Hitachi Global Link Manager 導入・設定ガイド

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2.1.2 Global Link Managerの新規インストール

新規インストールでは,次の項目をインストール時に設定します。事前に確認しておいてください。

表2-1 インストール前に確認しておく項目

項目 説明
サーバのIPアドレスまたはホスト名 Global Link ManagerにログインするためのURLを設定するために必要な情報です。Global Link ManagerをインストールするサーバのIPアドレスまたはホスト名,およびHBase 64 Storage Mgmt Web Serviceのポート番号を確認しておいてください。ポート番号のデフォルト値は22015です。すでにほかのHitachi Command Suite製品がインストールされている場合,入力は不要です。
HBase 64 Storage Mgmt Web Serviceのポート番号
SNMP Trap受信機能を使用するかどうか ホストのパスに障害が発生した場合に,障害情報をSNMP Trapを使用してGlobal Link Managerに通知する機能を使用するかどうかをあらかじめ決めておきます。
SNMP Trapを受信するIPアドレス SNMP Trap受信機能を使用する場合,SNMP Trapの通知先のIPアドレスを確認しておきます。IPアドレスのデフォルトはGlobal Link ManagerサーバのIPアドレスです。
SNMP Trapを受信するポート番号 SNMP Trap受信機能を使用する場合,SNMP Trapが使用する専用のポート番号を確認しておきます。ポート番号のデフォルト値は22620です。ほかのプログラムでポート番号に22620を使用している場合は,22620以外を使用してください。

新規インストールの手順は次のとおりです。

  1. Global Link ManagerのインストールDVD-ROMをセットします。
    インストーラー(setup.exe)を直接実行してください。
    インストーラーは,<インストールDVD-ROMをセットしたドライブ:\HGLMに格納されています。
    インストーラーが起動すると,Microsoft Visual C++ 2015再頒布可能パッケージ(Microsoft Visual C++ 2015 Redistributable Package (x86)およびMicrosoft Visual C++ 2015 Redistributable Package (x64))が自動的にインストールされます。
    • 再頒布可能パッケージのインストールが完了した時点で再起動を要求される場合があります。その場合は,再起動後にGlobal Link Managerのインストールが開始されます。
    • インストール先の環境に,すでに同じバージョン以上のMicrosoft Visual C++ 2015再頒布可能パッケージがインストールされている場合,この処理はスキップされます。
    この処理が完了すると,Hitachi Global Link Managerのインストールへようこそ(新規)ダイアログが表示されます。
  2. 次へ]ボタンをクリックします。
    Dynamic Link Managerインストーラーダウンロード機能ダイアログが表示されます。
    HDLMインストーラーのダウンロード機能を有効にする場合は,チェックボックスをオンにします。ダウンロード機能を有効にすると,HDLMインストーラーのファイルがGlobal Link Managerサーバに格納され,クライアントのWebブラウザーからダウンロードできるようになります。
  3. 次へ]ボタンをクリックします。
    ほかのHitachi Command Suite製品がインストールされている場合で,Hitachi Command Suite共通コンポーネントまたはほかのHitachi Command Suite製品のサービスが起動しているときは,Hitachi Command Suite製品のサービスの停止ダイアログが表示されます。[次へ]ボタンをクリックすると,Hitachi Command Suite共通コンポーネントおよびほかのHitachi Command Suite製品のサービスが停止されます。
  4. 次へ]ボタンをクリックします。
    インストールフォルダの設定ダイアログが表示されます。
    デフォルトとは別のフォルダにインストールする場合は,インストール先のフォルダを指定します。インストール先のフォルダを指定するときは,次の規則に従ってください。
    • インストールフォルダとして,ドライブ直下(C:\D:\など)を指定しないでください。
    • 62バイト以下の絶対パスで指定します。
    • 次の半角文字で指定します。
      AZ az 09 . _ スペース
      ただし,スペースとピリオドはフォルダ名の先頭と終端には指定できません。
      また,スペースを2文字以上続けて指定できません。
    • OSが予約済みの名称(CONAUXNULPRNCLOCK$COM1COM9LPT1LPT9)を含まないように指定します。
    なお,次のフォルダにはインストールできません。
    • %ProgramFiles(x86)%\以下
    • %CommonProgramFiles(x86)%\以下
    • %SystemRoot%\SysWOW64\以下
    • %SystemRoot%\system32\以下
    • %ProgramFiles%\WindowsApps\以下
    Global Link Managerのデフォルトのインストールフォルダは,次のとおりです。
    システムドライブ:\Program Files\HiCommand
    Hitachi Command Suite共通コンポーネントのデフォルトのインストールフォルダは,次のとおりです。
    システムドライブ:\Program Files\HiCommand\Base64
    ほかのHitachi Command Suite製品がインストールされていないサーバにGlobal Link Managerをインストールする場合,Global Link ManagerとHitachi Command Suite共通コンポーネントはインストールフォルダの設定ダイアログで設定したフォルダにインストールされます。すでにほかのHitachi Command Suite製品がインストールされているサーバにGlobal Link Managerをインストールする場合,Global Link Managerはインストールフォルダの設定ダイアログで設定したフォルダにインストールされますが,Hitachi Command Suite共通コンポーネントは,すでにインストールされているフォルダに上書きされます。Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダを確認する場合は,次のレジストリーキーを確認してください。
    HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Hitachi\HiCommand Base 64\InstallPath
  5. 次へ]ボタンをクリックします。
    Hitachi Global Link Managerのデータベースファイル格納先の設定ダイアログが表示されます。
    デフォルトとは別のフォルダに格納する場合は,格納先のフォルダを指定します。格納先のフォルダを指定するときは,次の規則に従ってください。
    • データベースファイル格納先フォルダとして,ドライブ直下(C:\D:\など)を指定しないでください。
    • 62バイト以下の絶対パスで指定します。
    • 次の半角文字で指定します。
      AZ az 09 . _ スペース
      ただし,スペースとピリオドはフォルダ名の先頭と終端には指定できません。
      また,スペースを2文字以上続けて指定できません。
    • OSが予約済みの名称(CONAUXNULPRNCLOCK$COM1COM9LPT1LPT9)を含まないように指定します。
    なお,次のフォルダにはインストールできません。
    • %ProgramFiles(x86)%\以下
    • %CommonProgramFiles(x86)%\以下
    • %SystemRoot%\SysWOW64\以下
    • %SystemRoot%\system32\以下
    • %ProgramFiles%\WindowsApps\以下

