからペアを分割した場合はRead / Write(デフォルトは[無効]です)。

PSUEPSUE

エラーによって正サイトのストレージシステムまたは副サイトのストレージシステムがサスペンドしたため、このデータボリュームペアは同期していません。Universal Replicatorペアについては、正サイトのストレージシステムと副サイトのストレージシステムがサスペンド中に破棄されたジャーナルデータを記録しています。ペアがサスペンドされている間、正サイトのストレージシステムは更新されたプライマリボリュームのトラックを記録します。

プライマリボリュームにエラーが発生していない場合はRead / Write

Read Only

PFULPFUL

ジャーナルボリューム内のデータ量が、しきい値(80%)を超えた状態を表します。

ペア状態はPAIRからPFULになります。

Universal Replicatorペアはサスペンドせず、コピーを継続します。

[ジャーナルボリューム流入制御]オプションに[有効](modify journal)が指定されている場合は、ペア状態がPFULになったとき、ジャーナルボリュームへの更新I/Oの流入を遅らせるためにホストI/Oへの応答を遅らせます。

Read / Write

Read Only

PFUSPFUS

ジャーナルボリューム内のデータ量が満杯となり、サスペンドとなった状態を表します。

ペア状態はCOPY、PAIR、またはPFULからPFUSになります。

Universal Replicatorペアはサスペンドし、コピーを停止します。この場合、リモートパスやジャーナルボリュームの構成を見直す必要があります。

  • Dynamic Provisioningの仮想ボリューム(DP-VOL)をUniversal Replicatorペアのセカンダリボリュームとして使用していて、プールボリュームの容量が最大許容量に近づいた場合、Universal Replicatorペアの状態はPFUSになり、ペアはサスペンド状態になります。

  • [ジャーナルボリューム流入制御]オプションに[有効]が指定されている場合は、ジャーナルボリューム内のデータ量が満杯になっても、[データあふれ監視時間]raidcom modify journalコマンド -data_overflow_watchオプション)オプションで設定した時間が経過するまで、Universal Replicatorペアをサスペンドしません。

    この期間、ジャーナルデータ領域の空きを待つために、ホストI/Oへの応答は遅れます。データあふれ監視時間についての詳細は、2.17.1 [ジャーナル]画面を参照してください。

Read / Write

Read Only

ただし、[セカンダリボリューム書き込み]オプションを[有効]にして正サイトからペアを分割した場合はRead / Write(デフォルトは[無効]です)。

SSWSSSWS

SSWSは、セカンダリボリュームの状態です。RAID Managerのhorctakeoverコマンドやpairsplit -RSコマンドでプライマリボリュームとセカンダリボリュームの位置づけを入れ替える処理を実行し、セカンダリボリュームが書き込み可能になったことを示します。災害リカバリの期間中、中間サイトや副サイトにあるSSWS状態のセカンダリボリュームに、ホストからデータを書き込めます。

ただし、3つのUniversal Replicatorサイトを用いた3DC構成で、デルタリシンク用のUniversal Replicatorペアが含まれるミラーと共有するボリュームの場合は、セカンダリボリュームへの書き込みはできません。

Read Only

Read / Write

ペア状態についての追加情報

〈この項の構成〉

(1) Universal ReplicatorのPSUSタイプ

形成コピーが完了したあとは、いつでもUniversal Replicatorペアを分割できます。プライマリボリューム上で媒体の保守作業を実施する場合や書き込み可能なセカンダリボリュームにアクセスする場合は、Universal Replicatorペアを分割する必要があります。PSUSタイプは、[ペアプロパティ参照]画面の[状態]に表示されます。

PSUSのタイプ

適用するボリューム

説明

PSUS, Secondary Volume by Operator

プライマリボリューム、セカンダリボリューム

ユーザがセカンダリボリュームオプションを使って正サイトのストレージシステムまたは副サイトのストレージシステムからペアをサスペンドしました。

このSplitタイプは、RAID ManagerではSSWSとなります。

PSUS, by MCU

セカンダリボリューム

副サイトのストレージシステムが正サイトのストレージシステムから、ボリュームペアをサスペンドする要求を受け取りました。プライマリボリュームのサスペンドタイプは、PSUS, Secondary Volume by Operatorです。

このSplitタイプは、RAID ManagerではSSUSまたはSSWSとなります。

PSUS, by RCU

プライマリボリューム、セカンダリボリューム

正サイトのストレージシステムが、Universal Replicatorデータボリュームペアをサスペンドさせる原因となった副サイトのストレージシステムのエラーを検出しました。該当するセカンダリボリュームのサスペンドタイプは、PSUE, Secondary Volume Failureです。

このSplitタイプは、RAID ManagerではPSUEとなります。

PSUS, Pairsplit-S to RCU

プライマリボリューム

正サイトのストレージシステムは、ユーザが副サイトのストレージシステムからペアを削除したためにセカンダリボリュームがペアの組まれていない状態に変わったことを検出しました。セカンダリボリュームはPSUS/PSUE状態でないため、ペアを再同期することはできません。

