Hitachi

 ボリューム管理 クイックリファレンス


1.19.10 内部ボリュームを作成する

背景

ユーザが選択したフリースペースに対して、LDEVの作成に必要な設定項目をまとめて設定して、LDEVを作成できます。1つのパリティグループに複数のフリースペースがある場合、[LDEV作成]画面にある[パリティグループ選択]の[合計選択フリースペース]には複数個のフリースペースが表示されます。フリースペースの数を確認してから、LDEVを作成してください。

例えば、PG1-1というパリティグループにLDEVを作成する場合について説明します。PG1-1に2個のフリースペースがある場合、[LDEV作成]画面の[合計選択フリースペース]には2が表示されます。この場合、[フリースペース内LDEV数]に1を設定すると、それぞれのフリースペースに1個のLDEVが作成され、合計で2個のLDEVが作成されます。

[パリティグループ]画面または[Internal]/[External]画面からパリティグループを選択して[LDEV作成]画面を表示する場合、初期設定の[フリースペース選択]画面にはパリティグループ内のすべてのフリースペースが選択されています。また、[パリティグループ]画面または[Internal]/[External]画面から分散パリティグループを選択して[LDEV作成]画面を表示する場合、初期設定の[フリースペース選択]画面には分散パリティグループに属するすべてのパリティグループ内のすべてのフリースペースが選択されています。

このため、LDEVを作成するフリースペースの個数を確認しないで初期設定でLDEVを作成すると、必要な個数以上のLDEVを作成してしまうおそれがあります。LDEVを作成する場合、[LDEV作成]画面の[フリースペース選択]画面に表示されるフリースペースの個数を確認してください。

メモ

LDEVの作成時だけ、T10 PI属性を設定できます。T10 PI属性が設定されたLDEVから、属性は解除できませんのでご注意ください。

メモ

内部ボリュームを利用する場合、ストレージシステム内のすべてのボリュームを2つのグループに分けて管理してください。

  • パリティグループに作成するボリュームは、RAID ManagerまたはStorage Navigatorを使用して管理してください。

  • プールに作成するボリュームは、Storage Advisor Embeddedを使用して管理してください。

前提条件

操作手順

  1. 次のどれかの方法で[LDEV作成]画面を表示します。

    Hitachi Command Suiteを使用する場合:

    • [リソース]タブで[ストレージシステム]ツリーを展開します。ローカルストレージシステムの配下の[ボリューム]を右クリックし、[System GUI]を選択します。[LDEV]タブで[LDEV作成]をクリックします。

    Storage Navigatorのよく使うタスクを使用する場合:

    • [よく使うタスク]から[LDEV作成]を選択します。

    Storage Navigatorの[論理デバイス]画面を使用する場合:

    • [ストレージシステム]ツリーから[論理デバイス]を選択します。[LDEV]タブで[LDEV作成]をクリックします。

    • [ストレージシステム]ツリーから[論理デバイス]を選択します。[アクション]メニューから[論理デバイス管理]-[LDEV作成]を選択します。

    Storage Navigatorの[パリティグループ]画面を使用する場合:

    • [ストレージシステム]ツリーから[パリティグループ]を選択します。[パリティグループ]タブで[LDEV作成]をクリックします。

    • [ストレージシステム]ツリーから[パリティグループ]を選択します。[アクション]メニューから[論理デバイス管理]-[LDEV作成]を選択します。

    Storage Navigatorの[Internal]画面を使用する場合:

    • [ストレージシステム]ツリーから[パリティグループ]を選択して、[Internal]をクリックします。[パリティグループ]タブまたは設定対象のパリティグループ名を選択したときの[LDEV]タブで[LDEV作成]をクリックします。

    • [ストレージシステム]ツリーから[パリティグループ]を選択して、[Internal]をクリックします。[アクション]メニューから[論理デバイス管理]-[LDEV作成]を選択します。

    Storage Navigatorの[ポート / ホストグループ / iSCSIターゲット]画面を使用する場合:

    • [ストレージシステム]ツリーから[ポート / ホストグループ / iSCSIターゲット]を選択し、設定対象のホストグループ名を選択します。[LUN]タブを選択します。[他のタスク]-[LDEV作成]を選択します。

    • [ストレージシステム]ツリーから[ポート / ホストグループ / iSCSIターゲット]を選択し、設定対象のホストグループ名を選択します。[LUN]タブを選択します。[アクション]メニューから[論理デバイス管理]-[LDEV作成]を選択します。

    • [ストレージシステム]ツリーから[ポート / ホストグループ / iSCSIターゲット]を選択し、設定対象のiSCSIターゲット名を選択します。[LUN]タブを選択します。[他のタスク]-[LDEV作成]を選択します。

    • [ストレージシステム]ツリーから[ポート / ホストグループ / iSCSIターゲット]を選択し、設定対象のiSCSIターゲット名を選択します。[LUN]タブを選択します。[アクション]メニューから[論理デバイス管理]-[LDEV作成]を選択します。

