Tuning Manager - Agents

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10.2.4 インスタンス環境の更新の設定

インスタンス環境を更新したい場合は,インスタンス名を確認し,インスタンス情報を更新します。インスタンス情報の設定は,PFM - Agentホストで実施します。

更新する情報は,「表10-12 HUS100シリーズおよびHitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズでのHTM - Agent for RAIDのインスタンス情報更新の可否(Windowsの場合)」または「表10-13 VSP Gx00モデル,VSP Fx00モデル,VSP E990,HUS VM,VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,およびSANRISE HシリーズでのHTM - Agent for RAIDのインスタンス情報更新の可否(Windowsの場合)」であらかじめ確認してください。

表10-12 HUS100シリーズおよびHitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズでのHTM - Agent for RAIDのインスタンス情報更新の可否(Windowsの場合)

項目 説明
Storage Model この値は更新できない。設定値だけが表示される。
IP Address or Host Name (Controller 0) この値は更新できる。監視対象のストレージシステムの「コントローラー0」に割り当てられているIPアドレスまたはホスト名を指定する。
IPv6通信に対応しているストレージシステムを監視する場合,使用できるIPアドレスはIPv4アドレスおよびIPv6アドレス。IPv6通信に対応していないストレージシステムを監視する場合,使用できるIPアドレスはIPv4アドレス。
この項目を指定した場合,Array Unit Nameの指定は無視される。また,この項目を未設定の状態にしたい場合は,スペースだけを指定する。
IP Address or Host Name (Controller 1) この値は更新できる。監視対象のストレージシステムの「コントローラー1」に割り当てられているIPアドレスまたはホスト名を指定する。IP Address or Host Name (Controller 0)を設定していて,監視対象のストレージシステムがデュアルコントローラー構成の場合は,必ず指定する。
IP Address or Host Name (Controller 0)にIPv4アドレスを指定した場合,使用できるIPアドレスはIPv4アドレス。IP Address or Host Name (Controller 0)にIPv6アドレスを指定した場合,使用できるIPアドレスはIPv6アドレス。
この項目を未設定の状態にしたい場合は,スペースだけを指定する。
Array Unit Name この値は更新できる。この項目は,旧バージョンとの互換性を保つために使用する。
インスタンスを更新する場合は,IP Address or Host Name (Controller 0)およびIP Address or Host Name (Controller 1)に値を設定して,監視対象とするストレージシステムを指定する。この項目を未設定の状態にしたい場合は,スペースだけを指定する。
user ID この値は更新できる。監視対象のストレージシステムがHUS100シリーズ,Hitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズで,Account Authenticationを有効にしている場合,HTM - Agent for RAID専用のアカウントのユーザーIDを指定する。アカウントの作成方法については,「(2) HTM - Agent for RAID専用のアカウントを作成する」を参照のこと。また,すでに設定されている値を削除して,この項目を未設定の状態にしたい場合は,スペースだけを指定する。
監視対象のストレージシステムがAccount Authenticationに対応していない場合,または,Account Authenticationを無効にしている場合は,何も指定しない。
password この値は更新できる。user IDに指定したユーザーIDのパスワードを指定する。この項目で入力した文字は,画面に表示されない。また,この項目の値を更新する場合,2度入力を要求される。すでに設定されている値を削除して,この項目を未設定の状態にしたい場合は,スペースだけを指定する。
監視対象のストレージシステムがAccount Authenticationに対応していない場合,または,Account Authenticationを無効にしている場合は,何も指定しない。
Secure Port function? この値は更新できる。監視対象のストレージシステムとの通信時に,セキュア通信を使用するかどうかを指定する。
  • セキュア通信を使用する場合
    Y」または「y
  • セキュア通信を使用しない場合
    N」または「n
値を入力しない場合は,デフォルト値「N」が設定され,セキュア通信を使用しない。「Y」,「y」,「N」,および「n」以外の値を入力した場合,再度,入力を要求される。
監視対象のストレージシステムがセキュア通信に対応していない場合は,「N」または「n」を指定する。

表10-13 VSP Gx00モデル,VSP Fx00モデル,VSP E990,HUS VM,VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,およびSANRISE HシリーズでのHTM - Agent for RAIDのインスタンス情報更新の可否(Windowsの場合)

項目 説明
Storage Model この値は更新できない。設定値だけが表示される。
Command Device File Name この値は更新できる。jpctdlistraidコマンドで出力されるコマンドデバイスのデバイスファイル名またはパーティションGUIDを指定する。HTM - Agent for RAIDは,このコマンドデバイスを使ってストレージシステムの情報を取得する。
なお、VMWare High Availability環境の場合、jpctdlistraidコマンドが出力するパーティションGUIDを指定してください。デバイスファイル名を指定した場合、仮想マシン移動時にAgent for RAIDが正しく動作しません。
Mainframe Volume Monitoring この値は更新できる。メインフレーム用のエミュレーションタイプが設定された論理デバイスを監視対象に含めるかどうかを指定する。
  • メインフレーム用のエミュレーションタイプが設定された論理デバイスを監視対象に含める場合
    Y」または「y
  • メインフレーム用のエミュレーションタイプが設定された論理デバイスを監視対象に含めない場合
    N」または「n
Y」,「y」,「N」,および「n」以外の値を入力した場合,再度,入力を要求される。

