Hitachi Dynamic Link Manager ユーザーズガイド(Solaris用)
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3.18.2 HDLMをアンインストールする前の準備
- 必要に応じてHDLM管理対象のデバイスの内容をテープなどにバックアップしてください。
- HDLMデバイスの論理デバイスファイル名およびストレージシステムの内部LU番号の対応情報を控えてください。これは,HDLMをアンインストール後に,論理デバイスファイル名との対応が付けられるようにするためです。
HDLMコマンドのview -pathオペレーションの結果を任意のファイルに出力する方法で,対応情報を控えることができます。次にコマンドの実行例を示します。
# /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -path > /var/tmp/old_view_path_list.txt
- 注意事項
- HDLMコマンドのview -pathオペレーションの結果の出力先には,次のディレクトリ以外のディレクトリを指定してください。次のディレクトリを出力先に指定すると,HDLMをアンインストールした場合に削除されます。
-
- /opt/DynamicLinkManager
- /opt/hitachi
- /var/opt/DynamicLinkManager
- /var/opt/hitachi
- /dev/dsk,/dev/rdskのディレクトリ下の論理デバイスファイルを別のディレクトリにバックアップしてください。
コマンドの実行例を次に示します。
# mkdir /var/tmp/bkfile2
# ls -l /dev/dsk > /var/tmp/bkfile2/devices1
# ls -l /dev/rdsk > /var/tmp/bkfile2/devices2
- HDLMの管理対象パスを使用しているプロセス,サービスをすべて停止します。
HDLMの管理対象パスを使用している,DBMSや,各種アプリケーションのプロセスおよびサービスを,すべて停止してください。
- HDLM管理対象デバイスの登録を解除します。
クラスタソフトウェアを含むアプリケーション(ボリュームマネージャ以外)のプログラムにHDLM管理対象デバイスを登録している場合,登録を解除してください。HDLM管理対象デバイスにアクセスするときはHDLMデバイスの論理デバイスファイル名を使用していたため,これまでの設定名ではHDLM管理対象デバイスにアクセスできません。
- 次に示すコマンドを実行して,HDLMを使用しているマウントポイントを,すべて解除します。
# umount マウントポイント
- Solaris 10 ZFSでHDLMデバイスを使用している場合は,次に示すコマンドを実行して,HDLMを使用しているZFSストレージプールをすべてエクスポートします。
# zpool export プール名
- /etc/vfstabファイルを編集します。
構成を変更する対象のHDLMデバイスの論理デバイスファイル(cUtXdYsZ)およびZFSファイルシステムに関する記述を削除するかコメントにして,自動マウントの設定を解除してください。
- ボリューム管理ソフトウェアからHDLM管理対象デバイスの登録を解除します。
HDLM管理対象デバイスをボリューム管理ソフトウェアに登録している場合は,登録を解除してください。
Solaris Clusterを使用している場合,HDLMのアンインストール前にディスクデバイスグループおよびQuorumデバイスの設定を解除します。
SVMを使用している場合は,HDLMを使用しているディスクセットを登録したディスクデバイスグループを削除して,ディスクセットの登録を解除します。SVMを使用している場合は「3.18.2 HDLMをアンインストールする前の準備」の「(5) SVMでの設定解除」を参照してください。ディスクセットの登録を解除することによって,ディスクセットのデータは消去されます。データのバックアップを行ってください。VxVMを使用している場合は,HDLMを使用しているディスクグループを登録したディスクデバイスグループを削除して,ディスクグループの登録を解除します。
次にディスクグループの登録を解除する手順を示します。
- ディスクデバイスグループをオフラインにします。
# /usr/cluster/bin/cldevicegroup offline ディスクデバイスグループ名
- clsetupコマンドを実行します。
# /usr/cluster/bin/clsetup
- 5(Device group and volumes)を入力して,VxVMディスクデバイスグループで作業を行います。「Device Group Menu」が表示されます。
- VxVMディスクデバイスグループの登録を解除するには,3(Unregister a VxVM device group)を入力します。
指示に従って,登録を解除するVxVMディスクデバイスグループ名を入力します。
HDLMデバイスをQuorumデバイスとして設定している場合,次に示す操作をして,Quorumデバイスの設定を解除します。
- QuorumデバイスのデバイスIDを確認します。
コマンドの実行例を次に示します。
# /usr/cluster/bin/clquorum show
# /usr/cluster/bin/cldevice list -v
- HDLMアンインストール後にデバイスIDが変更される可能性があるので,デバイスとストレージシステムの内部LU番号の対応を各ノードで確認しておきます。
コマンドの実行例を次に示します。
# /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -path
- Quorumデバイスが2つ以上存在する場合は,Quorumデバイスが1つになるまで次のコマンドを実行します。Quorumデバイスが最後の1つになった場合は,手順4に進んでください。
# /usr/cluster/bin/clquorum remove QuorumデバイスのデバイスID
- 最後のQuorumデバイスの設定を解除するために保守状態にするノードで,スーパーユーザになります。
