Tuning Manager - Agents
この章では,HTM - Agentsごとのレコードをアルファベット順に記載しています。各レコードの説明は,次の項目から構成されています。
各レコードに格納されるパフォーマンスデータの概要および注意事項について説明します。
各レコードに設定されているパフォーマンスデータの収集条件のデフォルト値およびユーザーが変更できる値を表で示します。「デフォルト値および変更できる値」に記載している項目とその意味を次の表に示します。この表で示す各項目については,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager 運用管理ガイド」の,エージェントの管理と設定について説明している個所を参照してください。
表17-1 デフォルト値および変更できる値に記載している項目とその意味
項目 意味 変更可否 Collection Interval※1 パフォーマンスデータの収集間隔(秒単位)。
推奨値はデフォルト値。
- HTM - Agent for RAID
値を変更する場合は,変更できる値としてレコードごとに定義されている値を指定する。レコードごとに定義されている値以外を指定した場合,パフォーマンスデータが正しく格納されないことがある。- HTM - Storage Mapping Agent,およびHTM - Agent for NAS
値を変更する場合は,次の数値のどれかを指定する。
・0
・60~3,600のうち60の倍数かつ3,600の約数
・3,600~86,400のうち3,600の倍数かつ86,400の約数
上記の数値以外を指定した場合,パフォーマンスデータが正しく格納されないことがある。
また,0を指定した場合,パフォーマンスデータは収集されない。
- 注意(HTM - Agent for RAIDの場合)
- VSP Gx00モデル,VSP Fx00モデル,VSP E990,HUS VM,VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,Virtual Storage Platformシリーズの場合にTCP/IP接続を使用してパフォーマンスデータを収集する場合,Collection Intervalに7,200秒(2時間)より大きい値を指定すると,データを収集できない期間が発生します。データを収集するタイミングからさかのぼって収集できる上限が2時間のためです。TCP/IP接続を使用して収集できるパフォーマンスデータの収集範囲については,「N.4 TCP/IP接続を使用して収集できるパフォーマンスデータの収集方式」を参照してください。
(凡例)
○:変更できる。
×:変更できない。デフォルト値以外はサポート対象外。Collection Offset※1,※2 パフォーマンスデータの収集を開始するオフセット値(秒単位)。
オフセット値については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,稼働監視データの管理について説明している章を参照のこと。また,パフォーマンスデータの収集開始時刻については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,Performance Managementの機能について説明している章を参照のこと。Log※1 収集したパフォーマンスデータをPerformanceデータベースに記録するかどうか。
Yes:記録する。ただし,「Collection Interval=0」の場合,記録しない。
No:記録しない。LOGIF※1 収集したパフォーマンスデータをPerformanceデータベースに記録するかどうかの条件。 Sync Collection With※3 パフォーマンスデータを収集するときに同期を取るレコード。
- 注※1
- HTM - Agent for RAID,またはHTM - Storage Mapping Agentが収集したパフォーマンスデータをTuning Manager serverに表示させるためには,各項目に,次の両方の条件を満たした値を指定する必要があります。
- Agentが求める指定条件(ここで説明されている指定条件)
- Tuning Manager serverが求める指定条件
- Tuning Manager serverが求める指定条件については,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager 運用管理ガイド」のポーリングを実行するための準備について説明している個所を参照してください。
- 注※2
- 指定できる値は,0~32,767秒(Collection Intervalで指定した値の範囲内)です。これは,複数のデータを収集する場合に,一度にデータの収集処理が実行されると負荷が集中するので,収集処理の負荷を分散するために使用します。
- Collection Offsetの値を変更する場合は,収集処理の負荷を考慮した上で値を指定してください。
- 注※3
- Sync Collection Withは,ほかのレコードのCollection Intervalと同期を取ってパフォーマンスデータを収集するレコードだけに設定される項目です。レコードのプロパティにSync Collection Withが表示されている場合,Collection IntervalとCollection Offsetは表示されません。