注意
この値を「N」,「n」から「Y」,「y」に変更してメインフレーム用のエミュレーションタイプが設定された論理デバイスを監視対象に加える場合,Agent StoreとMain Consoleの必要リソースが増加する。事前にこれらのリソースについて再度見積もりをして,問題がないことを確認した上で値を変更すること。
Unassigned Open Volume Monitoring この値は更新できる。オープンシステム用のエミュレーションタイプが設定された論理デバイスのうち,ポートにマッピングされていない論理デバイスおよび論理デバイスが所属するパリティグループを監視対象に含めるかどうかを指定する。
  • ポートにマッピングされていない論理デバイスおよび論理デバイスが所属するパリティグループを監視対象に含める場合
    Y」または「y
  • ポートにマッピングされていない論理デバイスおよび論理デバイスが所属するパリティグループを監視対象に含めない場合
    N」または「n
Y」,「y」,「N」,および「n」以外の値を入力した場合,再度,入力を要求される。

注※
ストレージシステムのマイクロコードのバージョンによっては,Mainframe Volume MonitoringおよびUnassigned Open Volume Monitoringの設定を有効にしても,その機能を使用できません。

インスタンス名を確認するには,jpcconf inst listjpcinslist)コマンドを使用します。また,インスタンス環境を更新するには,jpcconf inst setupjpcinssetup)コマンドを使用します。これらのコマンドについては,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。

インスタンス環境を更新する手順を次に示します。複数のインスタンス環境を更新する場合は,この手順を繰り返し実施します。

  1. インスタンス名を確認する。
    HTM - Agent for RAIDを示すサービスキーを指定して,jpcconf inst listjpcinslist)コマンドを実行します。
    jpcconf inst list -key RAID(jpcinslist agtd)
    設定されているインスタンス名が35053の場合,35053と表示されます。
  2. 更新したいインスタンス環境のHTM - Agent for RAIDのサービスが起動されている場合は,停止する。
    サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。
    jpcconf inst setupjpcinssetup)コマンド実行時に,更新したいインスタンス環境のサービスが起動されている場合は,確認メッセージが表示され,サービスを停止できます。サービスを停止した場合は,更新処理が続行されます。サービスを停止しなかった場合は,更新処理が中断されます。
  3. HTM - Agent for RAIDを示すサービスキーおよびインスタンス名を指定して,jpcconf inst setupjpcinssetup)コマンドを実行する。
    インスタンス名が35053のインスタンス環境を更新する場合,次のように指定してコマンドを実行します。
    jpcconf inst setup -key RAID -inst 35053(jpcinssetup agtd -inst 35053)
    ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf inst setupコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf inst setupコマンドを非対話形式で実行する手順については,「3.1.5 インスタンス環境の設定(監視対象がVSP Gx00モデル,VSP Fx00モデル,VSP E990,HUS VM,VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,およびSANRISE Hシリーズの場合)」を参照してください。なお,jpcconf inst setupコマンドを非対話形式で実行する場合,手順4の作業は不要です。
  4. ストレージシステムのインスタンス情報を更新する。
    表10-12 HUS100シリーズおよびHitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズでのHTM - Agent for RAIDのインスタンス情報更新の可否(Windowsの場合)」または「表10-13 VSP Gx00モデル,VSP Fx00モデル,VSP E990,HUS VM,VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,およびSANRISE HシリーズでのHTM - Agent for RAIDのインスタンス情報更新の可否(Windowsの場合)」に示した項目を,コマンドの指示に従って入力します。現在設定されている値が表示されます(ただし,passwordの値は表示されません)。表示された値を変更しない場合,または値を指定しない場合は,リターンキーだけを押してください。すべての入力が終了すると,インスタンス環境が更新されます。
  5. インスタンス環境の設定を検証する。
    更新したインスタンスで運用を開始する前に,jpctdchkinstコマンドを実行して,インスタンスの設定を検証してください。jpctdchkinstコマンドは,設定されたインスタンス情報を参照して,HTM - Agent for RAIDが監視対象のストレージシステムから情報が取得できる設定になっているかどうかを検証します。jpctdchkinstコマンドの詳細については,「18.2.12 jpctdchkinst」を参照してください。
  6. 更新したインスタンス環境のサービスを再起動する。
    サービスの起動方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。

注意
  • 監視対象のストレージシステムを変更する場合は,インスタンス環境を削除したあと,再度インスタンス環境を作成してください。
  • Tuning Manager APIの利用を有効化している場合にインスタンス環境を更新するときは,即時にエージェント情報を更新する必要があります。即時にエージェント情報を更新する方法は,API(HTM - Agents一覧のリフレッシュ,およびAgent情報更新)を使用した手動リフレッシュになります。なお,Agent情報更新は,アラート機能を使用している場合に実行してください。
    APIの使用方法についての詳細は,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager APIリファレ ンスガイド」を参照してください。

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