Hitachi Global Link Manager 導入・設定ガイド

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4.4.3 Global Link Managerがインストール済みの場合のクラスタ設定

非クラスタ構成でGlobal Link Managerのシステムの運用を開始したあとで,クラスタ構成に変更する場合の手順について説明します。ここでは,すでに運用を開始しているGlobal Link Managerを実行系ノードとする場合を想定しています。

非クラスタ構成からクラスタ構成にする場合は,Global Link Managerのクラスタ設定として,次の設定が必要です。

注意事項
  • 一度アンインストールする手順になります。クラスタ構成に移行する前にカスタマイズしていた設定は,クラスタ構成へ移行後に再度設定し直す必要があります。移行する前に設定した情報を控えておいてください。
  • Tuning Managerをクラスタ環境に移行する場合,製品のデータは移行できません。
  • 手順を実施する前に,実行系ノードではクラスタ管理IPアドレス,および共有ディスクが有効になっていることを確認してください。これらが有効になっていない場合は,次の手順を先に実施して,クラスタ管理IPアドレス,および共有ディスクのリソースをオンラインにしてください。
    (2) Microsoft Failover Clusterの設定
  • Global Link Managerのインストールフォルダは,実行系ノードおよび待機系ノードで同じフォルダ構成にしてください。
  • この手順を実行すると,HiRDBが使用するポートの設定がデフォルト値(22032)に戻ります。ポート番号を変更して運用している場合は,あとで設定し直す必要があるので,使用しているポート番号を控えておいてください。

  1. 次のコマンドを実行して,データベースをエクスポートします。Hitachi Command Suite製品のデータベースが一括でエクスポートされます。
    Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>\Base64\bin\hcmds64dbtrans /export /workpath <作業用フォルダ> /file <アーカイブファイル> /auto
    
    作業用フォルダ>には,データベース情報を一時的に格納するためのフォルダを,絶対パスで指定します。ローカルディスクの空のフォルダを指定してください。空のフォルダ以外を指定した場合は,エクスポート処理が中断します。この場合は,空のフォルダを指定して,もう一度hcmds64dbtransコマンドを実行してください。
    アーカイブファイル>には,エクスポートするデータベースのアーカイブファイルを絶対パスで指定します。
    /autoオプションを指定すると,Hitachi Command Suite製品のサービスを自動的に起動または停止します。
  2. パス稼働情報のレポート出力機能を使用していた場合は,すでに出力済みのパス稼働情報(パスステータスログ)を共有ディスクへ移動します。
    パス稼働情報(パスステータスログ)をエクスポートします。
    次のコマンドを実行してください。
    Global Link Managerのインストールフォルダ>\bin\hglamexport /dir <エクスポート先フォルダ名
    エクスポート先フォルダ名>は絶対パスで指定します。実在するフォルダを指定する場合は,空のフォルダを指定します。
    エクスポート先フォルダ名>に使用できる文字を次に示します。
    A~Z,a~z,0~9,'.','_',そのほかにパスの区切り文字として(\),(:),(/)が使用できます。パスに空白が含まれる場合は,パスの前後に'"'を指定します。
    コマンドの実行例を次に示します。
    "C:\Program Files\HiCommand\HGLAM\bin\hglamexport" /dir "C:\hglam export"
     
  3. 非クラスタ環境でHiRDBが使用するポート番号をデフォルト(22032/tcp)以外に変更している場合は,ポート番号を控えてください。
  4. Global Link Managerをアンインストールします。
    ほかのHitachi Command Suite製品(v8)がインストールされている場合は,あわせてアンインストールします。
  5. 実行系ノードにGlobal Link Managerをインストールします。
    詳細については,「4.4.1 クラスタ環境でのGlobal Link Managerの新規インストール」を参照してください。
  6. 次のコマンドを実行して,データベースをインポートします。
    Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>\Base64\bin\hcmds64dbtrans /import /workpath <作業用フォルダ> /file <アーカイブファイル> /type ALL /auto
    
    作業用フォルダ>には,アーカイブファイルを展開するためのフォルダを,絶対パスで指定します。ローカルディスクの空のフォルダを指定してください。空のフォルダ以外を指定した場合は,インポート処理は中断されます。この場合は,空のフォルダを指定して,もう一度hcmds64dbtransコマンドを実行してください。<アーカイブファイル>には,移行元サーバから転送したデータベースのアーカイブファイルを,絶対パスで指定します。