PFM - Managerで,Storeデータベースに格納されているレコードのデータを利用する場合に必要なODBCキーフィールドを示します。ODBCキーフィールドには,全レコード共通のものと各レコード固有のものとがあります。ここで示すのは,各レコード固有のODBCキーフィールドです。複数インスタンスレコードだけが,固有のODBCキーフィールドを持っています。
全レコード共通のODBCキーフィールドについては,「17.3 ODBCキーフィールド一覧」を参照してください。
各レコードに収集されるパフォーマンスデータの一貫性が保証される期間を示します。ライフタイムについては,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,Performance Managementの機能について説明している章を参照してください。
ここでは,Storeデータベースの場合の1回の収集で各レコードに格納されるパフォーマンスデータの容量を示します。
なお,Hybrid Storeの場合のレコードサイズについては,「(3) Hybrid Storeのディスク占有量」を参照してください。
各レコードのフィールドについて表で説明します。表の各項目について次に説明します。
- PFM - View名(PFM - Manager名)
- PFM - View名
Performance Reporterで表示されるフィールド名を示します。- PFM - Manager名
PFM - Managerで,SQLを使用してPerformanceデータベースに格納されているフィールドのデータを利用する場合,SQL文で記述するフィールド名を示します。
SQL文では,先頭に各レコードのレコードIDを付加した形式で記述します。例えば,Logical Device Configuration(PD_LDC)レコードのLDEV Number(LDEV_NUMBER)フィールドの場合,「PD_LDC_LDEV_NUMBER」と記述します。- 説明
各フィールドに格納されるパフォーマンスデータについて説明します。- 要約
Agent Storeがデータを要約するときの方法(要約ルール)を示します。
要約ルールについては,「17.4.1 要約ルール」を参照してください。- 形式
double型など,各フィールドの値のデータ型を示します。データ型については,「17.4.2 データ型一覧」を参照してください。- デルタ
累積値として収集するデータに対し,変化量でデータを表すことを「デルタ」と呼びます。デルタについては,「17.4.3 デルタ」を参照してください。- サポートOS(HTM - Storage Mapping Agentの場合)
各フィールドで,サポート対象のプラットフォームを示します。- サポートストレージ(HTM - Agent for RAIDおよびHTM - Storage Mapping Agentの場合)
各フィールドについて,ミッドレンジストレージ(ミッドレンジ)またはエンタープライズストレージ(エンタープライズ)のそれぞれでサポートされている場合は"○",サポートされていない場合は"-"で示します。なお,"○"の場合でも一部サポートされていない機種があるときは,注記しています。
ミッドレンジストレージ,エンタープライズストレージとは次に示すストレージシステムを指します。
- ミッドレンジストレージ
・HUS100 シリーズ
・Hitachi SMS シリーズ
・Hitachi AMS2000 シリーズ
・Hitachi AMS/WMS シリーズ
- エンタープライズストレージ
・VSP E990※
・VSP Gx00モデル※
・VSP Fx00モデル※
・HUS VM※
・VSP 5000シリーズ
・VSP G1000
・VSP G1500
・VSP F1500
・Virtual Storage Platform シリーズ
・Universal Storage Platform V/VM シリーズ
・Hitachi USP
・SANRISE Hシリーズ
- 注※
- このマニュアルでは,VSP Gx00モデル,VSP Fx00モデル,VSP E990およびHUS VMをエンタープライズストレージに含めます。
- データソース
該当するフィールドの値の取得元を示します。他のフィールドの値をもとにそのフィールドの値を算出する場合,計算式を示します。例えば,あるフィールドのデータソース列が,READ_IO_COUNT/INTERVALである場合,このフィールドには同じレコードのREAD_IO_COUNTフィールドの値をINTERVALフィールドの値で割った値が格納されることを示します。
「-」は,パフォーマンスデータを加工してフィールドの値を設定していないことを示します。
- 注意
- 障害などが原因でフィールド情報が取得できない場合,HTM - Agent for NASは該当するレコードを作成しません。また,取得したフィールド情報を基に計算した結果が負の値となった場合,HTM - Agent for NASはフィールドに0を設定してレコードを作成します。
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