    注意事項
    • Hitachi Global Link Managerのデータベースファイルは,"<指定した格納先\x64"フォルダ以下に作成されます。
  6. 次へ]ボタンをクリックします。
    32ビット版のHitachi Command Suite共通コンポーネントが存在する環境に,このインストールによって,64ビット版Hitachi Command Suite共通コンポーネントが初めてインストールされる場合,データベース退避先設定ダイアログが表示されます。
    Hitachi Command Suite製品をv7以前からv8へアップグレードするために,Hitachi Command Suite製品のデータベースファイルの退避先を指定してください。デフォルトとは別のフォルダを指定する場合,次の規則に従ってください。
    • 148バイト以下の絶対パスで指定します。
    • 次の半角文字で指定します。
      AZ az 09 . _ スペース
      ただし,スペースとピリオドはフォルダ名の先頭と終端には指定できません。
      また,スペースを2文字以上続けて指定できません。
    • OSが予約済みの名称(CONAUXNULPRNCLOCK$COM1COM9LPT1LPT9)を含まないように指定します。
    Hitachi Command Suite製品のデフォルトのデータベース退避先は,次のとおりです。
    指定したGlobal Link Managerのインストール先フォルダ\databackup
  7. 次へ]ボタンをクリックします。
    Hitachi Global Link Managerサーバ情報の設定ダイアログが表示されます。
    あらかじめ確認しておいた次の情報を指定します。
    • サーバのIPアドレスまたはホスト名
    • HBase 64 Storage Mgmt Web Serviceのポート番号
    • SNMP Trap受信機能([有効にする]または[有効にしない])
    ほかのHitachi Command Suite製品がインストールされていない環境にGlobal Link Managerをインストールする場合,サーバのIPアドレスまたはホスト名には,自動検出されたIPアドレスが入力されています。空欄の場合は,サーバのIPアドレスまたはホスト名を入力してください。IPv6アドレスを指定する場合は,入力するIPアドレスを[ ]で囲んでください。
    すでにほかのHitachi Command Suite製品がインストールされている場合,次の情報は非活性になります。
    • サーバのIPアドレスまたはホスト名
    • HBase 64 Storage Mgmt Web Serviceのポート番号