- すべてのリソースグループとHDLMデバイスを保守状態にするノードから退避します。
コマンドの実行例を次に示します。
host1# /usr/cluster/bin/clnode evacuate host1
- 保守状態にするノードをokプロンプトの状態にしてクラスタから抜けます。
コマンドの実行例を次に示します。
host1# shutdown -g0 -y -i0
- クラスタ内の別のノードでスーパーユーザになり,手順6で停止したノードを保守状態にします。
コマンドの実行例を次に示します。
host2# /usr/cluster/bin/clquorum disable -t node host1
- クラスタノードが保守状態であることを確認します。
保守状態にしたノードが,次の状態であることを確認してください。
- 状態がオフラインであること
- 現在の定足数投票数(Quorum votes present)および可能な定足数投票数(Quorum votes possible)が,0(ゼロ)であること
コマンドの実行例を次に示します。
host2# /usr/cluster/bin/clquorum status
- クラスタが2ノード構成の場合,インストールモードにします。
クラスタが3ノード以上の構成の場合,この手順は必要ありません。手順10に進んでください。コマンドの実行例を次に示します。
host2# /usr/cluster/bin/cluster set -p installmode=enabled
- 最後のQuorumデバイスの設定を解除します。
コマンドの実行例を次に示します。
host2# /usr/cluster/bin/clquorum remove QuorumデバイスのデバイスID
- 保守状態ではない任意のノードでスーパーユーザになります。
クラスタが2ノード構成の場合は手順13へ,3ノード以上の構成の場合は手順12へ進んでください。
- クラスタが3ノード以上の構成の場合,クラスタ定足数投票数を初期化します。
コマンドの実行例を次に示します。
host2# /usr/cluster/bin/clquorum reset
- 保守状態にしたノードを保守状態から戻します。
okプロンプトの状態からbootを実行してください。
- クラスタが2ノード構成の場合,保守状態から戻したいノードが起動したことを確認し,クラスタ定足数投票数を初期化します。クラスタが3ノード以上の構成の場合,この手順は必要ありません。
コマンドの実行例を次に示します。
host2# /usr/cluster/bin/clquorum enable -t node host1
VCSを使用している場合,HDLMのアンインストール前に,HDLMデバイスやHDLMデバイスによって構成されたVxVMディスクグループを,リソースグループの登録から解除してください。解除する方法については,VCSのマニュアルを参照してください。
HDLMとVxVMを同じホストで使用している場合,HDLMのアンインストール前に次に示す操作をして,VxVMからHDLMデバイスを削除してください。
- 注意事項
- Solaris Clusterを使用している場合,VxVMからHDLMデバイスを削除する前に「3.18.2 HDLMをアンインストールする前の準備」の「(2) Solaris Clusterでの設定解除」を参照して,ディスクデバイスグループの設定を解除してください。
- 次に示すコマンドを実行して,VxVMで使用しているボリュームをすべて停止します。
# vxvol -g ディスクグループ名 stopall
ボリュームを停止すると,そのボリュームは使用できなくなります。
- 作成済みのディスクグループがある場合,次に示すコマンドを実行して,ディスクグループをデポートします。
# vxdg deport ディスクグループ名
- VxVMの管理を有効にするため,/etc/vx/vxvm.excludeファイルに記述してあるsdまたはssdデバイスおよびHDLMデバイスのエントリを削除します。
HDLMをアンインストールしたあと,HDLMデバイスで使用していたVxVMボリュームをsdまたはssdデバイスで使用することができます。詳細は「3.18.4 HDLMをアンインストールしたあとの設定」の「(1) VxVMの設定」を参照してください。
SVMを使用している場合,HDLMのアンインストール前に次に示す操作をして,SVMからHDLMデバイスの登録を削除してください。
- 注意事項
- ボリュームの削除によって,ボリュームのデータは消去されます。データのバックアップを行ってください。
- 次に示すコマンドを実行して,ファイルシステムをアンマウントします。
コマンドの実行例を次に示します。
host1# umount /mnt/filesystem1
- HDLMデバイスを使用しているSVMのローカルボリュームを削除します。
HDLMデバイスを使用しているSVMのローカルボリューム(d0)を削除する場合に実行するコマンドの例を,次に示します。
host1# metaclear d0
- 共有ボリュームを削除します。
コマンドの実行例を次に示します。
- Solaris Clusterを使用していない場合
- host1# umount /diskset1
- host1# metaclear -s diskset1 d1
- Solaris Clusterを使用している場合
- host1# umount /global/diskset1/d1
- host1# metaclear -s diskset1 d1
- 共有ディスクセットからディスクを削除します。
コマンドの実行例を次に示します。
- Solaris Clusterを使用していない場合
- host1# metaset -s diskset1 -d -f c5t1d2 c5t1d3
- Solaris Clusterを使用している場合
- host1# metaset -s diskset1 -d -f /dev/did/dsk/d10 /dev/did/dsk/d11
- 共有ディスクセットを削除します。
コマンドの実行例を次に示します。
host1# metaset -s diskset1 -d -f -h host1 host2
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