    アーカイブファイルを使用しない場合
    • 作業用フォルダ>には移行元から転送したデータベース情報を格納したフォルダを指定してください。このとき,転送したフォルダ以下のファイル構成は変更しないでください。
    • /fileオプションは指定しないでください。
    /typeオプションには,原則としてALL を指定します。
    Global Link Managerのデータベースをインポートするには,「/type HGLAM」または「/type GlobalLinkAvailabilityManager」を指定します。
    Global Link Managerのデータベースだけではなく,ほかのHitachi Command Suite製品のデータベースもインポートする場合は,「/type ALL」を指定するか,またはデータベースを移行するHitachi Command Suite製品の名称をコンマで区切って指定します。/typeオプションに指定するほかのHitachi Command Suite製品の名称は,それぞれのマニュアルを参照してください。
    ALLを指定した場合は,移行先にインストールされているHitachi Command Suite製品のデータベースが自動的に選択され,移行されます。複数の製品を指定した場合は,指定したすべての製品のデータベースが,アーカイブファイルまたは<作業用フォルダ>に指定したフォルダにあり,かつ,指定したすべての製品が移行先にインストールされている必要があります。条件を満たさない製品が1つでもある場合,移行は実行されません。

    注意事項
    • Hitachi Command Suite製品によってインポートの手順が異なります。Global Link Manager以外のデータベースを移行する場合は,それぞれのHitachi Command Suite製品のマニュアルを参照してください。
    • 移行元のマシンに,Replication Monitor 04-20以前のバージョンがインストールされている場合,データベースを移行できません。事前に移行元および移行先のReplication Monitorを05-00以降にバージョンアップしてから移行してください。05-00以降にバージョンアップできない場合,またはデータベースの移行が不要な場合,/typeオプションでReplication Monitor 以外の製品をすべて指定してコマンドを実行してください。
  7. プロパティファイル(server.properties)を編集します。
    server.propertiesファイルの格納先を次に示します。
    Global Link Managerインストールフォルダ>\conf
     
    レポートの保存先フォルダを,共有ディスク上のフォルダに変更します。
    server.pathreport.log_locationに<レポートの保存先フォルダ>を指定します。<レポートの保存先フォルダ>は,共有ディスク上に配置します。150バイト以内の絶対パスで指定してください。パスの区切り文字の(\)は,2つ続けて指定してください。
    記述例を次に示します。
    server.pathreport.log_location=E:\\HGLAM\\pathreport
     
  8. パス稼働情報(パスステータスログ)をインポートします。
    次のコマンドを実行してください。
    Global Link Managerのインストールフォルダ>\bin\hglamimport /report <エクスポートデータ格納先フォルダ名
    エクスポートデータ格納先フォルダ名>には,hglamexportコマンドでエクスポートしたデータの格納先フォルダを絶対パスで指定します。

    注意事項
    コマンド実行前に手順7で指定した保存先のフォルダは削除,または空にしておいてください。
    フォルダが空ではない場合,フォルダの中身は削除されます。
  9. 待機系ノードにGlobal Link Managerをインストールします。
    詳細については,「4.4.1 クラスタ環境でのGlobal Link Managerの新規インストール」を参照してください。
  10. パス稼働情報のレポート出力機能を使用する場合は,プロパティファイル(server.properties)を編集します。
    パス稼働情報のレポート出力機能を使用しない場合は,この手順は不要です。
    server.propertiesファイルの格納先を次に示します。
    Global Link Managerインストールフォルダ>\conf
     
    レポートの保存先フォルダを,共有ディスク上のフォルダに変更します。
    server.pathreport.log_locationに<レポートの保存先フォルダ>を指定します。<レポートの保存先フォルダ>は,実行系ノードで指定したフォルダと同じフォルダを指定してください。
  11. 非クラスタ環境でHiRDBが使用するポート番号をデフォルト(22032/tcp)以外に変更していた場合は,手順3で控えたポート番号と同じ番号を,実行系および待機系の両方で再設定します。
  12. クラスタ環境での運用を開始します。
    詳細については,「4.4.5 クラスタ環境でのGlobal Link Managerの運用開始」を参照してください。