Replication Manager ユーザーズガイド
リモートパスの設定手順について説明します。
- この項の構成
- (1) リモートパスとは
- (2) リモートパスの要件
- (3) リモートパスの作成ウィザードの概要
リモートパスは,ローカルストレージシステムとリモートストレージシステム間のポート接続です。これらの論理的な経路は,リモートコピーペアが正ボリュームから副ボリュームにデータをコピーするときに使用します。
ボリューム複製機能を利用する場合は,ポートなどを指定してリモートパスを設定します。
エンタープライズクラスストレージ,VSP Gx00モデル,VSP Fx00モデルまたはHUS VMの場合に,リモートパスを設定する方法を次に示します。
- CU Free:動的に割り当てられたMCU-RCUペアだけを介してローカルストレージシステムからリモートストレージシステムに接続
- CU指定:指定したMCUとRCUを介して各パスを接続
ストレージシステムおよびコピー種別によって,リモートパスを設定できる方法が異なります。
- TrueCopyでエンタープライズクラスストレージの場合:CU FreeまたはCU指定
- TrueCopyでVSP Gx00モデル,VSP Fx00モデルまたはHUS VMの場合:CU Free
- TrueCopyでミッドレンジストレージの場合:ローカルストレージシステム用およびリモートストレージシステム用のポートを指定
- Universal Replicatorの場合:CU Free
- global-active deviceの場合:CU Free
Universal Replicatorまたはglobal-active deviceの場合,両方のコピー方向に対してリモートパスを設定します。TrueCopyの場合は,コピー方向に基づいてリモートパスを設定します。
エンタープライズクラスストレージまたはHUS VMの場合,Initiator,RCU TargetおよびBidirectionalは,指定されたポートの属性として自動的に設定されます。
HUS100シリーズまたはHitachi AMS2000の場合,単数(1対1)のストレージシステム間のリモートコピーのほかに,複数(1対多または多対1)のストレージシステム間のリモートコピーも実施できます。複数の接続に対応しているストレージシステムかどうかは,オープンサブウィンドウの[Distributed モード]で確認できます。また,複数のリモートパスを識別するためにリモートパス名を設定できます。
重要
- ミッドレンジストレージでリモートパスを設定する場合,指定したストレージシステムの組み合わせが正しく動作しない組み合わせのときは,リモートパスの設定に成功しても,リモートパスの状態が閉塞になることがあります。
- この場合,ストレージシステムの状態や環境などを見直したあと,リモートパスを再設定してください。
重要
- ユーザーに関連付けられたリソースグループ内に,リモートストレージシステムが含まれない場合,リモートストレージシステムにはアクセスできません。この場合,リモートストレージシステムに対して,リモートパス一覧からのリンク,リモートパスの新規作成,および既存のリモートパスへのリモートポートの追加は実行できません。
参考
- Replication Managerのリモートパス名およびStorage Navigator Modularのリモートパス名は,それぞれの製品で固有の名称です。Replication Managerで指定したリモートパス名は,Storage Navigator Modularで表示されるリモートパス名とは異なります。
Replication Managerでは,オープン系システムで,次のストレージシステムの場合に,リモートパスを設定できます。
- VSP 5000シリーズ
- VSP G1000
- VSP G1500
- VSP F1500
- Virtual Storage Platform
- Universal Storage Platform V/VM
- Hitachi USP
- VSP Gx00モデル
- VSP Fx00モデル
- HUS VM
- HUS100シリーズ
- Hitachi AMS2000
- Hitachi AMS/WMS
リモートパスを設定できる組み合わせについては,「(1) コピーペア構成定義に指定できるコピー種別とストレージシステムの組み合わせ(エンタープライズクラスストレージ,VSP E990,VSP Gx00モデル,VSP Fx00モデルおよびHUS VMの場合)」を参照してください。
リモートパスを設定する場合,正側および副側のストレージシステムで同じポートタイプ(FC,FCoE,iSCSI)のポートを選択してください。正側と副側でポートタイプが異なる場合,リモートパスは設定できません。
ミッドレンジストレージの場合,リモートパスの設定にはファイバーチャネルを使用できますが,iSCSIは使用できません。また,ローカルストレージシステムがHitachi AMS/WMSの場合は,ポート属性は変更できません。
Replication Managerには,ストレージシステム間のリモートパスを定義するリモートパスの作成ウィザードが用意されています。このウィザードを使えば,正/副デバイスを個別に管理したり,無効な構成の作成を回避したりできます。
リモートパスの作成ウィザードは,次の機能を提供します。
- [1. リモートストレージシステムの選択]画面で,リモートパスを使用するコピー種別,およびリモートパスを定義するストレージシステムを設定します。
Device Managerからリモートパスの作成ウィザードを起動した場合は,[1. ストレージシステムの確認]画面で,リモートパスを使用するコピー種別,およびリモートパスを定義する正側と副側のストレージシステムを確認します。- [2. リモートパスの定義]画面で,リモートパス設定(リモートパスのラベル,ポートなど)を構成します。
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