  2. [プロビジョニングタイプ]で[Basic]を選択します。

  3. [パリティグループ選択]の[ドライブタイプ/RPM]でプルダウンメニューから任意のドライブ種別とRPM(回転数)を選択します。

  4. [パリティグループ選択]の[RAIDレベル]で任意のRAIDレベルを選択します。

  5. [フリースペース選択]をクリックします。

    [フリースペース選択]画面が表示されます。

  6. [利用可能なフリースペース]テーブルでLDEVに割り当てるフリースペースのチェックボックスを選択します。

    ヒント

    必要に応じて次の作業を実施してください。

    • 条件を指定してフリースペースを表示させる場合は、[フィルタ]をクリックし、条件を指定してから[適用]をクリックします。

    • 容量単位および表示行数を指定する場合は、[オプション]をクリックします。

  7. 選択したフリースペースの物理的な位置を確認する場合、[物理位置参照]をクリックします。

    [物理位置参照]画面が表示されます。

  8. [物理位置参照]画面で[閉じる]をクリックします。

    [フリースペース選択]画面が表示されます。

  9. 選択したフリースペースで問題ない場合、[OK]をクリックします。

    [LDEV作成]画面が表示されます。

  10. 指定したLDEVの容量をバウンダリ補正する場合、[容量互換モード(バウンダリ補正する)]のチェックボックスを選択します。

  11. [LDEV容量]に容量を入力します。

    テキストボックスの下に表示された容量範囲内の数字を入力します。小数点以下第2位まで入力できます。容量の単位は、リストで変更できます。表示されるLDEV容量の範囲は、ユーザが指定できる最小容量および最大容量を示しており、最大容量には選択したフリースペースの容量が表示されます。また、複数のフリースペースを選択した場合、指定できる最大容量には最も容量の小さいフリースペースのサイズが表示されます。

  12. [LDEV数]に個数を入力します。

    テキストボックスの下に表示された範囲内の数字を入力します。内部ボリュームを作成する場合は、[フリースペース内LDEV数]が表示されます。

  13. [LDEV名]にLDEVの名称を入力します。

    [固定文字]にLDEVの先頭に付ける固定文字列を半角英数字で入力します。英字は、大文字と小文字を区別します。[開始番号]にLDEVに付ける開始番号を入力します。[固定文字]、[開始番号]は合わせて32文字以下、[開始番号]は9桁以下で入力します。

  14. LDEVのフォーマットタイプをリストから選択します。

    [Normal Format]、[Quick Format]、[Parity Group Format]、または[No Format]を選択できます。容量拡張設定が有効なパリティグループに属するLDEVの場合、[Quick Format]は選択できません。[No Format]を選択した場合は、LDEVを作成したあとでフォーマットしてください。

    [Quick Format]を選択した場合、クイックフォーマットの実行中にホストのI/Oが影響を受けることがあります。

  15. [オプション]をクリックします。

    [LDEV ID]以下の設定項目が表示されます。

  16. [LDEV ID]の開始位置を設定します。

    使用済みの番号と使用できない番号を確認する手順を次に示します。

    1. [LDEV作成]画面の[LDEV ID]の[LDEV ID参照]をクリックします。

      [LDEV ID参照]画面が表示されます。マトリックスの縦軸はLDEV番号の下2桁目の番号で、横軸はLDEV番号の下1桁目の番号です。[LDEV ID]には、使用できるLDEV ID、使用中のLDEV ID、および使用できないLDEV IDが表示されます。

      マトリックスでは、すでに使用されているLDEV番号のセルが青色、選択できないLDEV番号のセルが灰色、使用されていないLDEV番号のセルが白色で表示されます。選択できないLDEV番号は、すでに使用されているか、または32LDEV番号ごとに区切られた範囲内でほかのエミュレーショングループに割り当てられていることを示します。

    2. [閉じる]をクリックします。

      [LDEV作成]画面が表示されます。

  17. [MPユニット]でMPユニットを選択します。

    LDEVが使用するMPユニットを選択します。特定のMPユニットを割り当てる場合は、MPユニットのIDをクリックします。任意のMPユニットを割り当てる場合は、[自動]をクリックします。

  18. [T10 PI]で[有効]または[無効]を選択します。

  19. [追加]をクリックします。

    設定したLDEVが右側の[選択したLDEV]テーブルに追加されます。

    設定内容が正しくない場合は、エラー画面が表示されます。

  20. 必要であれば、LDEVの設定内容を変更します。

    [LDEV設定変更]をクリックして[LDEV設定変更]画面を表示します。LDEV設定の変更方法については、関連項目を参照してください。

  21. 必要であれば、[選択したLDEV]テーブルから行を削除します。

    削除する行のチェックボックスを選択して、[削除]をクリックします。削除する方法については、関連項目を参照してください。

  22. 設定を完了し設定内容を確認する場合は、[完了]をクリックします。

    引き続きLUパスの設定操作を実行して、LUN定義する場合は、[次へ]をクリックします。LUパスの設定操作については、関連項目を参照してください。

  23. [設定確認]画面で設定内容を確認し、[タスク名]にタスク名を入力します。

  24. [適用]をクリックします。

    タスクが登録され、[「適用」をクリックした後にタスク画面を表示]のチェックボックスにチェックマークが付いている場合は、[タスク]画面が表示されます。

なお、容量拡張設定が有効なパリティグループに属するLDEVを使用したプールについては「3.3.5 パリティグループの容量拡張設定有効時のプール構築ガイドライン」を参照してください。