Replication Manager ユーザーズガイド
コピー機能の性能情報を確認する手順について説明します。
非同期のリモートコピー機能(TrueCopy Async,Universal Replicatorなど)やスナップショットイメージを使用したコピー機能(Copy-on-Write Snapshotなど)用いてシステムを運用する場合,対象となるコピーグループが所定の性能を維持できているかどうかを把握するため,次に示す性能情報を確認します。
- バッファーの使用率
- 次の各バッファーの使用率を確認します。
- TrueCopy Asyncを使用する場合:正ボリュームおよび副ボリュームが属するそれぞれのストレージシステムに配置されているキャッシュメモリ上のサイドファイル
- Universal Replicatorを使用する場合:正ボリュームおよび副ボリュームそれぞれに対応するジャーナルボリューム
- オープン系システムで,Copy-on-Write SnapshotまたはThin Imageを使用する場合:V-VOLを作成するための差分データを蓄えるプールボリューム
HUS100シリーズでは,DPプール使用率として確認できます。
重要
- TrueCopy Extended Distanceの場合,プールボリューム使用率およびDPプール使用率の確認はサポートされていません。
- 書き込み遅延時間(C/Tデルタ)
- 正ボリュームに書き込まれたデータが副ボリュームに書き込まれるまでの時間を,書き込み遅延時間で確認します。
- C/Tデルタの値は,副ボリュームへのデータ流出量から算出した推定値です。推定値は数分程度の誤差が生じる場合があります。C/Tデルタの値を算出するタイミングは,通常5分に1回ですが,構成によっては算出するタイミングにずれが生じる場合があります。
コピー機能の性能を確認する流れを次の図に示します。
必要に応じて,性能情報の履歴をCSVまたはHTML形式のファイルにエクスポートできます。エクスポートできるデータは,保持期間の範囲内のデータだけです。
参考
- アラート機能を使用すると,コピー機能の性能情報を監視できます。性能情報があらかじめ設定したしきい値を超えた場合に,EメールやSNMPトラップによってアラートが通知されます。アラートの通知設定については,「3.7.2 アラートの設定」を参照してください。管理者であれば,Replication Managerを使用してバッファーにボリュームを追加して容量を拡張できます。
参考
- Device ManagerおよびTuning Managerと連携すると,Device Managerの[レプリケーション]タブを使用して,Universal ReplicatorのC/Tデルタの推移を視覚的に確認できます。また,Universal Replicatorの性能が低下した場合には,ストレージシステムの性能情報を基に要因を分析できます。
- [レプリケーション]タブでの性能情報の監視方法については,マニュアル「Hitachi Command Suite ユーザーズガイド」を参照してください。
- なお,[レプリケーション]タブを使用するためには事前にUniversal Replicatorのコピーグループ管理ができる構成にした上で,次の設定が必要です。
- C/Tデルタへのアラートの設定
詳細については,「(3) 性能情報の監視条件の設定(コピーグループ単位)」を参照してください。- Tuning Managerでの設定およびDevice Managerサーバのプロパティの設定
詳細については,マニュアル「Hitachi Command Suite システム構成ガイド」を参照してください。
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