Replication Manager ユーザーズガイド
アラートの設定について説明します。
- この項の構成
- (1) アラートの設定の概要
- (2) アラート設定の作成ウィザードの概要
- (3) MIB定義ファイルの概要
アラート設定は最大で1,000件登録できます。ただし,アラート設定に登録されている監視対象の合計が1,000件以内である必要があります。アラートの設定には,テンプレートを使用できます。管理対象が多数ある場合に使用すると,設定を繰り返し入力する手間を省くことができます。
アラートには次に示す条件を設定できます。
特定のコピーペアがあらかじめ設定された状態に移行したとき,アラートを送信します。アラートの通知タイプが「自動」の場合,アラートが発生した契機となった状態から別の状態にアラートの状態が遷移したら[完了]になります。コピーペアまたはコピーグループに対して,個別に条件を指定できます。例えば,エラー状態が検出されたときにアラートを送信するという条件をコピーグループに指定できます。この場合,そのコピーグループ内のどれかのコピーペアがエラー状態になったときにアラートが送信されます。
参考
- コピーグループ単位でアラートを設定している場合,アラートの通知タイプが「自動」のときは,コピーグループ内のコピーペアの状態がアラートが発生した契機となった状態から別の状態に遷移したら[完了]になります。
- しかし,次のアラートは,コピーグループ内のすべてのコピーペアの状態がアラートが発生した契機となった状態から別の状態に遷移したら[完了]になります。
- Replication Managerのバージョン6.3以前で通知されたアラート
- アラートの通知タイプが「手動」のときに通知されたアラート
性能情報が設定しておいたしきい値を超えた場合にアラートが通知されます。アラートの通知タイプが「自動」の場合,設定しておいたしきい値以下に性能情報が遷移したら,アラートの状態が[完了]になります。次に示す性能情報のしきい値を設定できます。
- コピーグループ単位の書き込み遅延時間(C/Tデルタ)(秒)
- コピーグループ単位のサイドファイル使用率
オープン系システムでは,正ボリュームおよび副ボリュームのサイドファイルに対してしきい値を指定できます。メインフレーム系システムでは,しきい値を指定できるのは正ボリュームに限られます。- コピーグループ単位のジャーナルボリューム使用率
オープン系システムでは,正ボリュームおよび副ボリュームに対して,ジャーナルボリューム使用率のしきい値を指定できます。メインフレーム系システムでは,メタデータのしきい値も指定できます。- ジャーナルグループ単位のジャーナルボリューム使用率(オープン系システム)
- プール単位のプールボリューム使用率(オープン系システム)
ストレージシステムやコピー種別によって取得できる性能情報が異なります。取得できない性能情報については,アラートを設定できない場合があります。性能情報の詳細については,「7.4 コピー機能の性能情報確認」を参照してください。
コピーライセンスの使用率が,設定しておいたしきい値を超えた場合にアラートが通知されます。アラートの通知タイプが「自動」の場合,設定しておいたしきい値以下にコピーライセンスの使用率が遷移したら,アラートの状態が[完了]になります。ボリュームのレプリケーションは,購入したコピーライセンスの容量の範囲内で実行できます。ボリュームのレプリケーションが許可された容量を超える場合は,追加ライセンスが必要です。使用量が超過した時点で即時に実行できなくなるため,ライセンス容量を追加するための期間を考慮した上でしきい値を設定してください。
重要
- 正副の関係が元のコピーペアとは反対のボリュームでコピーペアを再作成する場合は,新規に作成するコピーペアは同じコピーペアとは認識されません。アラート設定に含まれているコピーペアがこの方法で再作成された場合,そのコピーペアにはアラートが送信されません。これを防ぐためには,アラート設定からそのコピーペアを削除し,そのコピーペアを再登録してください。
参考
- 運用時にアラートが正常に通知されるように,アラートの設定時にはテストを実施しておくことをお勧めします。テスト方法については,オンラインヘルプを参照してください。
アラート設定の作成ウィザードを使用すれば,アラート設定を行って,コピーペア状態または性能情報を監視できます。
監視するリソースの種別に応じて,次の監視種別を設定できます。
- コピーペア状態の監視:監視するリソースがコピーペアまたはコピーグループである場合,アラートを設定してコピーペア状態を監視できます。
- 性能の監視:監視するリソースがコピーグループ,プール,またはジャーナルグループである場合,アラートを設定して性能情報を監視できます。
- コピーライセンス使用率の監視:監視するリソースがコピーライセンスである場合,アラートを設定してコピーライセンス使用率を監視できます。
新規のアラート設定を作成するか,既存のアラート設定にリソースを追加するかに応じて,アラート作成モードを選択できます。また,監視条件や性能情報監視のアクションなど,アラートについての詳細情報も設定できます。
アラート設定の作成の流れを次の図に示します。
Replication Managerが提供するMIB定義ファイルを使用すると,受信したSNMPトラップを確認できます。MIB定義ファイルは,Replication Managerのインストール時に次の場所に作成されます。
<Replication Managerのインストールフォルダ>\util\mibs
<Replication Managerのインストールディレクトリ>/util/mibs
Replication Managerが提供するMIB定義ファイルを次に示します。
- RPM-NOTIFICATION-MIB.txt
コピーペア状態の監視時に送信されるSNMPトラップのMIBが定義されています。- RPM-NOTIFICATION-MIB2.txt
性能情報およびコピーライセンス使用率の監視時に送信されるSNMPトラップのMIBが定義されています。
All Rights Reserved. Copyright© 2014, 2020, Hitachi, Ltd.