3.17.1 バックアップが必要なファイル

下記のディレクトリー以下のファイルをバックアップします。Application Agentの環境を設定したあと，または設定を変更したあとにバックアップします。

<Application Agentのインストール先>\DRM\conf

<Application Agentのインストール先>\DRM\log^※

<Application Agentのインストール先>\DRM\script\conf

<Application Agentのインストール先>\DRM\script\log^※

注※

このディレクトリーのバックアップは任意です。ログファイルも復旧したい場合にバックアップしてください。

Application Agentをインストールしたあとに作成した定義ファイルをバックアップします。Application Agentの環境を設定したあと，または設定を変更したあとにバックアップします。

• コピーグループ一括定義ファイル
  コピーグループ一括定義ファイルのファイル名や格納場所については，「3.11.1 コピーグループ一括定義ファイルの作成」を参照してください。
  
• データベースおよびマウントポイントディレクトリー一括定義ファイル
  データベースおよびマウントポイントディレクトリー一括定義ファイルのファイル名や格納場所については，「3.11.2 データベースおよびマウントポイントディレクトリー一括定義ファイルの作成」を参照してください。
  

Application Agentでバックアップしたデータをリストアするには，バックアップカタログおよびDBMSの情報（バックアップ対象がSQL Serverの場合，VDIメタファイル）が必要です。バックアップカタログが破壊されるとカタログを使用したリストアができなくなります。また，DBMSの情報が破壊されるとリストアができなくなります。

このため，Application Agentのバックアップ情報としてバックアップカタログおよびDBMSの情報を保護しておく必要があります。

バックアップカタログおよびDBMSの情報（VDIメタファイル）は，通常のバックアップの完了ごとに保護（バックアップ）してください。

ディスクバックアップ時のバックアップ情報を保護する

ディスクバックアップ実行時のバックアップ情報は，ディスクにだけ保存されています。このため，ディスクが破壊された場合，副ボリュームにバックアップしたデータをリストアできなくなります。これは，ファイルサーバーまたはデータベースサーバーからバックアップ情報を保護しておくことで回避できます。

バックアップ情報を保護するには，保護するファイルを拡張コマンド用一時ディレクトリーに格納し，拡張コマンド用一時ディレクトリーのファイルをテープなどにバックアップします。

図3-14 ディスクバックアップ時のバックアップ情報の保護

ファイルシステム，SQL Serverデータベース，Exchangeデータベースのバックアップの手順に続いて，次の操作を実行してください。

注意事項

EX_DRM_DB_EXPORTを実行すると，拡張コマンド用一時ディレクトリーに1世代分のバックアップ情報が格納されます。バックアップ情報は，副ボリュームの世代の数だけ，管理してください。また，それぞれの世代が識別できるようにしてください。

バックアップ対象がファイルシステムの場合

EX_DRM_FS_BACKUPを実行したあとに，ファイルサーバーで次の手順を実行します。

1. EX_DRM_DB_EXPORTを実行します。
   バックアップ情報がエクスポートされ，拡張コマンド用一時ディレクトリー中のバックアップ情報のファイルに記録されます。
   
2. 拡張コマンド用一時ディレクトリー^※のファイルをテープなどにバックアップします。

バックアップ対象がSQL Serverデータベースの場合

EX_DRM_SQL_BACKUPを実行したあとに，データベースサーバーで次の手順を実行します。

なお，VDIメタファイルの出力先を，バックアップ対象となるデータベースのプライマリーデータベースが格納されている正ボリュームにしている場合，VDIメタファイルを保護する必要はありません。これは，バックアップ過程でVDIメタファイルも保護（バックアップ）されるためです。

1. EX_DRM_DB_EXPORTを実行します。
   バックアップ情報が拡張コマンド用一時ディレクトリー中のファイルに記録されます。
   
2. EX_DRM_SQLFILE_PACKを実行します。
   DBMSの情報（VDIメタファイル）が，拡張コマンド用一時ディレクトリーに格納されます。
   
3. 拡張コマンド用一時ディレクトリー^※のファイルをテープなどにバックアップします。

バックアップ対象がExchangeデータベースの場合

EX_DRM_EXG_BACKUPを実行したあとに，データベースサーバーで次の手順を実行します。

1. EX_DRM_DB_EXPORTを実行します。
   バックアップ情報が拡張コマンド用一時ディレクトリー中のファイルに記録されます。
   
2. 拡張コマンド用一時ディレクトリー^※のファイルをテープなどにバックアップします。

注※

ファイルサーバーまたはデータベースサーバーの拡張コマンド用一時ディレクトリーのディレクトリー名については，「3.14.9 拡張コマンド用一時ディレクトリーの確認」を確認してください。

テープバックアップ時のバックアップ情報を保護する

テープバックアップの実行時には，DBMSの情報（VDIメタファイル）がテープにバックアップされます。しかし，バックアップカタログはテープにはバックアップされないで，ディスクにだけ保存されています。このため，ディスクが破壊された場合，カタログを使用したテープからのリストアができなくなります。これは，バックアップサーバーからバックアップカタログを保護しておくことで回避できます。

バックアップカタログを保護するには，バックアップカタログを含むディクショナリーマップファイル格納ディレクトリーをテープなどにバックアップします。

図3-15 テープバックアップ時のバックアップ情報の保護

テープへのバックアップの手順に続いて，次の操作を実行してください。

EX_DRM_TAPE_BACKUPを実行したあとに，バックアップサーバーで次の手順を実行します。

1. ディクショナリーマップファイルの格納ディレクトリー^※のすべてのファイルを，テープバックアップ製品を使用してテープにバックアップします。

注※

バックアップサーバーでのディクショナリーマップファイル格納ディレクトリーについては，「3.5.1 非クラスター構成またはバックアップサーバーの場合」を参照してください。