    注意事項
    • ネットワーク環境によっては,複数のIPアドレスを持っていることがあり,その場合には,最初に検出されたIPアドレスが入力されています。検出されたIPアドレスが正しいかどうか確認してください。
    • ホスト名は128バイト以内である必要があります。また,使用できる文字は次のとおりです。
      AZ az 09 . -
      ただし,ホスト名の先頭と末尾にはハイフン(-)は使用できません。
  8. 次へ]ボタンをクリックします。
    SNMP Trap受信機能で[有効にする]を選んだ場合,Hitachi Global Link Manager SNMP Trap接続情報の設定ダイアログが表示されます。[有効にしない]を選んだ場合は,手順9へ進んでください。
    あらかじめ確認しておいた次の情報を指定します。
    • SNMP Trapを受信するIPアドレス(IPv4アドレスまたはIPv6アドレス)
    • SNMP Trapを受信するポート番号
    SNMP Trapを受信するIPアドレスには,Global Link ManagerサーバのIPアドレスが入力されています。空欄の場合は,サーバのIPアドレスを入力してください。
    IPv6アドレスを指定する場合は,入力するIPアドレスを[ ]で囲んでください。

    注意事項
    Device ManagerがインストールされているサーバにGlobal Link Managerをインストールする場合,SNMP Trapを受信するポート番号は,162以外の番号を指定してください。Device ManagerでSNMP Trap受信機能を使用している場合に,Global Link Managerのインストール時にSNMP Trapを受信するポート番号に162を指定すると,Device Managerを起動できなくなります。
  9. 次へ]ボタンをクリックします。
    Windowsファイアウォール機能がインストールされている場合,Windowsファイアウォール例外登録ダイアログが表示されます。ダイアログの内容を確認して,[次へ]ボタンをクリックしてください。Hitachi Command Suite共通コンポーネントおよびSNMP Trapを受信するポート番号が,Windowsファイアウォールの例外として登録されます。

    注意事項
    Windowsファイアウォールの例外登録を実行することで,インストールの時間は約15分多く掛かることがあります。Global Link Managerのインストール後にファイアウォールを有効にした場合は,手動で例外に登録する必要があります。手動で例外に登録する方法は,「3.9.2 Windowsファイアウォールを有効にした場合の設定」を参照してください。
  10. インストール後にHitachi Command Suite製品のサービスを起動するかどうかを選択します。
    インストール後にHitachi Command Suite製品のサービスを起動するかどうかを確認するダイアログが表示されます。インストール後にライセンスキーを入力する場合,[はい]ボタンをクリックすることをお勧めします。
    はい]または[いいえ]ボタンをクリックすると,インストール前の確認ダイアログが表示されます。
  11. インストール情報を確認し,[インストール]ボタンをクリックします。
    インストール処理が開始され,途中の処理状況を示す幾つかのダイアログが表示されます。HGLM設定の完了ダイアログが表示されたら,インストールで設定した情報を確認してください。
    HGLMログイン画面URLに設定されている値が,Global Link Managerをインストールしたサーバの情報と異なる場合,次を参照し,変更してください。
  12. 次へ]ボタンをクリックします。
    正常にインストールが完了した場合は,インストールの完了ダイアログが表示されます。
  13. 完了]ボタンをクリックして,インストールを完了します。
    Hitachi Command Suite共通コンポーネントのサービスの稼働状態は,インストールで設定した状態に応じて異なります。
    Global Link Managerにログインして運用を開始するには,ライセンスの初期設定が必要です。「2.2 ライセンスの初期設定」を参照してください。
パス稼働情報のレポート出力を使用する場合

HDLMのバージョンが5.9以降のホストを対象に,パスの稼働実績に関する情報をレポートで出力できます。パス稼働情報のレポート出力機能を使用するには,プロパティファイル(server.properties)のserver.pathreport.enableを変更する必要があります。プロパティファイルの設定方法については,「3.5 Global Link Managerの環境設定の変更」を参照してください。