PSUS, JNL Cache Overflow

プライマリボリューム、セカンダリボリューム

ジャーナルデータがあふれそうになっているため、データボリュームペアがサスペンドしました。

このSplitタイプは、RAID ManagerではPFUSまたはSSWSとなります。

Universal Replicatorペアがユーザによって分割されると、正サイトのストレージシステムと副サイトのストレージシステムは、ユーザ指定の[分割モード]オプション([フラッシュ]または[パージ])に従って、保留されていた更新コピーを実行してペアを同期させてから分割するか、または保留されていた更新コピーを破棄してペアを分割します。正サイトのストレージシステムと副サイトのストレージシステムは分割中に破棄されたジャーナルデータを記録しています。ペアの状態がPSUSになると、正サイトのストレージシステムはペアに対するジャーナル取得を停止し、分割されたUniversal Replicatorのプライマリボリュームに対する書き込みI/Oを受け付け、ペアの分割中に更新されたプライマリボリュームトラックを記録します。セカンダリボリュームの書き込みオプションを有効にしてペアを分割すると、副サイトのストレージシステムはペアの分割中に更新されたセカンダリボリュームのトラックを記録します。ペアが再同期されると、副サイトのストレージシステムは正サイトのストレージシステムにセカンダリボリュームのトラックビットマップを転送します。正サイトのストレージシステムはプライマリボリュームとセカンダリボリュームのビットマップをマージし、同期していないトラックを特定します。

分割(またはサスペンド)されたUniversal Replicatorのセカンダリボリュームには、コンシステンシーという状態があります。

(2) Universal ReplicatorのPSUEタイプと動作

次のどれかの状態を検出したとき、正サイトのストレージシステムはペアをサスペンドし、ステータスをPSUEに変更します。

次の表に、PSUEのステータスを示します。

PSUEのタイプ

適用するボリューム

説明

PSUE, Secondary Volume Failure

プライマリボリューム、セカンダリボリューム

正サイトのストレージシステムが、副サイトのストレージシステムとの通信中または更新コピー中にエラーを検出しました。この場合、該当するセカンダリボリュームのサスペンドタイプは通常PSUE, Secondary Volume Failureです。

このSuspendタイプは、RAID ManagerではSSWSとなることがあります。

PSUE, MCU IMPL

プライマリボリューム、セカンダリボリューム

正サイトのストレージシステムが、IMPL中に正サイトのストレージシステムの不揮発性メモリ内に有効な制御情報を見つけられませんでした。このような状況は、正サイトのストレージシステムに48時間以上電源が入らなかった場合にだけ発生します(例:電源障害やバックアップバッテリの放電)。

PSUE, Initial Copy Failed

プライマリボリューム、セカンダリボリューム

形成コピーが完了する前にUniversal Replicatorペアがサスペンドされました。セカンダリボリュームとプライマリボリュームのデータは一致していません。

このSuspendタイプは、RAID ManagerではSSWSとなることがあります。

PSUE, MCU P/S OFF

セカンダリボリューム

正サイトのストレージシステムの電源がOFFになっていました。

このSuspendタイプは、RAID ManagerではSSUSとなります。

ペアがサスペンドされる時、正サイトのストレージシステムはペアに対するジャーナル獲得操作の実行を中止します。ただし、正サイトのストレージシステムは次に挙げる操作は継続します。

サスペンド(または分割)されたUniversal Replicatorペアのセカンダリボリュームには、コンシステンシーという状態があります。

ペアが再同期された時、正サイトのストレージシステムと副サイトのストレージシステムは次の操作を実行します。

この方法によって、破棄されたジャーナルデータを含むすべてのトラックは確実に再同期化されます。

(3) Universal Replicatorペアのサスペンド条件

次の表は、Universal Replicatorのサスペンド条件の説明、条件を検出するストレージシステム、およびサスペンドされるボリュームペアについて示します。

サスペンド条件

検出するストレージシステム

サスペンドされるペア

副サイトのストレージシステムは、リストアするジャーナルデータを選択中に論理エラーを検出しました。

副サイトのストレージシステム

ジャーナルにある、すべてのセカンダリボリューム、または影響するセカンダリボリューム。

副サイトのストレージシステムはハードウェア障害、トラックの状況、または論理エラーのため、ジャーナルデータをリストアできませんでした。

副サイトのストレージシステム

正サイトのストレージシステムは、プライマリボリュームごとの差分ビットマップをシェアドメモリに格納し、副サイトのストレージシステムは、セカンダリボリュームごとの差分ビットマップをシェアドメモリに格納します。ただし、ボリュームの容量が4,194,304MB(8,589,934,592block)より大きいDP-VOLを使用したUniversal Replicatorペアは、シェアドメモリを使用しません。

次に示すジャーナルデータを含むトラックは、差分ビットマップ内でマークされます(ペア再同期中にコピーされる必要があるため)。